京丹後市の木下酒造 | ここはいいところ

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「ここはいいところ」の「ここ」は私が行った場所であり、人生の一場面でもあります。
人生という旅のなかで、自分がよかったと思ったところやことを記録し、人に伝わればいいなと思います。
1か月に2~3回は新しいブログを書きたいと思います。

 一月に横浜の酒店「吉祥」で酒を選んでいるときに木下酒造の酒「福袋‐純米吟醸」と出会いました。この酒を買った理由は三つです。一つは名前が正月らしい、二つは純米吟醸であり、さらに無ろ過生原酒である、三つは京丹後市の蔵元で、もしかすると旅番組で登場したところではないか、ということでした。

 密度が濃い、しっかりした、いい香りの酒でおいしかったですが、木下酒造のホームページを見ると、三つめは外れでした。しかし、興味ある発見がありました。

 杜氏がイギリス人でした。フィリップ・ハーパーさんと言います。見てすぐにバーボンウイスキーの「I.W.ハーパー」を連想しましたが、彼は1966年イギリスで生まれ、オックスフォード大学を卒業して1983年、日本の英語教師派遣プログラム(JET)で来日しました。2年の任期の期間に日本酒に魅せられ、奈良県の酒造メーカー、梅乃宿酒造で働きながら、2001年には南部杜氏協会の資格試験を受けて合格し「杜氏」となり、数か所の蔵元で働き、2007年、杜氏が亡くなって困っていた木下酒造に杜氏として雇用されたそうで、翌年、全国新酒鑑評会で金賞を受賞しました。現在は常務取締役兼杜氏です。「福袋」は彼が作った独自のブランドだそうです。

 著書に〝The Insider’s Guide to Sake〟(1998)、〝The Book of Sake〟(2006)があります(両書ともKodansha International)があり、2015年には小西三来監督のドキュメンタリー映画『カンパイ!世界が恋する日本酒』で取り上げられたそうです。TBSラジオの「伊集院とらじおと」では2017年6月28日にゲストとして出演しましたが、3月15日現在、まだ聴取できます。

 

 2月には木下酒造の「玉川‐純米吟醸雄町」を買いました。ハーパーさんは雄町米での酒造りは難しいとラジオで話していましたが、フルーティな香り、さわやかな味わいで、おいしい酒でした。山廃純米も飲みたいと思っています。木下酒造のホームページです。

https://www.sake-tamagawa.com/

 私は、兵庫、京都の日本海側から福井県の嶺南地方に興味がありますが、京都、福井の方へは行ったことがありません。木下酒造の佇まい、伊根の舟屋、天橋立、舞鶴港、小浜の町、三方五湖、敦賀の居酒屋など、行きたいところがたくさんあります。