【Returns!団員の素顔に迫る その8】 | もっと!六大合演OBOGバンドReturns!

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2016年4月に結成した、東京六大学応援団OB/OGによる吹奏楽団「六大合演OBOGバンドReturns!」のブログです。普段更新しているFBページではお伝えしきれない団員の素顔などに触れていただけるblogにしていきます!

【Returns!団員の素顔に迫る その8】

2016年に結成されたReturns!も、おかげさまで3期目に突入しました。
そこで、新しくバンドリーダーに就任した村山さん(東京大学 昭和63年度卒 ホルン)と団長兼ドラムメジャーの工藤さん(明治大学 平成3年度卒 サックス)に今期の意気込みと展望を語っていただきました。


やる気に満ち溢れている(?)バンドリーダーと団長


― まずは、バンドリーダーに就任された今のお気持ちをお聞かせ下さい。

(村山)私自身も楽しく活動させてもらっていますし、みんなで楽しくバンド活動をしたいという思いを持ちながらやっています。今回、3期はバンドリーダーをやらないかと声をかけていただきましたが、1期と2期はたいした仕事もしていないのに練習と本番をすごく楽しませてもらっていて、ちょっと心苦しいと思っていたんです。3期は、もう少し皆さんの役に立つことをしないといけないかなと思っていたので、やらせていただこうと思いました。

― 実際に運営に入られてみて感じたことはありますか?

(村山)ホント、運営は大変ですよね。これだけの人数がいるバンドで、やることも色々あるし、演奏会に向けて準備することや考えること、演奏会の次のことも考えないといけないし。理事の皆さんがこれだけのことを色々考え、気を遣いながらやってくださっていたんだなぁと初めて知りました。


練習の冒頭には毎回面白い小話を用意する芸人のような村山さん


パートリーダー会議を企画、パートリーダーの役割をよりクローズアップする

― 先日、練習後にパートリーダー飲み会をされたと聞いたんですが。

(村山)飲み会じゃなくてパートリーダー会議ね。まぁ、飲み会ですけど(笑)。

― なぜパートリーダー会議をしようと思われたんですか?

(村山)1期と2期は、コアな人たちが中心になってバンドを立ち上げ、それに賛同して集まってきた人たちをリードする形で活動してきました。それはそれで、このバンドを作ってきた大事な駆動力だったと思いますが、一般のバンドはそれだけではなくて、パートという単位があって、そのパートの中でうまくやっていたり、パート間で話をうまくしていたりという構造があるじゃないですか。そういうところがうちのバンドはちょっと弱いかなと。3期からこの先うまく自立的にやっていくために、色々考えて工夫したいという中で、今期はパートリーダーの役割をもう少し意識してみたらどうかと思ったんです。2期までは、全体の中ではパートリーダーは楽譜配布くらいの仕事しかしていなくて、パートによってはパートリーダーを中心にパート練習をしていたところもありますが、そうでないところもあって。パートリーダーというポジションがやや中途半端だと思ったので、もう少しそこをクローズアップすることが今期まず一番初めにやろうとしたことですね。

― パートリーダー会議をされてみて、いかがでしたか?

(村山)色々話してみて、みんなやっぱり音楽や吹奏楽が大好きなんだなということを改めて感じました。まあ、そうでなければ社会人になってまでバンドやることはないでしょうが。「今日の演奏練習で初めて取り組んだ『ロストムーン』の3楽章のリズムが分からない」という話になり、その場でみんなで譜面を見ながら、歌ってリズムを確認したりもしたくらいですよ(笑)。


ホルンの萌え萌え(?)パート練習


バンドリーダーに求める役割

― 楽しそうでいいですね(笑)。団長の工藤さんは、新バンドリーダーにどのようなことを期待されていますか?

(工藤)バンドリーダーは、スタッフに意見ができる代表という位置づけなので、指揮者やドラムメジャー、ガードチーフといったスタッフ陣や運営陣に「それは違うんじゃないか」とか「こういうことをやっていきたいんだけど」といったところをガシガシ言っていただけると嬉しいなと思います。そしてメンバーを鼓舞して、文字通りバンドをリードして欲しいです。


(村山)どこのバンドもいい演奏をしたいという目的があるじゃないですか。だけど一方で、一人ひとりが参加することを楽しみたいという気持ちがあって、これは最後には一致するんですけれども、運営の中で一致しないことが往々にしてありますよね。音楽を求めるスタッフ側と、むしろこのバンドの中で自己実現をしたいとか楽しくやりたいと思っている人たちをどううまく結び付けていくことができるか。それを、工藤さんの言うスタッフ側ではなくバンドメンバー側のことを考えて運営に携わっていくという役割だと聞かされています(笑)。

(工藤)仰せの通りでございます(笑)。


Returns! 3期目は正念場、音楽の充実を図っていきたい

― Returns!の活動も3期目に入りましたが、団長は今期の位置づけをどのように考えていますか?

(工藤)2年やってきて、ある意味、総決算の時かなと思っています。事務局やスタッフの代替わりという課題もありますし。OBOGの皆さんが音楽を再びやりたくなった時に、いつでも参加できる受け皿としてこのReturns!を継続させていきたいという気持ちが強くあって、そのために試行錯誤しながらバンドを整備してきました。OBバンドは、だいたい3年目で崩壊するところが多いらしく、4年目に突入できるようにするためには何をすればいいのかと考えたときに、やはり音楽バンドなので音楽の充実を図っていきたいと思っています。


Returns!について楽しそうに語り合う二人


― 音楽の充実というのは、具体的にどういうことですか?

(工藤)結成当初は、久しぶりに仲間と集った楽しさや懐かしさで盛り上がっていた部分がありましたが、バンドとして継続していくためにはそれだけでは難しい。音楽そのものを探求して楽しんでいく要素が必要だと考えています。そのために、例えばドリルでは、曲やコマの難易度を見直すことで、一つ一つの曲の完成度を上げていこうとしています。
マンネリとも闘わないといけない。一方で、バンドは絶対に楽しくなくてはいけない。でも、60名規模になったバンドの根底は、音楽です。演奏で曲を奏でて得る感動、ドリルの疾走感や高揚。これがなければ、極論ですがやってる意味なんてない。そう思う反面、村山さんがおっしゃっていた、個々の楽しみ方とのバランスも難しい。そういう意味で、バンドを音楽面で牽引する、演奏とドリルのスタッフには本当に感謝しています。スタッフとしての喜びもあるけど、時間も苦労もかかる。孤独でもある。そういうことを担ってくれた過去2回のスタッフ。そして3回目を引っ張っている現在の盤石なスタッフ陣。本当にありがたいです。

― そういう意味では、バンドリーダーの役割も大きいのでしょうか?

(工藤)はい(笑)!

― 村山さんは、先日、演奏会に向けて人が足りないパートと人数を取りまとめてくださっていましたが、ぜひOBOGの皆さんに入団していただけるようにReturns!のアピールポイントをお願いします。

(村山)前回のインタビューの時にも話していて、そのときと気持ちが全く変わっていないんですが、本当に楽しく音楽ができるバンドであるし、ブランク明けの人でも無理なく入っていけるような、間口を広げたバンドであると思っています。やってみたいけれど、もう20年も楽器をやっていなくて、知らない人ばかりの一般のバンドの中ではやりにくいなと思っている人であっても、すっと溶け込んでいけるような、我が家に帰ってきたようなバンドであると思うし、これからもそうあり続けたいと思っています。そこが、これから新しいメンバーに入ってきてもらう基本だと思います。という話と、さきほどから言っている音楽的に上を目指していくんだというところでの厳しい練習とどう折り合いをつけていくのかというところがポイントだと思います。じゃあどうするのかといった時に簡単な答えはないので、この1年は団長、スタッフ、パートリーダーの皆さんとよく話し合いながら実現していきたいと思います。


頼まれた曲のアレンジを持参したら、「お前、いいからコマに入れよ」と言われて

― ちなみに、村山さんがReturns!に入られたきっかけは?

(村山)成り行きですね。

(一同爆笑)

― Returns!が結成された時は、たしかタイにいらっしゃいましたよね?

(村山)そうです。もともと、いずれはどこかのバンドでやりたいと思っていたんです。それで、楽器を買って一人で練習をしていた時に、縁があって六大同期の迫さん(早稲田大学 昭和63年度卒 Returns!1期ドラムメジャー)にReturns!に誘われました。

(工藤)Returns!第一回演奏会のために校歌のアレンジを村山さんにお願いしたんです。

(村山)「ドリルステージの六大メドレーの繋ぎの部分を書いてほしい」と言われまして。実は、20数年前の合演で私が六大メドレーの繋ぎを書いたんです。迫がそれを覚えていて、同じようなものを書いてくれと頼まれました。

― それはReturns!に入る前ですか?

(村山)そう、まだタイにいるとき。そのアレンジの締め切り時期に帰国したので、「できたよ」と持って行ったら、迫が「お前、いいからコマに入れよ」と(笑)。

(工藤)迫さんがすでにコマ表上に村山さんを入れてたんです。それで、「お前のコマ、ここね」って(笑)。

(村山)「あれ?『Hr 村山』って書いてある!?」とビックリ。でも、このバンドには全然抵抗なく入れる雰囲気があったんです。それで、ここだったら無理なくできるなぁと思ったので、そのまま入りました(笑)。


そして、ステージに乗りました(笑)。


― 大学を卒業されてからReturns!に入団するまでの間、楽器を演奏されていましたか?

(村山)社会人になって10年くらいは会社のバンドに入っていました。その後はすっかり途絶えていましたが、もう一度やりたいなと思っていたところにちょうどいいタイミングでReturns!が結成され、自分自身も帰国して参加できました。会社のバンドは音楽レベルが高いところで、個人練習の負担が大きかったので、時間的に厳しくなって辞めました。年齢的にも仕事が忙しくなり、演奏活動にあまり情熱を持てなくなったというのもありますね。それから20年経ちましたが、今はまた楽しいですよ(笑)!


Returns!の練習はいつも笑いが絶えません。


― 日頃、Returns!をすごく楽しんでいらっしゃるのが伝わってきます(笑)。具体的にどういうところに楽しさを感じていますか?

(村山)音楽の話とか、楽器のことや演奏技術の話なんかが、メンバー同士でがっつりできるのは楽しいですね。ここ以外ではできないことですし。メンバーは、当たり前ですが音楽が大好きな人ばかりなので、濃い話をさせてもらっています。音楽以外でも、趣味のことで盛り上がったり、遊びに行ったりしていますね。


Returns!は遊びの企画もいっぱい

― 今までにどんな遊びの企画がありましたか?

(村山)同じパートの雨坪さん(早稲田大学 平成2年度卒 ホルン)に秋葉原のメイドカフェに連れて行ってもらったり。メイドカフェにハマったメンバーが何人かいて、「六大学帰宅部」というのを作っています(笑)。あ、メイドカフェに行くことを「ご帰宅」と呼ぶんですよね。あとは、私がタイに住んでいたので、タイ料理好きのメンバーでタイ料理を食べに行きましたし、山歩きが好きな山・山コンビ(山森さん 立教大学 昭和63年度 トロンボーン)で山歩きイベントを企画して、小仏から景信山に登り、高尾山まで歩きました。まぁ、でも、他に参加者がいなくて企画者2人で歩いたんですけどね(笑)。


Returns!タイ料理愛好会


Returns!山歩き愛好会 村山さんと山森さん


演奏会本番までの持って行き方を全員が知っているというベクトルの一体感がすごかった


― 工藤さんは、Returns!結成当初は転勤で愛媛にいらしたので、第一回演奏会は、直前練習から参加してステージに立たれましたが、昨年異動で東京に戻られて、2期は練習にフル参加された上で演奏会に出られました。ぜひ、一団員として一年間参加してみての感想をお聞かせください。


工藤さんが以前にいた愛媛の特産 紅マドンナの差し入れに喜ぶ団員たち


(工藤)自分が東京に異動して参加できるなんてことは、まったく想定していませんでした。だからまず、とにかく楽しかったです。練習に行き、皆さんの顔を見るのが本当に嬉しくて。いずれまた離れることは覚悟しているのですが、とにかく幸せな一年間でした。同時に、皆さんが本当に頑張っていたんだということを改めて認識しました。
そして、あの本番前の強烈なエネルギー。すごかったですね。本番までの持っていき方を全員が知っているという。ベクトルの一体感、追い込まれた時の集中力。根底にあるスピリットがあらかじめ共有されているバンドの圧倒的な強みです。全員があの六大応援団を卒団したんですもんね(笑)。


第二回定期演奏会ドリルステージのリハーサル


前回演奏会のドリルステージでクローザー曲だった「Moorside March」をオープナー曲として再び使ったワケ

― ちょっと話がそれますが、工藤さんにドラムメジャーとしてお伺いしたいことがあります。前回の演奏会のドリルステージでクローザー曲だった「Moorside March」を今回オープナー曲として使われていますが、その意図をお聞かせ下さい。

(工藤)前回の演奏会のドリルは、ちょっと色々詰め込みすぎて、練習にものすごく時間がかかってしまいました。その結果、クローザーの「Moorside March」にかけた時間が練習全体の3%にも達していなかったんです。曲を覚えて吹いて動いて、はい、おしまいという感じになってしまい、やりたかったことが全くできませんでした。それは僕たちドリルスタッフとしての力量の問題だし、僕個人としての力量の無さでもあります。あの曲をやりたいと思ってやったものの、結果的には不完全燃焼で終わってしまい、吹いているメンバーも得られたものがあまりなかったのではないかと思ったんです。今回、オープナーをやらせてもらうことになった時に、それならもう一回同じ曲で魂の込もったものを創りたいと思ったのが大きな理由です。ですから、今日はコマ発表ですが、ブリブリ気合を入れてやりたいと思っています。


オープナーのコマ発表。みんな気合が入っています!


工藤といえば「Moorside March」と言ってもらいたいくらいの思いがある

― 過去2回、Returns!の演奏会でオープナーを担当されたドラムメジャーに対する思いはありますか?

(工藤)過去にオープナーを担当されたドラムメジャーの酒巻さん(東京大学 平成2年度卒 トロンボーン)と山口さん(慶應大学 昭和63年度卒 トロンボーン)は、ドリルスタッフとして絶対的な信頼感のある仲間ですけれど、「ドラムメジャーはお互いがライバル」という気持ちもあります。お二人のオープナーに負けないものを創りあげたいですね。
また、今の現役や、歴代のドラムメジャーにも負けないぞという思いも正直あります。50近くになり、こんな青臭いことを口にする日が来るとは思ってもいませんでしたが(笑)。当時の僕を知る皆さんにとって、工藤といえば六大合演のメインカレッジでやらせてもらった「Fire Storm」という曲が浮かぶと思うんですが、もうそんなものは遠い過去のこと。工藤といえば「Moorside March」と言ってもらいたいくらいの思いがあります。
合演は今年45回。合演のドラムメジャーは約270名。ガードチーフを入れると500名というところでしょうか。おそらく全員が、「もう一度合演というシチュエーションでコマを描く、操作をつけるなら」という妄想をしたことがあると思うんです。その妄想を叶えたのは、Returns!のドリルスタッフだけです。それを現在進行形で、しかもこの規模と本気度で出来ていることは、本当に幸せだと思います。よくやるよなー、とも思いますが(笑)。

― クローザーの曲をオープナーに使うというのは、試みとしても面白いなと思いました。また、2期のラストの曲を3期のトップに使うことで活動の繋がりも感じます。

(工藤)結果論かもしれないけれど、意識している部分はありますね。

(村山)面白いですよね。毎年、代替わりをする学生のバンドだとこういうことはできないので。


卒業以来、それぞれが歩んだ長い旅路を音楽で表現する

― たしかにそうですね。今のお話のように、Returns!では学生時代とは違うことをやろうというお考えはありますか?

(工藤)設立主旨と言っても良いと思うんですが、卒団して人生経験を経たうえで再結集しているメンバーが奏でる音楽です。練習時間が当時に比べて圧倒的に少なくても、深みで補えると本気で思っています。卒業以来、それぞれが歩んだ長い旅路を音楽で表現すること。それが学生時代と決定的に違う、Returns!の存在意義だと思っています。そして、楽しく熱く!皆さんの身体にガタが出ない程度に(笑)。


演奏会直前の練習 チアの皆さんと一緒に


― それでは、最後に、団長から読者の皆さんにメッセージをお願いします。

(工藤)3つあります。
1つ目は、一緒に活動していく仲間を増やしたいと思います。さっき村山さんがおっしゃっていたように、ハードルは下げて。誰でも入れるというところに我々のバンドの大きな意味があると思うので、まずはやってみようよと声をおかけしたい。そして、あの当時の思いをもう一度。ぜひ一緒にやりましょう。

2つ目は、演奏会を観に来ていただきたいということ。8月3日という真夏の大変な時期になりますが、60人もの大人が集まった一年間の集大成。ましてや応援団出身の僕たちが、その大事な繋がりと思いを大切に紡いでいるバンドです。思いが伝わる演奏会を創り上げます。ぜひ江戸川区総合文化センターまで足をお運びください。

3つ目は、感謝を伝えたいです。我々のバンドへのあたたかいお言葉やご支援、本当にありがたいと思います。いつも団員を練習に送り出してくれている団員のご家族の皆様。Facebookの六旗会、先輩理事、OBOG会の方々。演奏会の時にバックステージをお手伝いしてくれる方々。演奏会に参加してくれているチアの皆さん。
そして、団員の皆さん。器材を運び、譜面を調達して、練習場所を確保し、団員情報を整備して、バンドのPRを行い、演奏会の企画を立て、会計を担ってくれる。何よりも、暑い時も寒い時も元気に笑顔で集まり、共に音楽を創る今があること。それがすべてです。
一番お伝えしたいのは、この感謝の気持ちです。

― どうもありがとうございました。


第二回演奏会



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