見れば見るほど、美しい作品だと思う。

この曲は知らなかった。

物悲しいメロディに次第に惹きこまれていく。

切なさ、儚さが漂う美しい曲。

Oblivionとは忘却という意味だ。


荘重でいて、どこかパリの夕暮れを感じさせてくれる。

繰り返し聴いても飽きることはない。


作曲したアストル・ピアソラを調べてみた。

アルゼンチンタンゴのバンドネオン奏者からはじめて、ジャズやクラシックも取り込んで

新しいタンゴを作った革命的な作曲家らしい。

クラシカルでシャンソンの香りもする。

パリにも長く住んでいた。

この曲はイタリアの「ヘンリー4世」という映画音楽として作られた。

その後ミルバが歌い大ヒットしたらしい。

YOUTUBEでも色々なミュージシャンが取り上げている。

先日のフィギア・スケートの四大陸選手権で村上佳菜子さんが使っていたのには驚いた。


映像はふたりの男女がゆったりと踊っている。


タンゴもダンスもよくわからないけれど、


ふたりのダンスの不可思議な魅力をなんといえばいいのか。



Piazzolla Tango - Oblivion




ふたりとも黒の服装に彼女のピンクのハイヒールがひときわ輝く。

あわせたように、彼のネクタイは赤だ。


最初は、付かず離れずのようになる。

一瞬の間に、ふたりは踊り始める。

この瞬間がたまらない。


彼女は、彼にもたれかかるようにしながら踊る。

彼がダンスをリードしているのか。

彼女は人形のようにも見える。


しかし突然足を彼の腰まで上げたりする。

それが彼女のこころそのものでもあるように。

燃えるような炎が見えた。


あまり手の動きはない。

しかし、彼女の足の動きは実にセクシーだ。

足首も美しい。


人形のようでいて、そうではない。

ふたりに会話はないが、こころを通わせようとしてる感覚を覚える。


目はあわせていないし表情も出していないが、

踊ることのなかで、互いのこころを表現している。


見事だ。

うっとりしながら、どれほど繰り返し見ただろう。

男と女の関係を、これほど官能的に表現することは難しい。



近いようで遠い。遠いようで近い。

激しい動きではないが、こころは熱い。


男と女の微妙な距離間のようなもの。

陽炎のように立ち上がってくるものがある。


カメラワークも素晴らしい。

ひとりの人間の視線そのもののようにみえる。


最初はふたりよりも下から眺めるように撮る。

ダンスにあわせて微妙に動いている。

リアルな視線を感じる。



ラスト近くでのゆったりとした足の動きはなんだろう。


ふたりはしゃがみこむ。


それとともに暗くなり見えなくなる。


ふたりの物語は終わったのか。


いや、そうではない。


これから第2幕が始まるのだろう。

あれはプロローグだ。


そんな想像まで掻き立ててくれる素晴らしい作品。


音楽・踊り・振り付け・撮影が美しい物語を作ってくれた。


さあ、ふたりの世界をもう一度ご覧ください。




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そして「なう」にも少し書いたけれど2月8日に鼻の手術をしました。

トリクロール酢酸手術といい、鼻に麻酔薬を塗り、

トリクロール酢酸を塗って、鼻の粘膜を壊すという30分の日帰り手術でした。

粘膜が再生されると鼻の通りがよくなるらしいのです。


麻酔をしても棒を入れ粘膜を焼くので苦しい。

3時間は未体験の激痛と涙が止まらず。

これには、ビックリしました。

こんなに痛いなんで聞いていなかった。


麻酔がきれてくると、鼻が焼けるような感じになる。

痛み止めを飲み少し楽になりました。

3週間で完治といううことです。


頭・顔・鼻の痛みは5日間続きました。

ロキソニンと抗生物質で痛みが減りました。


週に2回、3週間で計6回通院して、粘膜が生まれ変わるまで

かさぶたができるので、鼻のなかに痛み止めを塗って、

かさぶたを採るのだけれど、痛みのために涙が出る。


痛み止めが効きにくい体質かもしれない。

少しずつよくなっていると思います。

まだよくわからないけれど人工呼吸器が使いやすくなっている感覚があります。


ご心配かけてすみません。

ほんとうにありがとう。