郭巨山町会所の改修工事始まる | コバやんの祇園祭レポート&雑記帳

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京都・祇園祭の山鉾町で生まれ育ったおっさんのブログです。

更新が随分開いてしまいました。

お預かりした古いチマキを8月初旬に八坂神社へお納めして、

その後、郭巨山の町会所の改修工事の様々な課題に取り組んで参りました。

様々な課題、というのは

 

まず、設計士さんの基本設計から私たちの「使い勝手」をどのように反映させて、設計変更がどこまで可能なのか、という検討と打ち合わせ。

 

 

明治末期に四条通の市電敷設のため南側が削られたので、以後110年を超える間、手狭な表の間だけの宵山飾りでした。今回の改修で少しでも展示場所を広げることと、二階を増床して巡行供奉者の着替えや休憩場所、会議などに使えるようになります。

 

8月末に、ようやく最終設計案がまとまり、次に業者選定でした。

当町と関わりのある工務店、設計士さんのご紹介、など、5社の見積が出たのが9月中頃。

設計士さんを交えて当町役員で検討を重ねて、設計士さんが妥当と思われる額を提示され、かねてより町会所の修理などを担当されてきた工務店に決定しました。

 

しかしながら見積額が予算より予想以上に超えていたため、削れるものの検討と什器のグレードの検討を行い、9月末に最終決定となりました。

 

その間、会所内の整理作業も行い、残す物の移動保管、処分するものの選定などもありました。

 

10月8日の大安に八坂神社から神官を招いて、ご祈祷とお祓いを受け、そのあと、設計士、工事業者と財団代表の契約書調印が交わされました。

改修で取り壊される奥の間、便所、二階のお祓いを受けました。

 

10月15日から改修部分の取り外し解体工事が始まりました。

 

この2ヶ月、併行して行われたのが「寄付金募集活動」の検討でした。

改修工事原資には財団法人で懸装品修理新調事業としてプールしていた資金を充当する計画ですが、天明5年(1785)に新調した胴掛類の復元新調の計画もあり、会所改修を「今を置いてない」と優先したために、その計画が後回しになってしまい、寄付金を募り、改修資金の一部に活用させていただくことになりました。

 

方法としては、クラウドファンディングと直接受付(当保存会ホームページ、保存会関係者直接受付)と併用することになりました。

 

ただ、当保存会のホームページが担当役員の急逝により旧態のままで、スマホ画面に対応した構成になっていないままで、現在、保存会内でその方面に長けた者を数人選出(これまでは担当役員と補助会員一人体制で、今年はその補助会員の御尊父が亡くなられ繁忙となってしまいました)して、ホームページを一新し、円滑に情報更新とメール・LINEの活用が図れるように準備を進めています。

このため寄付金募集活動は、ホームページのスマホ画面対応への一新、返礼品の確定と紹介画像の完成、を待って、令和4年の年明けを目途に準備を進めています。

 

返礼品は

寄付金5千円の場合:特製厄除けチマキ、お名前をホームページに記載(希望者)。

 

寄付金一万円の場合:特製厄除けチマキ、特製手拭い、お名前をホームページに記載(希望者)。

 

寄付金二万円の場合:特製厄除けチマキ、特製手拭い、特製扇子、お名前をホームページに記載(希望者)。

 

寄付金三万円の場合:特製厄除けチマキ、特製手拭い、特製扇子、全員のお名前を一枚の板に彫り会所に掲示(希望者)。

 

寄付金五万円の場合:特製厄除けチマキ、特製手拭い、特製扇子、お祭の体験(チマキ飾り体験もしくはチマキ授与体験もしくは郭巨山の山建て懸装品飾り見学体験=いずれも人数限定)、お名前を郭巨山櫓本体の旧四本柱の部材を使った木札に揮毫し会所に掲示(希望者)。

 

寄付金十万円の場合:特製厄除けチマキ、特製手拭い、特製扇子、改修なった会所二階で保存会理事長を交えた宵山お食事、もしくは、巡行御池観覧席ペアご招待(解説付き、巡行出発前に御山前で記念撮影)=いずれも人数限定、お名前を郭巨山櫓本体の旧四本柱の部材を使った木札に揮毫し会所に掲示(希望者)。

 

寄付金五十万円の場合:特製厄除けチマキ、特製手拭い、特製扇子、巡行供奉(裃等衣装貸与、着付け付、巡行出発前に御山前で記念撮影、7月16日郭巨山町のホテル宿泊(人数限定)、お名前を郭巨山櫓本体の旧四本柱の部材を使った木札に揮毫し会所に掲示(希望者)。

 

寄付金八十八万円の場合:特製厄除けチマキ、特製手拭い、特製扇子、巡行供奉(裃等衣装貸与、着付け付、巡行出発前に御山前で記念撮影、7月17日祇園そわかホテルペア宿泊(神幸祭のお神輿をご覧ください。案内はつきません)=1組限定、お名前を郭巨山櫓本体の旧四本柱の部材を使った木札に揮毫し会所に掲示(希望者)。

 

などの返礼が内定しており、寄付金は寄付控除対象(寄付型)が受けられ、寄付金控除証明書を発行します。

 

寄付金活動が実行(早くて明年1月、遅くとも3月)されるときは、またお知らせいたしますので、よろしくお願いいたします。

 

コロナウィルス感染症も少しずつ沈静化しているのか、京都でも新規感染者がゼロの日が続いたりして、緩和策もあり、少しずつ人出も戻りつつあります。

函谷鉾のお囃子練習会も対策を講じつつ9月から再開し、この11月20日も今年最後の練習会を開催しました。

郭巨山町でも例年春に開催する「八坂神社お千度参り」を11月27日に開催され、観光客も増え、七五三詣りをされるご家族も多数おられました。

改装なった町会所で来年こそは華々しく巡行ができることを念じてやみません。

12月2日~6日の5日間だけですが、烏丸通三条上るの「京都伝統工芸館」で「祇園祭山鉾ご神体人形と装飾品の特別公開」があり、上記の5日間、函谷鉾の懸装品が展示されます。

稚児人形「嘉多丸君」と屋根回りの彫り物懸装品と少数ですが180年前に最初に稚児人形を導入した函谷鉾嘉多丸君を間近で見られます。

今回の展示品

11月25日に展示品の蔵出しが行われました。

真ん中に普段着の嘉多丸君。

 

12月1日に搬出、7日に撤収作業が行われます。

 

余談を一つ。

過日、堀川通をバイクで南下中、前を行くヤサカタクシーが「何か雰囲気が違う」と感じて、

信号待ちのときによく見ると、有名な「四つ葉(1200台に4台)」でもなく、

上賀茂神社とコラボした「双葉葵(1200台に2台)」でもなく、

バレンタインデーの女性運転手さんの「ラブ・クローバー」でももちろんない。

とりあえず写真に撮って、調べると・・・

 

9月に我が家から西へ、お隣の四条傘鉾の町内にあったヤサカ駐車場の跡地できたスーパー「ライフ」とコラボした「ライフの四つ葉、ララビー号」というもの。

(上2枚はヤサカタクシーホームページから)

なんと1200台に1台だけ!

乗ると、エコバッグが貰えるそうです。子たちには塗り絵がプレゼントされるとか。

来年3月ごろまで走っているそうです。