皆様、こんにちは。
昨日の22時に勤務を終え、月曜日11時の勤務開始時迄の休みです。先月は比較的落ち着いた業務でしたが来週からは夏期休暇前と云う事情から再び右肩上がりの業務量となるらしいと耳に入ってきましたし、本年度入社の新入社員が正式に仲間に加わるらしく様々な面で忙しくなりそうです。全国的な猛暑とは相反する過し易い天気の本日の秋田市内の状況と共に「嵐の前の・必ず訪れる猛暑の前の静けさ」でしょう。
さて、YouTube内「TOEI Xstriam therter」では昨日より7/8(金)21:00迄「外れのない鶴田浩二主演の傑作シリーズ第一弾」である「博奕打ち」が無料動画配信されています。
当シリーズは第四弾「博奕打ち・総長賭博」の評価がずば抜けて高い傾向がありますが、先述の通り「外れが無いどころかシリーズ内の全作品が水準を大きく上回る完成度を誇る鶴田のおやっさんの代名詞かつ、東映任侠映画シリーズ作品群の最高峰」弟分の不始末を詫びる懐の深さだけではなく「侠客は堅気に尽くせるか?弱い者を守り通せるか?」等々の描写も秀逸かつ、敵役ながらも善玉ヤクザを演じた小池朝雄が絶品!瞼に忍の字を書いて涙を食い止めながらも(これは鶴田のおやっさんが歌唱され得た「男」の歌詞より引用しました)ボンクラ野郎を泣かせる傑作!或る作品のポスターの惹句に書かれていた「男を泣かせる鶴田」の言葉は本物です!
そして7/6(水)からは「ベルサイユのトラック姐ちゃん」の無料動画配信も開始(毎週水曜日21:00より各話7日間の無料動画配信。但し第1話のみ配信期間中見放題)。尚、此方はAmazonプライムビデオ内「JUNKFILM by TOEI」では見放題となっています。映画「トラック野郎シリーズ」の大ヒットが影響した作品で、劇中車はH10型初代トヨタハイエーストラックのデコトラ!尚、最終回では杉本美樹が未亡人の子連れトラック野郎に扮し、大型トレーラーを自由自在に操りリンチ迄披露しています!
そして本題…昨年U-NEXTで先行配信され、現在ではDVD-BOXが発売されただけに留まらずAmazonプライムビデオ(Amazonプライム会員特典対象作品)やDMM.com/ビデオマーケット等々数多くの有料動画配信サービスで鑑賞可能な作品です。尚、東映chでは7/30(土)~31(日)・8/22(月)~23(火)にかけて集中放映が行われます(お手数をおかけしますが、放映時間の詳細は下記のリンクより確認をお願い致します)。
「列島制覇-非道のうさぎ-」令和3年制作・全8話・吉高寿男/松本稔/篠原高志脚本・内田英治/中元雄監督・東映ビデオ制作。
でんでんが率いる武闘派組織の鉄砲玉となり15年の刑期を終え出所した小沢仁志は一家を構え、市街地空洞化に歯止めがかからぬ商店街の廃業した銭湯に事務所を構えます。実は小沢さんは服役中に或る受刑者の歌声に心を奪われ血生臭かった心を徐々に洗い落としただけに留まらず合唱の虜となり「大きな風呂場は声が良く響くから」と云う理由でこの場所を選びます。そしてたまたまこの場を通りかかった商店街の紅一点で飲食店の女将・真飛聖が率いる男声合唱団に入団し「ヤクザと団員の二足草鞋の日々」が始まります。ヤクザの身分を隠してはいても怪しげな雰囲気は拭えませんでしたが徐々に溶け込んで行き団に必要な存在となっていく小沢さん、しかしその一方で「元・弟分で現在は堅気の小沢和義が愚連隊の殴り込みを食らい重傷を負い、女房は死亡」と云う事件が発生した直後、その愚連隊に殴り込みをかけた事が上部組織の親分・菅原大吉、兄弟組織の親分・六平直政、関東進出を狙う関西の女極道・萬田久子、そして日本一の大組織の親分・笹野高史を巻き込んだ一大抗争の火蓋となり、後には商店街をも巻き込む騒動に発展し…
有料波と有料動画配信を併用している上に、帰宅しても就寝迄の時間が限られる時間が以前よりも増えた関係で「プログラムピクチャーの再来」とも言われるVシネマ系統作品及び極小規模の短期間劇場公開作品を鑑賞する機会が以前よりもかなり増えているのですが、その中では一番面白かったですし、喜劇要素等々遊び易いヤクザ映画の良さを生かしながら、往年のヤクザ映画の良き部分をきちんと踏襲している…俺としては近年ヒットした「孤老の血」よりも好き。組織が大きく報道機関等々の顔色も伺わざるを得なくなった現実に対応しなければならぬ変化を受け入れる必要に迫られる東映本体ではなく、子会社として身動きが取り易く特定の要望及び動画配信等々に限定した作品を提供し易い東映ビデオが主体となった事も効を奏したのかもしれません。又「小沢さんを始め出演者・制作関係者の面々が「心から東映のアウトロー作品群が大好きで今でも愛し続けているのだろうなぁ」と芝居から伝わって来ますし…
「守るべきモノを守る」これがやくざの小沢さん・堅気の真飛さん双方の視点で描かれている上に、双方とも「忘れてしまいたい過去」を抱え、時には面白可笑しく、時には分断の危機を迎え「ヤクザの長年?合唱の頂点?」が結末にはどうなるのかから目が離せなくなります。又「新たに設立された一家=まだ警察庁からの指定を受けていない為正確には反社会的組織とはならない」これを巧く生かした終盤近くの流れも成る程なぁと思わせてくれました。
そう云えば小沢さんが出所直後煙草を勧められると「もっと軽いのは無いのか?喉に悪いから…」そして真飛さんにも喫煙を咎められると再び「4ミリですから…」しかし「4ミリも4メートルも関係無い!喉に悪い!」と切り替えされ火を消す小沢さんの姿は大爆笑!現代の映像作品にしては喫煙場面が非常に多いですが寧ろこれでいいのだと改めて思いましたし、日々肩身が狭くなり続ける愛煙家の心情を小沢さんが代弁してくれているかの様ないい演出!