『苦をまた師と聞く!5』
全てを苦と見ないで、全てを道と見る事であり、知る事である。
この世の全てを、命を命と生みつくり完成する為の道と見れば、その道を見る事こそが、一番の大切これと知れるなり。
ただ一切苦をもって論じるはこれ誤ちなり!
ただ一切楽をもって論じるもまた誤ちなり。
苦楽一道にしてこれ中道本不生をもって論じるが正なり。
私は、ただこの世は苦なり、全ては苦なりと言うのは、間違いであると言うのである。
苦の真実をゆえにもっとよく見つめて、自分の命、自分達のあり方、生き方こそもっと正しく知れと教えるなり。
そこと覚めて正しく帰れば苦もまた滅し帰ると示すなり。
永遠の痛みも、永遠の苦も無いのである。
命と覚め帰りて命と帰る事こそが大切なり。
自己の因縁に気づきて、自己と正して、道と帰れと言うなり。
誰が自分を自分で苦しめたいとは思うなり!
それ自らの命に聞けと言うなり!
生む世界なければ、それは絶対に生まれない。
苦しめるものなければ、苦しむ者は生まれないのである。
その因縁を正せば、苦も、苦をあげる事をなさないのであるから。
苦しみとは、その命、その心と行いを正す為に上がって来るのである。
その因縁を正せば、それは全て滅するのであると知る事なり。
苦しむ自分に苦しめる自分これあり。
苦しむ自分に苦します自分これあり。
その命の自分、本当の自分の心こそ知る事なり。
それはその命を正しく守り、導き、気づかせる為に生まれてくるのであるから。
自分を苦しめているのは、自分とこれを知る事なり。
その事実を気づき見つめず、全て他の責任のようにするから、対立や確執、疑念や争いが生じて、自らよけい苦しむなり。
ゆえに、自分を苦しめている自分に気づく事が大切なると示すなり。
その上で、自分に負けない自分をつくり、なににも負けない自分をこそつくる事が大切なると教えるなり。
自分の迷いが自分を苦しめ、その自分が自分を苦しめている事を気づかず、他の責任となして更に迷いを深くなして苦しみゆくと知る事なり。
ゆえに、苦しむ自分をよく見て、その自分を苦しめているのは、自分自身と気づいて、その迷いより脱けて生きよと言うなり。
太陽の法嗣
大日 天光子
合掌