風紀委員VSヤサグレ軍団の大激突!鈴木則文監督の大傑作!東映京都「恐怖女子高校・暴行リンチ教室」 | 東映バカの部屋

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東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、こんばんは。

 

 

休み三日目です。昨日は早朝6時より夕方迄引越しの手伝いをしましたが、自家用車・業務用車両の二台を所有されている先輩でもあり一台の運転も遣りました。今では「他車運転特約」「一日自動車保険」等々が在る為、他人様の車でも多少は安心して運転が可能ないい時代となったと思います。

 

 

私事ですが、実は今月に入り作品鑑賞が思う様に進んでいない上に業務上覚えなければならぬ事も多く、少々の期間「過去に紹介した作品の簡単な再投稿」「過去の記事を一部書き換えた再更新」(お気付きの方も居られるとは思いますが、これ迄も特に後者は時々遣っていました)が増えるかと思いますが、何卒ご容赦下さい。本日も8.9年前に一度紹介している作品で、暫くは日の目を見られずにいた作品でしたが「東映chでの放映・名画座での上映・DVD化・有料動画配信化」により急速に評価を高め、現在では「鈴木則文監督が手掛けた東映ピンキー・バイオレンス路線作品群では最高傑作」と評される方々も増えています。

 

 

 

「恐怖女子高校・暴行リンチ教室」(「恐怖女子高校シリーズ」第二弾)昭和48年3月31日公開・鴨井達比古脚本・鈴木則文監督・東映京都制作。

 

 

DVD化作品で、Amazonプライムビデオ(JUNKFILM by TOEI対象作品)内に於いて有料動画配信が行われています。

 

 

 

 

 

名和宏が市長を務めている街から選出された国会議員・金子信雄が理事長を務め「お飾り校長」北村英三を操る「ネコさんに右へ倣え」の副校長・今井健二が実質的に仕切る「表向きは良妻賢母を送り出す、しかし通称「スケバンの墓場」と呼ばれている」希望学園を舞台にした「学園側及び昵懇の刑事である近藤宏の後ろ盾を得て暴れ捲る風紀委員軍団(衣麻遼子・叶優子・須藤リカ等々)とヤサグレ軍団(杉本美樹・佐分利聖子・太田美鈴・早乙女りえ等々)が「美樹様の盟友であった城恵美・特待生の浅野由紀子の自殺」等々を経て学園全体を巻き込む大激闘に発展する物語!

 

 

ここに「ブン屋崩れの恐喝屋・渡瀬恒彦」「財力の在る両親の下で育った女教師の碧川ジュンに乗り換えた為に今井の健さんに捨てられ、その鬱憤を晴らそうとするキャバレーのママ・三原葉子」等々の思惑に加え「美樹様の宿命の相手・池玲子の登場」が絡み、多方面からの一進一退の攻防戦も同時に描かれています。

 

 

 

 

 

 

娯楽性に富みながらもソクブン監督の反骨精神は前作品「恐怖女子高校・女暴力教室」を更に上回り「日の丸を焼く演出」に迄発展!(序盤では「選挙民を騙す為の学園経営」「この学園をブッ潰すには自衛隊でも…」と云う意味合いの台詞が寮生から飛び出す程)しかもハチャメチャさでは互角でも「政治家・警察・学園側の後ろ盾が無ければ何も出来ないスケバン軍団に、筋金入りの経歴を持つ本物のヤサグレ達が立ち向かい「この学園は本物の動物園!」と膿を出し切る最終決戦の凄味と迫力」は見物であり、総合的な人気では上回っている東映京都制作「女番長(スケバン)シリーズ」に一歩も引けを取らない面白さを持った大傑作!

 

 

その面白さは、もし未見であれば今直ぐこの記事を読むのを中断して鑑賞して頂きたいと思う程ですし、遼子姉御の「貴様のボックス(=局部)をチェックする!」美人女優の太田さんの「俺は生まれつき風呂は大嫌いなんだよ!」等々の台詞も秀逸!

 

 

 

 

 

そして「東映ファン」にとって嬉しいのは「代議士兼理事長がネコさん・校長(後に懲戒免職)が北村さん・副校長(後に校長昇格)が今井の健さん・女教兼寮母が碧川さん・学園と昵懇の刑事が近藤さん・市長が名和センセイ」と云う「学園が腐り切るのは致し方ないのではと確信出来る行政側の面々の酷さ」!在校生・教員に限らずこの街に居住されている方々全てが犠牲者に見えて来る程…こんな街には住みたくはないですが、虚実の世界と解って鑑賞する分にはこれ程面白い舞台設定はそうそう在りません!

 

 

加えて「ネコさんにとっては同年公開の東映京都制作「仁義なき戦いシリーズ」の山守親分と双璧とも言える当たり役=碧川さんを電動マシーンで感じさせ「五千万円分ヤラなければ…」と情交したはいいが痙攣状態で学園に晒される醜態!」「咥え煙草で一万円札に連絡先を書くキザな野郎…しかし最後にはキッチリと落ちを付けた恒さん」と、此方側の出演者の見所もまた多い!

 

 

 

 

 

 

現在に至る迄、様々な学園物が劇場公開作品/テレビドラマ作品に於いて制作されて来ましたが、爽やかさや青春群像劇等々としての正統派学園物が非常にくだらなく、つまらなくなる程この「恐怖女子高校シリーズ」は面白いですし、以前も書きましたが俺は学園物では一番好きな作品です。

 

 

そして、当作品の様な「ぶっきらぼうな一面も在るものの、体制側に牙を剥き例え一匹になろうとも信念を持って最後迄戦う事を身上とする筋金入りのスケバン」は私感ではあるものの未だに美樹様が最も似合う女優だなぁと思っています。