ジョージ・ハリスンのSquierストラトキャスター(その1) | John's BOOROCKSブログ-I Love The Beatles, Fender Guitars & Movies!

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ジョージ・ハリスンは、多くのギターを所有していたことで有名ですが、そのギターのほとんどは、現在では一人息子のダーニが受け継いでいます。その中には、リッケンバッカー社から貰った360/12(12弦ギター)二種、グレッチ・ロックジェット、グレッチ・カントリージェントルマン、ギブソンJ-160E、そしてRockyと命名のペインティングされたフェンダー・ストラトキャスターなど、ビートルズ期に使用された銘品も大切に保管されています。

以前のブログでお話ししましたが、現在ジョージの家族が所有しているJ-160Eは実はジョージのものではなく、ジョンのものだったということが判明しています。すなわち盗難に遭ったとされているJ-160Eは、ジョンのものではなく、ジョージのものだったとのこと。ジョージのギターが盗まれた後に、ジョンとジョージで共有で使用していたのですが、ジョンがその後もう一本のJ-160E(2リング)を手に入れたために、前者をジョージが使う様になったようです。これは余談でした。

ジョージは自身のギターをとても大切にしていて、人に譲ることも少なかったことで知られています。そんなジョージでも例外が幾つかあります。本当に尊敬出来る友人には、まれに彼のギターをプレゼントすることがありました。1968年にフェンダー社から贈られたオール・ローズウッド・テレキャスターなどはその一例です。

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(ジョージの使用していたFender All Rosewood Telecaster)

1969年1月に行われた『Get Back』セッションでは、ジョージのメイン・ギターとして使用されたのですが、同年末にデラニー&ボニーのデラニー・ブレムレットにプレゼントしているのです。デラニーとは、エリック・クラプトンの紹介で知り合いましたが、クリームを解散してブラインド・フェイスを結成し、米国ツアー中だったクラプトンがデラニーと知り合い、そのサウンドに魅せられたため、ブラインド・フェイスは空中分解し、デレク&ドミノルの結成へと繋がるのですが、この時期、デラニー&ボニーに入れ込んだクラプトンが、彼らをイギリスに招き、ヨーロッパ・ツアーに同行したことで、ジョージも彼らに興味を示し、一部のツアーにも参加したほどでした。
そのデラニー・ブレムレットに、リスペクトを込めて、フェンダーからもらったオール・ローズウッド・テレキャスターをプレゼントしているのです。現在ではこのテレキャスターは、ジョージの妻オリビア・ハリスンが、オークションで落札し、ジョージの家族の手元に戻っています。

前置きが長くなりましたが、もう一本ジョージが人にプレゼントしたギターがありました。それがSquier(スクワイア)・ブランドのストラトキャスターでした。Squierはフェンダーのサブブランドとして1982年に発表され、フェンダー社の初心者向けギターを数多く発売しています。

そのSquierのギターをジョージが所有するに至ったのは、フェンダー社の英国でのアーティスト担当者がジョージにプレゼントしたことに始まります。

この続きはまた明日。