運動エネルギーは、肺から取り入れる酸素と、血液中の糖質を利用して発生させている。多くの酸素を取り入れ、多くの糖質があれば、それだけ多くの運動エネルギーを発生させることができる。糖質は消化器官の役割で、酸素は呼吸器官の役割となる。ここでは消化器官の話は追求しない。呼吸器官(心肺機能)の能力向上を目的とした「有酸素運動」に焦点を当てている。一般的に表現される有酸素運動で脂肪を燃焼させるというのは、理論上は正解だが個人差が大きいので結論ありきの推奨をするつもりもない。
エネルギーとして消費されるのは血液中のグレコロース(グリコーゲン)=糖質ということになる。100キロカロリーは心拍数105、約40分程の有酸素運動で消費される。不足分は肝臓から供給されるが、血液中の糖質が供給不足になると低血糖となり運動を継続できなくなる。
少し軽めの運動(負荷)を続けると糖質を継続的に供給できるように体が反応してくる。しかし酸素供給を向上させるには個人差が発生する。個人差とは主に喫煙の有無、そして肺活量の違いがある。時間はかかるが継続すれば間違いなく呼吸器官(心肺機能)の能力は向上する。
血液中への糖質の供給である食事だが、基本的にカロリー制限をストイックに意識する必要はない。食べてカロリーを摂取しなければ糖質不足で動けなくなる。有酸素運動をはじめても必要なカロリーは食べて補給することが基本だ。
有酸素運動をするにあたってのスタイル〔姿勢〕は非常に重要となる。まずは運動量ではなく運動するスタイル(姿勢)に気を使う。できれば、プロのインストラクターからアドバイスを受けることが必修だ。
元サイクリストとしてエアロバイクでの簡単な説明をしたい。ダメなやり方は一般的に想像できるママチャリの乗り方になる。
乗車姿勢の基本はサドルの高さ調整から始まる。クランクペダルの下支点で膝が軽く曲がっている。ペダルの軸を足の親指の付け根(肉球)で踏む。つま先は前方向。O脚やX脚は意識して矯正。上半身は前傾姿勢。苦しくない程度にハンドルの高さを調整。
この乗車姿勢でトレーニングをすると、握力・背筋・腹筋・腰回りに、必然的に筋肉が増える。
少し軽めの運動(負荷)を続けると血流を活発にしてくれる。全身の毛細血管も活性化する。ランナーズハイという言葉があるが、運動を続けることで心身ともに活発化するのは確実にある。運動をすることでドーパミンが供給され、持続時間の長いエクスタシーを得ることができる。
「急いては事をし損じる」基本的に「やりすぎない」「ステップアップに走らない」「疲労を蓄積させない」。1回20分の運動を継続3か月、次に40分3か月といった具合だ。意識的に1週間ほど中断してみて、体が欲しているのを感じれば「苦痛」から「爽快」へと移行する。有酸素運動を実感できるのはこの辺りからということになる。
高齢者の不安はとどのつまりは動けなく(歩けなく)なること。筋肉量の減少(フレイル)は足が細くなるので見た目でわかる。肥満体型、やせ体型でも発症する。有酸素運動は到達目標ではなく、動ける体によみがえらせるための、高齢者(中高年)の登竜門だ。