あれ?これは無線室の良美ちゃん…茨城県/東映教育映像部他「三人兄妹」船越英一郎/仁藤優子/犬塚弘 | 東映バカの部屋

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東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、こんにちは。
 
 
昨日の20時に勤務を終え、月曜日11時の勤務開始時迄の休みです。遣るべき事は夜の間に済ませ飲酒をしながら購入した新書(下の写真)を読み始めました。二冊で税込¥4.400-もしましたし読み始めでまだ先が長いですが、大下英治が記しただけあり読み応えは東映ファンにとっては十二分と早くも感じています(令和3年から約一年間に渡り東京スポーツに連載された企画を書籍化したものです)。
 
 

 
 
そして、YouTubeで各省庁及び各行政機関等々のチャンネルを貪っていると、東映を始めとする各社が制作した各種教育映画が鑑賞出来る事が多々あります(以前も書きましたが、著作権料が含まれている為販売価格が高額ですが、無料での上映及び配信が可能となっています)。そんな中で見付けた此方の作品を本日は紹介します。
 
 
「三人兄妹」平成8年制作・塩見鮮一郎/南部英夫の共同脚本・南部英夫監督・茨城県/茨城県教育委員会企画・東映教育映像部制作。
 
 

 

 

長男・船越英一郎は実父・犬塚宏と共に小さなスーパーを経営していましたが、船越さんは新たに雇い入れた仁藤優子と恋愛関係になります。しかし仲が深まっても壁が取り払われないと感じていた時仁藤さんの口から発せられたのは被差別部落の出身である事、そして犬塚さんもそれを知っていて採用した事。実はこの家族は犬塚さん自身が過去に部落民との恋愛を経験していたり、船越さんとその実弟は部落差別に関して知識が不足はしていたものの末っ子の妹が事故による後遺症で足が不自由である事を理由に虐めや誤解を受けていた為周囲と比べれば差別問題に理解があった方ではありましたがやはり周囲の吹聴には勝てぬ面があり、更に婚約直前に迄漕ぎ着けた二人の関係を砕き兼ねない事態が発生し…

 

 

各社で制作された同和教育映画を配信で鑑賞していると、どうしても決まり切った幾つかの雛形に嵌ってしまう運命にある作品群なのかなぁと感じてしまいますが、営利や娯楽性が目的ではない点・制作の目的がはっきりしている為芝居の巧さよりも素の人間性がより求められる点等々を思うとこれでいいのでしょうし、それを解った上で鑑賞すれば要所のみで纏め上げた出来のいい単発ドラマを観ているのと同じとも感じます。余談ですが、東北地方にしか居住したことの無い俺にとっては新鮮です、何しろ被差別部落の存在はあっても機能しなかった為に同和問題も起きていなければ同和教育も無く(同和と云う言葉を知ったのも恥ずかしながら20代後半でした)部落は集落を指す言葉として普通に使用しています。但し、一部の地域では余所者を排除したり本家や地域の名家等々の意志決定に従順等々、違う形態の差別が存在していますから他地域とはお相子となるでしょう。

 

 

尚、当作品には劇場版第三弾迄の「あぶない刑事シリーズ」に出演していた「無線室の良美ちゃん」こと監物房子が出演しています。声で解ったなぁ…この良美ちゃん、横浜港署の女性群では控え目ではあったものの微笑みが可愛い上にたまに見せてくれる茶目っ気の破壊力は相当で、ファンは相当居られる様ですよ。