2021年9月に印刷物等に掲載された私の俳句の一部です。
『角川俳句』2021年10月号「令和俳壇」 井上康明先生選推薦
草田男忌明治を詠んで九十年 …※1
『麦』2021年10月号(麦の会 2021年10月1日発行…9月下旬送付)
「地熱集」対馬康子会長選(7句出し最高5句選)
時のない世界を計る時計草
朝焼が見えなくなって残る過去
階段に迷宮の口梅雨の星
栞には罌粟の押し花三鬼集
「原生林」斉田仁先生選(5句出し3句選)
薄暑光拾いし石を我が墓へ
我が神は老いし犬なりアマリリス
旱星踏みとどまるや人として
「誌上句会」(テーマ「土」)山口方子先生選(秀逸)
五月雨や我が産土はダムの中
「句会報」「麦例会」(通信句会)8月分
茄子の馬わが魂が乗りたがる
「句会報」「かもめ俳句会」265回(通信句会)
蝙蝠は夜の戦略会議中
『楽園』2021年8-9月号
(楽園俳句会 2021年9月9日発行 Web上) …※2
個個集(6句出し5句まで堀田季何主宰選)
流刑地につくる楽園一瞬の夏 …※3
夏の朝意識の余白にある楽園 …※3
前世も蚊という夢に絶望する蚊
熱帯夜煮詰められたる永遠回帰
夏の朝AIに言う愛してる
球体集には2句出ましたが名前なしのコーナーでした。
『現代俳句』9月号(現代俳句協会 2021年9月1日発行)
第13回現代俳句の風 …年4回会員の自薦句を掲載
人類はリセットできず暮の秋
「研修部・俳句教室」現代俳句のつどい 第431回
直立の蛇を杖とし遍路行く
※1 井上康明先生が選評で、「中村草田男の忌日は、昭和五十八年八月五日。草田男が<降る雪や明治は遠くなりにけり>と詠んだ昭和6年から今年は、九十年を経ている。明治は本当に遠くなったのであった」と書かれています。江戸時代終了から153年、明治時代終了からは109年になります。また、『角川俳句』に投句をはじめたのは2018年からだと思いますが、推薦はこれまでに1回しかいただいたことがありませんでした。そのときも井上康明先生でした。句は次の句で、対馬康子先生も佳作にとってくださいました(2020年2月号)。
混沌は解かれぬままに熟柿落つ
※2 楽園俳句会に7月末か8月初めに入りました。堀田季何氏が主宰です。私より20歳下ですが、俳句に心酔し、指導者として信頼しています。前回のブログ「俳句における2歳上と20歳下の指導者」に入会の経緯を書いています。
※3 この2句は「楽園」という言葉が入っています。これは、楽園俳句会の「とりあえず句会」に初めて参加したときに出した楽園俳句会への挨拶句です。
9月17日、横浜市港北区内の西方寺へ曼珠沙華と萩を見に行きました。このお寺の花は昨年9月に曼珠沙華、今年2月に蠟梅でこのブログに登場しました。見頃は終わっています。
横浜市西方寺の曼殊沙華 | ここはいいところ (ameblo.jp)