映画「そこのみにて光輝く」は現在もヒット中だ。
昨日で函館シネマアイリスでは、一旦上映が終了して淋しい気持はある。
しかしまたきっと、再上映があると確信している。
それだけの力を持っている作品だから。
以前、函館市文学館でシネマアイリスの菅原代表が、この作品ができるまでの
経緯を講演されていたとき、佐藤泰志の直筆原稿を見ることができた。
函館市文学館・建物自体も魅力的だ。

驚くべきといっていい、一字一字に渾身の思いを込めて書かれたものだと感じた。
その後、映画のロケ地を歩いているうちに、原作そのものの力を感じはじめていた。
現場に行かないとわからないことがある。
佐藤さんがどれほど函館を愛していたのか。
もちろん、原作と映画では違う場所がある。
しかし、菅原さんは見事にロケハンで佐藤さんが表現したい場所を選んだのではないかと思う。
わたしは地元だからそれがわかると思える。
大切なのは、原作の精神だ。
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あの佐藤さんの直筆原稿をみなさんに見てほしいと思った。
何かが伝わるはずだ。
わたしの表現がヘタでも字そのものが持つ力が感じられるはずだと思う。
こころとはそういうものではないか。
撮影禁止だろうと思いながら、函館市文学館へ訪れてみた。
なんとか直筆を写真撮らせていただけないでしようかと受付の方に話すと、
文学館の館長さんがあらわれ、わたしはじぶんの思いを伝えた。
その方は、前回佐藤さんの直筆のことをみなさんに熱く語られた方だった。
そのときの説明にわたしが感動したことも。
館長さんは、撮影は禁止ですが、ご家族の方に問い合わせをしてみましょうと話してくれた。
そして、館長さんから連絡があった。
どうぞ文学館へいらっしゃってくださいと。
佐藤さんの奥様から了承をいただいたということだった。
嬉しくて、こころが震えていた。
緊張しながら写真を撮らせていただいた。
著作が並んでいる。




ああ、あの字が伝わるだろうかとの思いを持ちながら。
奥様からの承諾をいただいたことは、ほんとうにうれしかった。
本当に特別なことだと思う。
メールも送らせていただいた。
佐藤さんの墓参りをしたことも、わたしが高校の後輩であり、函館を愛していることも。
菅原さんは佐藤文学3部作といって、次の作品を構想している。
先週、「そこのみて光輝く」が来年舞台化される計画があることも発表された。
モントリオール映画際は、8月下旬だ。
なんとしても賞を取ってほしい。
函館市文学館にこの直筆をみたいと思って訪れる方が増えてほしい。
佐藤泰志の文学に関心を持って欲しい。
様々な思いがある。
ひとりの思いが波動のように拡がることは必ずあるだろう。
幸せとは何か。
家族や、愛を考え続けた作品は、これからも輝き続けるのだろう。