渡世の恩は交尾で返す!日活ロマンポルノ「必殺色仕掛け」二條朱美/丹古母鬼馬二・藤井克彦監督 | 東映バカの部屋

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東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、こんにちは。

 

 

金曜日22時に勤務を終え、明日11時の始業時迄の休みですが、先週末に或る被害に遭い業務と並行しながら解決に当たらなければならない多忙な日々となりました。しかし明後日で一旦全ての処理が終了しますし今後引き摺る物も一切残りませんので一安心です。こんな時は諦める物(=失った物)はスパッと諦め、解決する物は解決し、処理及び結論が後日となる事案は目安を付け、前進する算段を立てて実行するのみ!その気持ちの切替には、俺の場合は娯楽映像作品が一番の麻薬となります。そこで本日は、日活ロマンポルノ作品が多数鑑賞可能なフジテレビオンデマンドで見付けた作品から…因みに数ヶ月間利用しましたが、あと数日で此処で配信中の日活ロマンポルノ作品は全作鑑賞が終了しますので今週中に解約します。

 

 

当作品は秋田生まれの二條朱美主演(媒体により二条朱美と表記されている場合が在ります)。最近は「秋田生まれの女性有名人」となると周囲は加藤夏希・佐々木希・生駒里奈を挙げる方々が多いのですが、俺は藤あや子・壇蜜・そして二條朱美…しかし周囲は中々理解してくれないばかりか二條さんの存在すら知らぬ場合が殆どであるのが残念です。

 

 

「必殺色仕掛け」昭和48年7月14日公開・高田純脚本・藤井克彦監督・日活制作。

 

 

DVD化作品でフジテレビオンデマンド/DMM.com/スカパー!オンデマンド/Amazonプライムビデオ内に於いて有料動画配信が行われています。

 

 

 

 

救世軍の市川亜矢子及び通称「色道三兄弟」の島村謙二・木夏衛(=榎木兵衛)・浜口竜哉と手を組み「名器三人娘」の牧れい子・叶今日子・薊千露を看板に飛ぶ鳥落とす勢いの女郎屋「廣満屋」を潰そうと画策した暴力団組長の丹古母鬼馬二…その画策は見事に成功し廣満屋は危機に陥りましたが、形勢逆転は廣満屋の女将に恩を返す為に自ら名乗り出た女侠客・二條朱美に委ねられる事となり…

 

 

舞台背景は戦前ながらも昭和40年代に流行った歌謡曲は登場するわトランジスターラジオは出てくるわ名馬「ハイセイコー」の名が登場するわ。又、東映東京制作「昭和残侠伝シリーズ」で高倉健が扮した花田秀次郎を模倣した花田優次郞や松竹制作「男はつらいよシリーズ」で渥美清が扮した車寅次郎を模倣した「車我次郎」が登場するわ。更には東映京都制作「温泉みみず芸者」と同様の「交尾三番勝負」が終盤の見せ所となる上にその大馬鹿加減は鈴木則文監督演出には及ばぬものの「大馬鹿作品」として鑑賞した場合にはその水準は大きく上回る優れもの!

 

 

様々な物を寄せ集め真摯に模倣して東映ファンや松竹ファン・高倉健や渥美清及び「昭和残侠伝」「男はつらいよ」のファン等々さえも頷かせるパクリ振りが伺えますし、独自の物語展開・演出展開もしっかりと加わっている…その一例として「救世主の市川さんは、生みの母親が17で婚姻したのに自らは三十路を過ぎても処女である事を汚点として感じている上に、交尾に関して興味津々で覗き見してでも研究に励む年増の乙女」その台詞回しや仕草には愛嬌が溢れていますし、脱ぎ捲る二條さんを始めとする女優陣に対し脱ぎもしなければ下着姿も見せぬ演出となっている事でそれが際立っている上にコメディリリーフとして丹古母さんと共にいい味を出しています。最後には丹古母さんの女郎姿が堪能出来ますが、決して水物は口にせずに観るのがお勧め!