令和5年(2023)祇園祭前祭クライマックス | コバやんの祇園祭レポート&雑記帳

コバやんの祇園祭レポート&雑記帳

京都・祇園祭の山鉾町で生まれ育ったおっさんのブログです。

7月13日の「山建て」「会所飾り」も無事済み、郭巨山ではこの数十年、巡行に懸けていなくて町内にも円山収蔵庫から持ち帰っていない皆川月華さん作「昇り龍図見送」を宵山まで御山に掛けました。千玄室大宗匠の見送と同じく、コバやんより若い世代は「見たことがない」というのでご披露しました。

14日は郭巨山では個人的には行事も当番もなく比較的余裕のある日。

函谷鉾でのお囃子を楽しめる日です。

長男とも太鼓を打ちました。

孫も「鉾に乗りたい♪」と言うので、乗せました。

 

15日は午前9時30分から郭巨山の清祓い式。

御神体の御人形と御山に神官からお祓いを受ける儀式です。

清祓い式が済んだ後、10時30分からKBS京都テレビの生放送「サニータイム」で郭巨山からの生中継がありました。

3回の生中継(各8分ほど)があって、1回目(御山の前で郭巨山の歴史など)、2回目(会所飾りの説明)、3回目(会所2階で改修会所と縁起物の紹介)のうち、1回目と2回目を担当させていただきました。

レポーターは「やのぱん」さん。

“どのようなことを話すのか”は聞いていましたが、“どのように話す(話される)のか”は聞いておらず、

ぶっつけ本番のアドリブ連発、のようなやりとりになりました。

    (2回目のラストカット。「このあと2階に中継は移ります」)

 

そして15日の午後10時からがコバやんの郭巨山神前当番の時間。

毎年この時間帯です。

今年は「京を旅する『らくたび』」の山村代表とご一緒でした(もう一人の代表、若村君は郭巨山の仲間です)。

 

16日は宵山。コロナの規制も緩和され、日曜日とあって凄い盛り上がりを感じました。

チマキなど縁起物もほとんどの山鉾で品切れ状態。函谷鉾も郭巨山も急遽追加しました。

しかし、手間がかかるので、すぐに出来る訳に行かず郭巨山では品薄状態で、今年6種類用意した手拭いも3種類が15日までに無くなりました。

右上の黒地、右から3番目の格子柄、2番目の青地、そして緑色の順で無くなりました。

今年新しく縁起物に加わった「金運御守」「小判型金運開運御守」「金釜土鈴」も在庫0でした。

 

宵山の函谷鉾、といえば「提灯落とし」20年ほど前から「こっそりと」やっていた行事も結構広まっていて、今年も沢山の方々が見に来られ、コバやんも太鼓を打ちました。

でも、今年は東西とも1列がタイミングのズレで残ってしまい、担当者(発案者)いわく、「今年は失敗。でも、生身の人間がする以上、こういうときもある。それがお祭」と。ちょうど提灯を落とすタイミングのときに船鉾の日和神楽が通りかかったので、お囃子が重なってしまって、落とすタイミングが分からなかったのかな、と思います。

 

宵山の鉾上でのお囃子が終わると、四条寺町の八坂神社御旅所へ、明日の巡行の晴天を祈る「日和神楽」へ向かいます。

今年は御旅所での奉納囃子で次男が太鼓を打ちました。

 

そして、いよいよ17日。山鉾巡行の朝を迎えました。

郭巨山では6時30分から巡行用の懸装品に付け替えます。

 

約1時間でお飾りは出来上がり、函谷鉾へ向かいます。

8時ごろの四条通。すでに交通規制も始まっています。

 

今年、コバやんは出発から四条柳馬場までと四条新町から帰町までが担当。

いつもなら出発から新町まで御稚児さんのすぐ後ろの席で陽は当たらないのですが、出発のときの太鼓は朝日を真っ向から浴び、めちゃ暑い。欄縁は触ると「熱っ!」と思わず言ってしまうほど。

8時30分に函谷鉾は室町の町内西端まで戻され、町内出発のときを待ちます。

バックするのでお囃子はありません。

ビルの谷間に車輪の軋む音と車方の声だけが響き、なんともいえない緊張感がたまりません。

出発を待つ間に家族そろって記念写真。鉾上では太鼓の席のコバやんと見送の角に長男が。

 

いよいよ出発。今年は笛方側の太鼓をコバやんが柳馬場まで、河原町の三条から御池の衣棚までが長男、四条新町までを次男、そして鉾宿までがコバやん、と巡行路の4分の3を親子で受け持ちました。

一緒に打つことはなかったけれど、これもまた楽しい巡行でした。

 

函谷鉾が無事帰町して納めのお囃子で巡行終了。

手締めで「ああ、終わった」の感慨も一瞬。

ただちに郭巨山へ戻って、懸装品の収納と円山収蔵庫へ納めます。

円山から町内に戻ると、副行事さんから直来を受けて、17日は終わります。

いつもなら、めちゃ暑い円山収蔵庫から帰って、皆で相生餅食堂さんで頂く「かき氷」が楽しみだったけれど、6月末で店じまいされて、それは無し。これが残念。

 

翌18日は函谷鉾の「鉾仕舞い」前日にあらかた外された懸装品と寝かされる鉾の真木の懸装品を会所奥の蔵に収納します。

寝かされていく真木。鉾頭の月で日食。

午後3時過ぎに作業は終了して、皆でスイカを頂いて、お開き。

あとは「足洗い」で私たちの「お祭」は終わります。