東映京都「温泉あんま芸者」人気シリーズ第一弾!吉田輝雄/三原葉子/橘ますみ。石井センセイ監督 | 東映バカの部屋

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東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、こんにちは。


今朝の5時に勤務を終え、日曜20時の始業時迄の84時間休みに入りました。



実は…部署内の事情で勤務体系が変更になり、日曜から夜勤三日→休日三日→日勤・夜勤各三日という流れで進む事になりました。


日給月給の仕事ですので、休みが多いのは身体は楽なのですが…月により収入が変動するのが当たり前ですので複雑な心境です。


余り外には出ずに、部屋で昼酒をしながら東映映画鑑賞をしているのが、余計な金を使わず済みますし大いに楽しめるので一番いい「休みの過ごし方」だと思っています。



さて…ソクブン監督が「東映京都ポルノ戦線」に関して多くを書き記した「東映ゲリラ戦記」(筑摩書房・刊)。


この書籍内を締めた言葉はこれでした。



●東映ゲリラ部隊  本隊隊長・中島貞夫/別動隊カントク・鈴木則文/総大将・石井輝男/最高総司令官・岡田茂


…素晴らしい布陣!「向かう所敵無し!」の「娯楽映画製作舞台の最高峰」とも言えます。



その
「総大将」石井センセイが手掛けた…大人気シリーズ「温泉芸者シリーズ」の第一弾を本日は紹介させて頂きます。



「温泉あんま芸者」(「温泉芸者シリーズ」第一弾)昭和43年6月28日公開。岡田名誉会長企画・石井センセイ/内田弘三の共同脚本・石井センセイ監督・東映京都製作。


VHS/DVD化作品ですが有料動画配信は有りません。








※KINENOTEの作品案内は此方から



若山先生の代表シリーズ作品の第二弾「帰って来た極道」(鳥居元宏/松本功の共同脚本・山下将軍監督・東映京都製作。VHS化作品ですが未DVD化。DMM.com/AMAZONビデオ内で有料動画配信が行われています。KINENOTEの作品案内は此方から)の併映作品です。






余談ですが…当作品を含めて「極道シリーズ」も「お薦めの一級娯楽作品」。


しかし…若山先生の「東映主演作品シリーズ」はVHS時代は相当商品化されたものの、DVDとなっているのは「賞金稼ぎシリーズ」「シルクハットの大親分シリーズ」のみで他は有料動画配信か東映chでの視聴に限られている状態…


「前科者シリーズ」「極悪坊主シリーズ」「カポネの舎弟シリーズ」等々「どれもこれもが見易く、物凄く楽しい作品群」ですので東映様/東映ビデオ様には是非とも早急にDVD化をお願いしたいです。



さて「あんま芸者」…クレジットの筆頭は輝さんですが…実質輝さん/葉子さん/ますみちゃんの「三人が主役」と思って頂いて結構です。



「芸者・あんま・一夜妻」「殿方が喜ぶ事なら何にでも応える芸者小屋」。


周囲の芸者小屋に白い目で見られながらも、ベテランの葉子さんを筆頭に「純情」なますみちゃん・ゆりちゃん・「失神女優」応蘭芳(旧・三瀬茂子)・雪絵姐御等々は殿方を「目で楽しませ・疲れを軽減させ・下半身をスッキリさせ」温泉街では大人気!


そんな中で起こる「年増芸者で落ち目の葉子さんの焦りと人気復活に賭ける姿」「純情さを捨て切れないますみちゃんと、一途に思っているのに振り向いてさえくれない温泉街の美男医師(輝さん)への切ない愛情」「役所のど助平清掃部長(これは適任でした…ネコさん!と汲取り屋のど助平社長(雁さん)が葉子さんを巻き込み企てる…ますみちゃんの処女争奪戦!(ネコさんが強引に食いましたが…その後汚職がバレて雁さんと共に逮捕!」「極道とは名ばかりのど助平爺ぃ=上吉さん!」「ゆりちゃんを妾にした住職…由利ちゃん!しかも「観光客を誘客する為」に行った事…男根の飾り物等々「交尾コレクション」で埋め尽くされた素晴らしい寺院!(最後に由利ちゃんは檀家総代から「住職解任」を言い渡されてしまいました…由利ちゃんらしい最後!」「大浴場で始まる…芸子小屋同士の全裸での大喧嘩!それをしっかりブルーフィルムに収めるヤクザになり切れないヤクザ(南道郎)を見付け叩きのめしたものの、道郎さんを追って来た「臨月」の内縁の妻(高倉みゆき)が転倒しその場で赤ん坊を産み落とす!(しかし、この後の二人の展開はかなり胸を熱くさせるものが有ります)」「葉子さんと恩師(南都雄二)の再会が生んだ悲劇」等々「見所満載」!



この後、石井センセイが傾倒していく「異常性愛路線」の直前の作品の為「…どうなのかなぁ…」と思われる方々も多いかと思いますが…物凄く楽しいし見易いです。


千葉ちゃん主演「地獄拳シリーズ」「ポルノ版」と考えて頂ければ…但し「地獄拳シリーズ」程の「馬鹿」ではありません。


そこに「網走番外地シリーズ」等々で見せた
「奥深い人間ドラマ」を絡めています。


葉子さん率いる「あんま芸者軍団」は剽軽で遣ることなす事「ますみちゃん以外」は粗暴かつ豪快ですが…殿方を喜ばせる事と小屋内での人気競争には貪欲でも基本は無欲で裏の無い、暖かい人柄の「愛される芸者軍団」として描かれているのが美点。



ソクブン監督の演出とはまた違った面白さが有る、石井センセイの「あんま芸者」も是非一度ご覧頂きたい「傑作娯楽ポルノ作品」です。



「温泉芸者シリーズ」はソクブン監督が手掛けた「温泉みみず芸者」「温泉スッポン芸者」の二作品が圧倒的に取り上げられます。


事実、人気も評価もシリーズ中では最も高いし最も面白いし、俺も一番好きなのは「みみず」「スッポン」!


「お薦め中のお薦め作品」ですし「泣ける映画」ですもん…


「押し売りの感動で無理矢理泣かせる偽善映画」じゃないですよ…


「大馬鹿の連続」で時間の全てが埋め尽くされ、馬鹿笑いが中盤位から「泣き笑い」となってしまう…


これぞ本物の「泣ける映画」!


…しかし「泣き笑いできる映画=これも「泣ける映画」だしその頂点」だと俺は思っていても…果たして皆様にご理解を頂けるかは何とも言えません…


時代が求めている「泣ける作品」の種別が種別だけに…何度も書かせて頂いてはいますが、現代の
「子供・家族・病気(難病・怪我)・運動・恋愛・動物・学校・職場・部活・趣味の集まり・恋愛・料理等々を安易に利用、又は独自の発想を生み出せない大馬鹿連中が漫画・動画等々の原作を当然の様に流用、加えて「テレビ局主導」によるテレビドラマの安易な流用等々で、表面上の感動だけを押し売りする、数多くの偽善作品」では全く感動する事も無ければ胸も熱くならない…寧ろ「嫌悪感」を抱く事が多いです。(「原作が存在」「テレビドラマの流用」は昭和から数多く存在してはいます。しかし「厳選」されていましたし「テレビドラマ・動画」に関しては、多くの地域で「県域放送局が1~2局と少なかった」事情から「鑑賞機会を提供する」と云う観点も有ったものと思います)



昭和の映像作品の様に「心から胸を熱くさせる泣ける作品と、笑いを通り越して心から泣き笑いさせる作品の繁栄と共存」現代に蘇る事を強く望みたい、と云うのが「俺の本心」ですが…


「全くもって無理」
「相当難儀」だろうなぁ…



他の出演者は…沢淑子・南風夕子・沢田浩二・中村錦司・茶川一郎・人見きよし・山本昌平・小島の慶さん・清水正二郎・田中小実昌・大泉滉・花紀京・矢奈木邦二郎・唐沢民賢等々です。