職場解雇・家庭不和から逃避?新東宝映画「不倫妻・ねっとり乱れる」里見瑤子/岡田智宏・深町章監督 | 東映バカの部屋

東映バカの部屋

東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、こんばんは。

 

 

今晩20時より勤務です。外は今にでも降雪となりそうな寒さですが、幸い明日・明後日辺りからは平年並みに戻りそうです。そして夜勤が連続する時は基本的に休日も昼夜逆転で過ごしている為、昨日は「早朝に寝て昼過ぎに起床」その後は何処へも出掛けず夕方に仮眠を取り再び映画を観ながら過ごしました。後は夜を静かに過ごし入浴・朝飯・飲酒を済まし10時頃に就寝となるでしょう。

 

 

さて本日は日本映画専門ch「大人の桃色シネマ白書」の枠内で放映中の一本から…未DVD化作品でFC2動画/FANZA動画/楽天TV内に於いて有料動画配信が行われています。尚、12/24(日)03:00より日本映画専門chで「R15+版」が放映されます(字幕付きHD放映)。

 

 

「不倫妻・ねっとり乱れる」(R18+版も同題目です)平成14年公開・岡輝男脚本・深町章監督・新東宝映画制作。

 

 

 

 

 

女房の若宮弥咲は自宅で不倫情交に勤しみ、長女の岩下由里香は不良と化し更には嫌悪されていた墓石の営業員である岡田智宏…しかも岡田さんは業績不振により職場を解雇された事を家族に中々言えずにいました。そんな時ふと訪れた山中の狭く暗いトンネルを抜けると、携帯電話の圏外であるはずなのに通話が可能となり、岡田さんが心底愛しながらも大凡30年前に逝去した恋人・里見瑤子や里見さんが身籠った子供の父親である学生運動家と会話を交わしますが「仕事や家庭、その他全てが上手く行かぬのは周囲が悪い」と日常思っていた岡田さんは深夜に帰宅した岩下さんに対し理由も聞かずにぶん殴った際に現実から逃避し「里見さんと果たせず終わった約束を再度遣り直せば先の人生が開ける!」と、脳内で想像を膨らませながらそのトンネルを抜けようとしたのですが…

 

 

 

 

余談ですが、先日東映chで「はぐれ刑事純情派ファイナル」第一話を視聴していた時(此方の第一話は11/15(水)09:00~11:00にスカパー!及び一部のケーブルテレビ局に於いて無料放映が実施されます)藤田まことが「人間はあの時こうしておけば良かった等々と考える事を繰り返す生き物」「あの時勇気があればこうはならなかった筈」「今後は自らの力で解決を」等々と云う意味合いの台詞を放っていたのですが、その直後に当作品を鑑賞すると此方も「はぐれ刑事…」と同様の事を訴えたかったのかなぁ、と感じてしまいます。当作品に於いては全てを捨てようとした岡田さんを救ったのは岩下さんが背広のポケットに忍ばせた一通の手紙でしたが…そして、全共闘時代に全てを捧げず就職に響くと戦線離脱した岡田さんが里見さんから一緒に逃げようと言われながらも「身籠もった子供の父親を救えるのは里見さんしか居ない」と判断し約束を反故にした結果、総括により或る作戦遂行失敗の責任を取らされ殺害の憂き目に遭ったのは自らの責任との負い目があったのも少なからず影響していたのでしょうが、其方は最後に登場した里見さんの亡霊が笑顔で心機一転した岡田さんを送り出した場面で全てが洗われています。いい夢を見ても構わないが、現実を直視し全ての騒動の起因は自らにあると考え勇気を持って行動すべしと教えてくれている様な一作です。