解脱者！

『解脱者！』     



解脱、それを

それと知らしめるから道と言い、

それをそれと知らしめるから覚りと言い、それを

それと理解できないから迷いと言うなり。


仏は迷いを

迷いと知り、

覚りを覚りと知るから悟りた者と言うなり。


その迷いと悟りを超越しているから

、それを解脱者と言うなり。    


その迷いを

迷いと知り、

その悟りを

悟りと知り、

その迷悟を超越しているから、

それを解脱者と言うなり。    


善を善と知り、

悪を悪と知り、

善と悪とを超越しているから、

それを解脱者と言うなり。


苦を苦と知り、

楽を楽と知り、

苦楽を超越しているから、それを解脱者と言うなり。


善を善と知り、

悪を悪と知り、

善と生きてこだわらないから、

覚めた者と言うなり。


善悪を超越しているから、それを解脱者と言うなり。


仏陀の十界と、

衆生の十界は同じくして一なり。


衆生の迷悟はそのまま仏陀の迷悟なり。


その迷いを

迷いと知り、

悟りを悟りと覚めているから仏陀と言い、その迷悟を超越しているから解脱者と言うなり。   


善悪教道

これ一道と知り、善と往くから覚めた者と言い、

善と生きてこだわらないから、

超越者と言い、

解脱者とも言うなり。   


真実の善と

覚めて生きる事はそのまま超越者の相にして、解脱者の境涯これなり。


善と生きて

こだわらず、

とらわれず、

迷わず、

自然と往けるから

、よく覚めて、

よく道を往く者と言うなり。


善有無悪にして、迷いの雲の晴れたるを、ゆえに空とこれを言うなり。



太陽の法嗣


大日    天光子


合掌