ロビンさんは推定年齢2~3歳の猟犬系の男の子です。
ロビンさんは保健所に保護されていました。
保健所にいたころのロビンさんの動画があります
とても痩せていて、真菌(マラセチア)感染で皮膚が禿げ禿げになっています。
お家に迎えたとき、痩せすぎて褥瘡(床ずれ)ができていたそうです。
お家で可愛がってもらって褥瘡が無くなり、マラセチア感染もなくなりましたが、被毛が生えそろわず禿げ禿げが残り、赤い発疹もあります。
また、ロビンさんはお腹が弱くて下痢や軟便になりやすく、食べても食べても太れませんでした。
ロビンさんはお腹の調子が悪くなると食糞をし、同時に目やにが増えることを飼い主さんは気にしていました。
ロビンさんを迎えて1年たっても皮膚の状態がよくならず、お腹が弱くて太れないので、内側から問題を改善したいと思った飼い主さんがしちふくの診察を希望してくださいました。
ロビンさんを東洋医学的に診察すると、小さい時に保健所で過酷な生活をしていたために生まれつきの生命力が弱ってしまった腎精虚がありました。
また、ロビンさんの皮膚の状態が特に悪い部分は肝の経絡にありました。
ロビンさんは調子が悪くなると目やにが増えるとのことでしたが、肝は目につながっていいます。
皮膚症状が出ている場所と目やにの問題から、ロビンさんは肝に熱がたまっていると思われました。
ロビンさんはお腹が弱く、食べても食べても太れないという事から脾気虚もあると思われました。
これらのことから、ロビンさんの鍼治療を行い、漢方薬を処方しました。
その結果、皮膚の状態が良くなり、目やにが無くなり、食糞をしなくなり、治療前22.5kgだった体重が3か月で24.5kgに増えました。
体重が2kg増えたと言ってもまだ痩せ気味ですが、皮膚はツヤツヤです
今、ロビンさんはしちふくのマッサージと漢方薬で治療しています。
先日マッサージしていたら、ロビンさんがお腹を出して転がり、マットを甘噛みしながらゴロゴロして、まるで赤ちゃんのようでした。
その時、ロビンさんは小さい頃を保健所で過ごし、十分に甘える経験が足りなかったのではないかと感じました。
体重24.5kgと大きくなったロビンさんが赤ちゃん返りして、小さい頃にできなかった甘えるという行為をしているのだと思いました。
このような甘える行為は好きなだけやらせてあげると心のバランスが整ってくると思います。
飼い主さんが、家で甘えているロビンさんの写真を送ってくれました
赤ちゃん返りして甘えているロビンさん、とっても幸せそうですね
何となく体が弱い、皮膚の状態が今一つ治りきらない、食べても食べても太れないなどの問題が東洋医学で改善することもあります。
そういう症状で困っている動物の飼い主さん、東洋医学の分かる獣医師に相談してみるのも一つの方法かもしれません
ブログ掲載を快諾して写真を提供してくださったロビンさんの飼い主さん、ありがとうございました
眼の調子が悪く、細かい文字を読むのが辛いのでコメント欄は閉じさせていただきます
皆さんのブログにもほとんど遊びに行けません。ごめんなさい