わたしが訪れた建物の中で最も美しい空間だった。

ノートルダム大聖堂は、今年で850周年になるそうだ。


この動画を見つけたのは、映画「レ・ミゼラブル」で復活したヴィクトル・ユーゴーの

作品「ノートルダム・ド・パリ」の映画をyoutubeで探していたとき。


あれはアンソニー・クインの傑作だった。

題名も今では差別用語で使えない。

美しい踊り子エスメラルダを愛する醜い鐘つき男カジモドの悲恋の物語。

ただ見つからなかった。


見つけた音楽はフランスのミュージカル。

全編を見た。力強い素晴らしい作品だ。

世界中で大ヒットしているのは当然だろう。

今年日本でも上演している。





この繊細で力強い歌はどこからくるのか。

一見この作品は悲恋の物語だ。

ユーゴーは底流に<教会の権力>を訴えていたことを忘れてはならない。


愛することにユーゴーが全身で取り組んだ傑作だ。


ノートルダム大聖堂は、パリの真ん中にあり、

フランス人の精神的な支柱になっていることは間違いない。

シテ島に浮かぶ美しさはどうだ。

ライトアップした姿はどうだろう。

わたしにとっては、ひとりの天使なのだ。


ここは祈りの場所だ。

フランスカトリックの中心。

素晴らしいところがあり過ぎるので、ふたつだけのことを書いておきたい。


プロフィールに書いてあるノートルダムのステンドグラスは、

これほど美しいものを見たことがないと思った。

暫く、放心状態で眺め続けていたと思う。


後でわかったのだけれど、外からはこのステンドグラスのイメージは全くわからない。

<薔薇窓>と呼ばれている。


中に入って、光にあたることによって、薔薇窓は眩く光輝く。

ここに描かれているのが聖人たちである。


建物の美しさについては、是非ゆっくり見てほしい。


ステンドグラスの色彩の美しさ。

世界一ではないだろうか。


キリスト教にとって<光>は大きな意味を持っていたのだと思う。

帰国して、聖書やキリスト教の関係書物を貪り読んだ。

とくに<人間としてのイエスとは>

<宗教の本質について>

<ヨーロッパ文明の根柢にあるキリスト教の歴史について>


ひとは何のために祈るのだろう。

随分考え、悩んだものだった。



バイプオルガンを是非聴いてほしい。

8000本のバイプがあって世界最高峰のものらしい。

偶然わたしは聴く事がことができた







ずっと憬れていた音だった。

脳震盪を起こしそうになるほど、恍惚とさせる音の洪水。


人間は、ここまで美しい空間を作ることができたのだと思った。

あの尖塔、塔、柱、宝物、アーチ、ガーゴイル等々


なぜひとは、<聖なるもの>を求めるのだろう。


大聖堂という人類の偉大な世界遺産は、

<願いを叶えたい>というこころが、

建物を作り上げ、守り、愛され続けているのだと思う。


その想いこそが<美>そのものに結晶化された姿なのだと思う。


願いや祈りが、幸せと強く結びついている。

愛が形になっている。


「わたしは悲しい時、あなたを思う、ちょうど真冬に太陽を恋しく思うように。

わたしはうれしい時、あなたを思う、ちょうど燦々と照りつける太陽のもとで日陰を恋しく思うように。」

ヴィクトル・ユゴー