宮城・鳴子町で撮影された「千葉ちゃん映画」!東映東京「やくざ刑事・恐怖の毒ガス」鷹森監督 | 東映バカの部屋

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東映制作作品を主体として書いていますが、たまに他の話題も…一人でも多くの東映ファンが生まれる事を望みます!

皆様、こんにちは。


休み四日目。朝から快晴で過ごし易い秋田市内です。



そう云えば…


一昨日帰省時に酒を飲みながら親父と話した事。


親父は趣味が発展して「合唱・独唱」を高校時代から約55年続けているのですが…



「音楽の世界でもクラシック音楽・文部省唱歌・軍歌等々…


芸術作品や高尚な作品・歴史を後世に伝える作品等々しか聴かない・歌わない・認めない人は駄目!



演歌や映像作品の劇中音楽等々…


娯楽要素の有る音楽も聴き・好きになり・宴会や飲み会の余興等々で砕けて歌えてそれらの良さを知らなければ高尚な歌も歌えない、


と思う。


何故なら…


時代の流行や嗜好の変化・作品の雰囲気等々を汲み取って作詞/作曲をする・歌う方が遥かに難しいから」



と。



映画も音楽も同じなんですね。



因みに…


うちの親父の映画の好みは洋画なら西部劇かミュージカル映画。


国産では時代劇・股旅物・推理物・事件物。


「任侠映画」は好きでも「現代やくざ映画」「実録やくざ映画」は余り合わなかったのだそうです。


国内の映画会社では
東映と松竹が好み。


特に
錦之助御大と桜町弘子が好きだったと…



御袋は長男+五人姉妹の末っ子で、映画全盛期に一番上の姉のアパートに遊びに行くと…


その姉がよく映画に連れてってくれたそうなんですが…


東映の時代劇が多かったと言っていました。



しかし御袋は「特定の御贔屓」は無く…


橋蔵御大の「新伍十番勝負シリーズ」やひばり嬢の主演作の多くが強く印象に残っている様です。


大映や東宝の作品も見てはいた様ですが…


「モスラ対ゴジラ」以外は余り記憶に残っていない模様。



さて、本日は…


今月の東映ch
「アクション映画スペシャル」で放映の一作品で…


東映chでも初放映です!



「やくざ刑事・恐怖の毒ガス」
昭和46年4月16日公開・神波史男/鷹森立一の共同脚本・鷹森立一監督・東映東京製作。


未VHS/DVD化作品で有料動画配信も行われていません。








※KINENOTEの作品案内は此方から



当作は本日以降5/9(土)22:30~24:00・5/17(日)22:00~23:30・5/26(火)13:00~14:30の三回、東映chにて放映されます。(HD放映)



※東映chの放映日時案内及び作品案内は此方から



併映作品は…


何時かは必ず見たいのですが残念ながら未見の…
「すいばれ一家・男になりたい」(田中小実昌原作・松本功脚本・ソクブン監督・東映京都製作。未VHS/DVD化作品で有料動画配信も行われていません。KINENOTEの作品案内は此方から




この作品、冒頭から…


「何処かで見た事が有る風景だなぁ…」



と思っていたら…


宮城県の鳴子温泉郷!(当時は玉造郡鳴子町でしたが、平成18年に当時の古川市等々七市町が合併し大崎市となっています)


福島の土湯温泉・山形の遠刈田温泉と並ぶ
「三大こけし」発祥の地。


更に…


福島の飯坂温泉・仙台の秋保温泉と共に「奥州三名湯」。


加えて…


数年前には或る雑誌社が出版した書籍で…


「青春18切符で行く温泉番付」
「東の横綱」


…にも選ばれた
人気の観光地です。



余談ですが…


秋田の湯沢市から国道108号線を抜けると鳴子町で、秋田道が東北縦貫道に接続する迄は車で仙台へ向かう為の最短行程だった為
「馴染みの深い町」です。



当作は鳴子町・鳴子町観光協会・鳴子ホテル・宮城交通が協力に名を連ねます。



「友情出演」の野際さん。


土産屋の散策を楽しむと、スキー場へ。


それを尾行していたのは
千葉ちゃん!


或る事件の「内偵」の一環として追跡し、証言を得ようとしていました。


直滑降で「ステン!」と転んだ野際さんを千葉ちゃんは助けたものの…



「あんたもしつこいわね!」


…と平手てバチン!



しかし…


野際さんが再び滑り出した所で
銃声が響き、野際さんは即死!


そうです!


千葉ちゃん以外にもう一人の男が野際さんを追い、命を狙っていたのです。



千葉ちゃんはその男を捉えたものの、舌を噛み絶命!


そこに…


「面倒な事に巻き込まれればまずい!」


…と先輩刑事で相棒の南ちゃんが登場!


東京に戻り、新たな指令を受けることになります。



先の二作品を演出した野田ちゃんから鷹森監督に委ねられた当作ですが…


初作から顔を連ねる「千葉ちゃん・南ちゃん・内田の良さん」の顔触れは変わらず。



しかし…


「笑いは減り、アクションが幾分強調された作品」


…となっています。


此処は野田ちゃんと鷹森監督の…


「嗜好や思考の違いが有って当然」


ですが…


鷹森監督の演出はまた違った面白さを引き出しています。


千葉ちゃんの「アクション能力の高さ」と南ちゃんの「真面目な芝居」良さんの「灰汁と凄味」の魅力をより引き出す方向性。


勿論「笑い」を完全に封じた訳ではありませんのでご安心を…


俺は野田ちゃん・鷹森監督の「味」は其々の面白さが有り好きですが、御覧になられる方によっては「鷹森監督の演出」を好む方も居るかと思います。



そして、中盤以降は「安部ちゃん率いる暴力団」「日尾さん・賀川さんのコンビ」「千葉ちゃんと南ちゃんの刑事コンビ」の「毒ガスの製造法を手に入れる(阻止する)為の三つ巴の戦い」が展開されます。


それに巻き込まれる「毒ガスの権威」である著名な研究者(浜田の寅さん)と誘拐・拉致監禁され命の危険にさらされる一人娘(集三枝子)の行く末…



私感ですが「一番の見所」は…


序盤では「謎の男」にしか見えなかったヤマリンの実の姿! 


ヤマリンは終盤…


自ら除雪車を運転し、目の前で転倒した手下を何の躊躇もせず平然とロータリーに巻き込み惨殺する!
(雪が白から真っ赤になる形で描かれています)


…というヤマリンらしい「悪党かつ凶暴ぶり」を見せています!



他の出演者は…室田の日出さん・稔侍さん・風間健・小林千枝・石井の富ちゃん・藤岡の重さん(千葉ちゃん・南ちゃんの上司)・土山登士幸・たこちゃん(仙台生まれ)・沢田の浩さん・相馬の剛さん(秋田生まれ)・亀山達也・千葉ちゃんの実弟の治郎さん・藤山浩二・滉ちゃん(鳴子ホテルの支配人)・城春樹・久地明等々です。