『真実義をして五時教、五味教の誤ちを正す！』
（その２）
日蓮、諌暁八幡抄とか申すもの
「阿含小乗経は乳味「生味」の如し、華厳経等は熟蘇味の如く、法華涅槃経は醍醐味の如し」
等と申すると示すが、これでは、
五時も五味も正順ならずしてバラバラであり、正法実法体得の道もそこにならないのです。
これは、
その道も意味も理解していないという証となってしまうのです。
この文を見ると始めに
阿含があり
方等があり、そして華厳があり
般若があり
法華があるとなってしまうのです。
五味に即すれば
阿含を生味と言い、方等を酪味と言い、華厳を熟蘇味と言い般若を生蘇味と言い法華を醍醐味と言い、なにがなにを生じるか全く理解していない事が証明されてしまう事になるのです。
これは一を知らず至りていないからこのように示すのでのであり、実とその真実を体得していない証ともなってしまうのであります。
実と至りて自ら体認した者ならばその真意正順の理をよく理解するに、このようないいかげんな注釈は生まれてこないのです。
一無くば二無く、
二無くば三は生まれてこぬという道理こそ知る事が大切なのです。
これを五字の題目に示して配当し
妙「法華」
法「華厳」
蓮「方等」
華「般若」
経「阿含」
などと自我独善に配するにおよびては、全く意味にならない事を教えている事になるのです。
五時とは、
一に華厳、
二に阿含、
三に方等、
四に般若、
五に法華涅槃と示すものであり、これがこの釈の正順なのです。
妙法蓮華経の五字に示しても
一が妙であり、
二が法であり、
三が蓮であり、
四が華であり、
五が経なのです。
一の妙が無ければ法は生まれないのです。
法が無ければ蓮は生ぜず、蓮ありて華また開くのです。
そのゆえに経として一切が成りゆくのです。
この一々の道理の真を知らずと日蓮自身と創価学会等が、
その教本大辞典等と示しているのは無智の証明をしている事になるに正しなさい。
その辞典等を見ると、五字を五時と映して、
妙すなわち
一を法華と配し、
二を華厳として法と配し、
蓮を三、方等と配し四を華、般若と示し五を阿含、経と示しているのです。
正順の五時にも、
五字にも道と大意のおさまるに、よく合わせて見る事です。
この五時と五字の釈を五味と合わせて見るとかくとなってしまうのです。
即ち
法華を妙となすに
生味即ち乳味となり華厳を法となすに酪味となり、
方等を蓮となすに生蘇味となり、
般若を華となすに熟蘇味となり、
阿含を経となすに醍醐味と示す事になってしまうのです。
これを見ると日蓮の諌暁八幡抄とかの注釈とまた違って、更に誤ちを広げているのです。
五時にしても、
五味にしても、
題目の五字にしても円教正順の道の意味さえ理解していないから、自分の無智の計らいで勝手に配するという結果が生じているのです。
これでは五字の題目においての五時も、五味も、五位も、全て成立しなくなると知る事です。
法華を醍醐と申してはじめの妙に一と配するならば、これは一体なにより生じると証するのでしょう。
醍醐が醍醐を生むのではなく、これは熟蘇味があるから、
それをベースに生めるのです。
五時の一は正法に示して
華厳なるに、それで阿含を生じ、
方等、
般若、
法華涅槃と順円に生まれるのです。
例えばこれを妙法蓮華経の五字に配するならば、
妙を華厳、
法を阿含、
蓮を方等、
華を般若、
経を法華涅槃と示すのが正しい相なのです。
妙法蓮華経の経とは法華でなくしてなんなのでしょうか？
これを正しくなすに五味もまた正順と正しく立ちゆくのです。
妙が生味、
法が酪味、
蓮が生蘇味、
華が熟蘇味、
経が醍醐味、
これが正しい相と教えるのです。
これ、
妙が始めの因位にして発心点となり、
法は行位にして修行位となり、そのゆえ蓮が証位にして菩提点と示せるのです。華は入位にして涅槃点、
経が方便位にして究竟点となり、五字一命の成身が完成するのです。
妙法を因行とし、
蓮即ち菩提法性、仏性を証するのであり、その蓮をよく熟しめてこそ華と咲いて成るのです。
これをまたゆえに証菩提に対して、成菩提とも教えて入涅槃位とも教えるのです。
経はゆえにその完成点であり、方便究竟となして一切経となしゆく事をこそ示しているのです。
この理を解せずして真の経は説けないのであり、五字の真実もまた完成できないのです。
この妙法蓮華経の五字が一と立つに、経をして醍醐と示すのが正しい相となるのです。全てをゆえに正しく理解せよと教えるのです。
日蓮自身を含めて、創価学会、
顕正会、
日蓮正宗等々全てはこの誤ちこそ正して愚かしい争いを全てやめよとまた私は言うのです。
私はその誤ちを正すだけでなく更に示して教えるのです。
例えば
妙をして仏心円満心と示せば、
法を通達菩提心
「行」
蓮を修証菩提心
「証」
華を成金剛心
「入」
経を証金剛心
「方便究竟」
と示して
五相成身の道を一つと教えるのです。
はたまた
妙をして
常住三世浄妙法身
「因」と示せば
法を
金剛堅固自性身
蓮を
福徳荘厳性身
華を
受用智慧身
経を
応化作一切変化身と示して教えるのです。
ここに五仏大聖五身の道も一と成りゆくのです。
はたまた正法の五転すなわち阿字真言の五転と映せば、全てが更に正しくなるとも教えるのです。
続く
太陽の法嗣
大日天光子
合掌