北海道はようやく新型コロナウィルス
の感染者が少し落ち着いてきたのか。
これは鈴木知事の緊急事態宣言が大
きなインパクトを持って道民に伝わっ
たからだと思う。
振り返るとあれは法的な効力のある
ものではなかったが、道民にとっては
生死に関わる記者会見と感じたから
だろう。わたしたちにとって、これほど
緊迫した日々はなかったのかもしれ
ない。もちろん緊迫した状況は今も
続いているのだ。
今は、安倍政権が2枚の布マスク(W
HOがウィルスの粒子が通り抜ける
ので効果がないという代物だ)
これに200億をかけるという信じられ
ない経済政策を打ち出そうとしてい
る。専門者会議の学者はみな茫然
としているだろう。
政府は、緊急事態宣言をいつ出すの
だろう。パリやロンドン、イタリアやニ
ューヨークの状況を映像で見ると、シ
ョッキングな映像が流れてくる。
今回、<ウィルスとは何か>と調べて
いるうちに、松岡正剛さんの言葉にぶ
つかってじぶんはウィルスについて何
も知らなかったことにあらためて気が
ついた。
「ウイルスが細菌とは異なるものであ
ること、細胞をもっていないこと、宿主
(ホスト)を選んでそこに寄生して増殖
をくりかえすこと、感染が拡大するうち
に遺伝子に変容がおこること、こうい
うことが根本的に甘く見られているよ
うな気がする。もっとさかのぼってい
えば、ウイルスが生きものなのか非
生物なのかという決着がついていな
いということそのことが、平時の社会
思想としてもとびきり重大なのに、そ
うは思われていないところが問題な
のである。」松岡正剛
先日、東京大学の本郷キャンパス
へ行った。卒業関係の行事もあっ
た。この空間は清々しくも、学生の
引き締まった表情が独特な世界を
作っている。ゴシック建築は厳粛な
気持ちにさせる。特に法文1号館の
アーケードが好きだ。
そういえばわたしが大好きなパリ
のノートルダム大聖堂はゴシック
建築の最高峰だった。
新築の学生食堂には、さまざま
な国からきた留学生たちが議論
しながら食べている。ヘルシー
で美味しかった。
東大の卒業式は、安田講堂で開か
れた。新型コロナウイルスの感染を
防ぐため、学生は各学部代表だけ
が出席し、式典の様子はインターネ
ットで中継された。
答辞は、武漢出身の卒業生総代の
医学部健康総合科学科の鄭翌さん
が「国や地域を隔てて医療を論じる
ことは不可能。一人ひとりに託され
た使命を精いっぱい果たします」と
語った。
この難しい状況のなかで大学はよ
くぞ中国武漢出身の学生を答辞に
選んでくれたなとうれしかった。
学問には、国境も差別も偏見も関
係がないのだ。
「私たちの知識不足がウイルスに
不滅性を与えてしまったのでしょ
う。遺伝子はたんに種の進化をも
たらしてきただけではなく、再集合
を試みようとしてきたのでしょう」
カール・ジンマー
安田講堂の前ではアカデミックガ
ウンを着た卒業生が記念写真を
撮っていた。これは東大の伝統
だ。
それぞれどんな世界に旅立つの
だろう。
きみよ。人類の未来を頼むぞと
わたしは願っていた。
すでに新型コロナウィルスのワク
チンの研究も始まっている。
共に明るい未来に生きるための
戦いが始まっている。

