動物の鍼灸治療について、人間の知識を応用しているだけだと思っている方が多いようなので、今日は動物鍼灸の歴史のお話です
人間の鍼灸治療の歴史は古く、紀元前1500年前後には鍼治療や薬草治療などが始まっていたようです。
周王朝(紀元前1046年-紀元前256年)には五行説の基礎ができ、中医学の中核をなす黄帝内経という本が書かれました。
そして、この頃、馬は様ざまな意味でとても大切な生き物でした
そのため、周王朝の時代から馬を対象にした中獣医学が始まったと言われています。
つまり、人間の鍼灸治療の歴史と動物の鍼灸治療の歴史は同じくらい古いのです。
紀元500年前後の南北朝時代には馬の治療に関する「伯楽療馬経」という本が作られたそうです。
隋王朝時代(581-618年)には、このような経穴図ができていました。
この頃には、馬以外の動物の経穴の研究も進められていました。
東洋医学(中医学)の基礎理論は人間も動物も大差ないですし、経穴(ツボ)も人間と動物で共通するものもあります。
しかし、何千年にもわたって研究されてきた動物のための経穴の膨大な知識があります。
単純に人間の経穴を応用しているだけではなく、意外と奥が深いのです