皆様、こんにちは。
本日の秋田市内も暖かく快適です。
本日2本目は…
昨日ご紹介した「いつかギラギラする日」との共通項も多い、昭和版「いつかギラギラする日」。
主演は我らの兄貴・渡瀬の恒さんですから面白さは100%保証します!
傑作「暴走パニック・大激突」(昭和51年2月28日公開・東映京都・監督はサクさん)をご紹介。
VHS/DVD化作品。
来月の東映ch「サクさん特集」の一本で…
6/5(水)22:00~23:30・6/21(金)20:00~21:30にCS・東映chでも放映されます。
文ちゃんがマザコンの殺し屋を演じ(母親役は三益愛子)「迷作・珍作」の声を聞くものの、俺はかなり好きな作品の「横浜暗黒街・マシンガンの竜」(岡本明久監督の第一回監督作品・東映東京製作。VHS化はされていますが未DVD化作品)の併映作品。
この二本なら俺は喜んで両方見ますが、皆様に強くお勧め出来るのは…添え物作品でしたが「大激突」になります。
平成24年の夏にも記事化しましたが、同年9月放映時に録画したブルーレイの綺麗な画像で新規更新したモノです。
ここからは今年2月1日の記事を一部加筆して掲載します。
我らが狂犬・渡瀬さん。
相棒の稔持さんと共に関西三大都市(京都・大阪・神戸)で連続銀行強盗を続けており、何も証拠を残さぬ手口は「迷宮入りか?」と…(序盤では)
しかし稔持さん、逃走中にトラックに轢かれ即死!
渡瀬さんはハコスカで逃げ切りますが…
そこから始まる流れは「狂った野獣」と同じく目が離せません!
●「狂った野獣」の記事は此方から→http://ameblo.jp/73379184/entry-11460729346.html
数々の人間模様も描かれ、それが最後の「暴走パニック」に繋がります。
これだけでは強引にこじつけたのか、と思われるでしょうが…何と、上手く纏め上げた傑作!
しかも此方も約80分と、長さが丁度いいです。
出演者も濃い!
婦人警官の渡辺やよい(蔵間弥生・可愛い。左)とバカにされている警官の拓ボン。
この二人はデキています。交尾場面有り!
でもパトカーを運転する姿は警官ではなくヤクザの顔!
死んだ稔持さんの兄で此方も凶悪、室田日出男。
最後のカーチェイスでは拓ボンと敵対しながらも「極悪コンビ」として狂犬を何処までも追います。
しかも「公務執行妨害」も堂々とこなす強面!
拓ボンのパトカーに体当たり!
これが元で一般車を巻き込む!
更にレッカー車で拓ボンのパトカーを引っ張り廻す!
この最後の見せ所は台詞も何がなんだか解りませんが、皆が凶悪化して暴走する姿が逆に大爆笑を生み出しているところがいい!
「ポリが当て逃げやぁ~」「ポリが人はねおったぁ~!」「堪忍や堪忍や堪忍やでぇ~!」「早よ乗れ!→アホ!何て事晒すんじゃい!」「このバカたれナメ腐りやがって!」「あんくそオート!…(この後ろは判別困難)」「もうわしゃどうなっても知らんどぉ~!」「警察からゼニ取ったるんじゃい!」「早く行かんと弁償取れまへんでぇ~!→こりゃ失礼!」「キチガイ!…いや…少し頭の足りない集団が…」「MHKをナメやがって!MHKバンザ~イ!」「おんどりゃ~!人の手柄邪魔しに来おったんかい~!」「(一般車にぶつかったパトカーの警官が)すまなかった!」等々…
そして、室田が車ごと川に落ちた際の…
「わしゃ泳げんのじゃ~!」
…この作品最高の大爆笑は最後に待っていました!
ポリより怖いのは水だった!ってオチ!
後に紹介するマドンナを追っかける変態は、怪優・三谷昇。
そして「不良の美少年」でホモの餌食になった風戸祐介(左)とホモの整形外科医の林彰太郎(右)。
今回は優秀な刑事の曽根晴美。因みに上司役は汐路章。
取材中に巻き込まれるアナウンサーは潮健児。
そしてマドンナは、当時の東映ポルノの二大スターの1人、杉本美樹。
薄幸の女、そして杉本に見せる渡瀬さんの優しさがたまらなく素敵です。
ミキティ(俺はこう呼んでいます)は他作品では笑顔が少なく、見せても不敵な笑いが多かったものの、今作では気持ちからの笑顔も多く見せています。
そして昨日も載せましたが、この作品でも渡瀬さん本人がカースタントを自ら務め、横転シーンもこなしています。
この作品も様々な人間模様を描き、繋げながらも単純明快、時間も丁度いい、心底楽しめる傑作アクションです。
最後に、今の映画・ドラマに足りないのは「暴力・流血・カーアクション」。
セックスは増えてはいるものの、綺麗なものばかりで狂ったセックスが無いのは大いに不満。
人間模様も表向きの涙や同情を狙ったものばかりで深層心理に迫らず、訴えるものが無い作品ばかり。
笑いに関しても役者が芯からバカになっていないから笑う気も失せる体たらく。
更に言うなら、小説や漫画の実写化ばかりでオリジナルを作れない連中が増えている上、忠実さに固執し過ぎて、映像としての面白さは全く無し。
面白ければ原作を完全無視しても見る側はきちんと受け入れるのに…観客心理と目線を解っていない。
役者も自らの印象ばかり気にしているのか、格好から入ってばかりで凄味やバカを全く感じさせず…
余りに殻を破らないのが多過ぎる!
全作品・全関係者等々ではないものの、今の様に「若者受けを狙ったり、事勿れ主義で綺麗なモノだけで構成された作品」ばかりを評価・地上波/BS放映したりヒットする様では、俺みたいに昭和の作品ばかり見ている方々も多い事と思います。
目を背ける様な場面や差別用語が有る、等々でも地上波で過去の名作・傑作の多くを放映し、過酷な中、短期間で如何に面白く、素晴らしい作品を作り続け、そこに作り手や演じ手の深い想いがきちんと描かれている事を多くの方々に解って頂きたいんですが…
これらを改善しなければ日本の映像作品に未来は無い…