殺人ピエロvsグーニーズ | Whoops!カズのお気楽れんらく帳

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IT/イット“それ”が見えたら、終わり。

2017年アメリカ
監督:アンディ・ムスキエティ
出演:ビル・スカルスガルト

この映画、ホラー映画史上最大のヒットになっているらしい。確かにピエロの魔物ペニーワイズは恐ろしいけど、この映画が受け入れられているのは、共感出来る青春映画になっているからだと思う。

誰にだってあるのだ、青春時代の惨めな想い、疎外感、後ろめたい気持ちなど、青春なんて後悔と懺悔ばっかりだ。

だが一方で輝かしい瞬間だってある。仲間たちと秘密の場所で過ごしながら、話していた内容はとっても下らないのに、何十年経っても忘れる事はない。その一時が永遠のような、仲間と一緒なら何でも出来るような高揚感。

しかもそこに、しずかちゃんの様な美少女がいれば完璧だ。そんな娘がブリーフ男子の中に下着で飛び込んで来るんだから、そりゃ誰だって惚れるだろ。この娘を助けるためなら何でもやる!魔物とも戦ってみせる!そんな気持ちに説得力がある。

それにしてもこの映画の大人は役立たずというか、全く影が薄い。子供を魔物の生け贄にして黙認しているこの町は、負け犬の町なのである。そんな大人に頼る訳にはいかないと、立ち上がるのが“負け犬クラブ”と呼ばれる子供たちってのが燃えるじゃないか!

そんな内容は、まさに典型的“裏山の冒険団”(カズ命名)。キングにとっては、裏「スタンド・バイ・ミー」といえるが、俺らの世代にはもろ「グーニーズ」になる訳だ。友情、冒険、ノスタルジーと初恋。そりゃ大ヒットするだろう。

ただ心配なのは、当然作るだろう大人編だ。大人が主役になると魅力は半減。それは仕方がないとしても、原作通りならペニーワイズの正体である“あれ”が出るんだよなあ。90年代のテレビシリーズもがっかりしたもんだ。なんとかならんもんかなあ。

20171115 キャナルシティ