いつも早めに行動するAさん。
今日は早朝から大雨で、渋滞するだろうと考えたAさんは、いつもより20分も早く出発し仕事に向かっていた。
予想通り、大渋滞でいつもは1回しか引っかからない信号に今日は3回引っかかった。車の時計に目をやると、それでもいつもよりは15分早くその信号にさしかかっていた。この先、さらに信号に多くつかまったとしても余裕だろうとAさんは考えた。
そして、いつも通り安全運転で先を急いでいると、後からベタ付をしてくる車がバックミラーに映った。かなり近距離に迫っているのか。イライラした表情の男性の顔色まで見えた。
「なんでノロノロ運転してるんだよ!」
そんな声まで聞こえてきそうだった。
初心者免許以降はずっとゴールド免許のAさん。いつも通り、渋滞の中、右折や左折ができずに困っていそうな車を前に入れてあげていた。すると、例の後の車から激しいパッシングが浴びせられた。
バックミラーで後続車の男性の顔を見ると何やら叫んでいる。
「なんで割り込ませてるんだよ!」
そう叫んでいるように感じた。
Aさんは心の中で思った。
(なんで時間に余裕を持って出発しないんだよ!
いろんな事情はあるだろうけれども、だから無茶なベタ付してるんだろ!?危ないよ!)
Bさんは、いつも他人のせいにしていた。いつも環境のせいにしていた。
Bさんは心の中で思っていた。
(なに、雨降ってるんだよ!
なんで前の車はノロノロ運転なんだよ!
なに、割り込みさせてるんだよ!この自己中運転野郎め!
もっとベタづけして圧力かけてやる!
おいおい間に合わないだろう!馬鹿野郎!)
今朝からの大雨で、大渋滞で、たとえベタ付しようが、パッシングしようが、先行車のさらに前にも車の渋滞は続いていた。
小学生でも教えられる事だろう。時間に余裕を持って行動しようね。確認や忘れ物チェックは大事な事です。
自責のAさんと他責のBさんでは「選択」が大きく違う。
自責の決断や選択を繰り返しやるのであれば、状況判断能力や危機回避能力は向上していくだろう。
他責の決断や選択を繰り返していけば、他人を誹謗中傷する事が得意になるだろうし、不幸や不運に遭遇したのだと、悲劇の主人公にもなれるだろうし、言い訳が上手な人にも当然なれるだろう。
たとえ見えない世界の影響があるにしても、そこはやっぱりちょっと違う気がする。
良い意味の自責で生きたいと思いませんか。
シックスセンス管理人