わたしは妖精が好きだ。

 

そもそもブログのタイトルに「妖精の距離」とある。

 

この言葉は、シュルレアリスムの詩人、瀧口修造の詩から来ている。

 

「言葉は処えらばず 遣って来て、掠めて去る。
 
私はおんなの名を呼びたいと思うときのように、その名を探している。」


妖精について、今まで書きたいと思っていたけれど機会を逸していた。

 

あらためて妖精とは何か、その起源とか役割を調べてみると眼がくらむほど奥が深い。

 


わたしの妖精のイメージはどこから生まれてきたんだろうと思った。

 

 

★妖精の写真 フェアリー 

ソフィー・アンダーソン作。フランス生まれのイギリスの画家。 

 

 

以前プロフィールの背景に使っていた絵。

 

これは可愛いタイプの妖精。 妖精は小さいイメージがある。

 


思い出すのは、ディズニーの映画「ピノキオ」に出てくる、ブルー・フェアリーだ。

 

ゼベットじいさんの願いでピノキオに命を吹き込む金髪の妖精。

 

とても優しくて、天使のイメージもある。

 

なにか見守ってくれるようなイメージ。

 

 

 

★ブルー・フェアリー

 

 

「ピーターパン」に現われるティンカーベル 

 

いたずら好きのようだけど、寂しがりやでかわいい。

 

まさにコケティッシュといいたくなる。

 

いつもティンカーベルがそばにいてくれたらいいなと思っていた。

 

 

オズの魔法使いは、南の良い魔女グリンダ。

 

妖精ではないけれど、とても優しくて温かい母のようなイメージ。

 

助けてくれる存在。マリアに近いかな。

 

 


★魔女グリンダ

 

 

「ハリーポッター」を調べてみるとドビーが妖精らしい。

 

ちょっとイメージが違う。


「ロード・オブ・ザ・リング」の妖精はホビットたち。 原作はト―ルキンの「指輪物語」


色んな人たちが出てくるが妖精のような美しい女性も現われるが、あくまで<種族>ということらしい。

 

それにしても女性が美しい。

 


ギリシャ神話の妖精が起源のひとつかなと思ったけれど、エウリュディケは神話のなかでも

 

さほど大きな位置を占めていない。

 

多くはゼウスや女神たちの世界だ。


結局、ケルト神話・北欧神話・フランス・ドイツそれそれの国の神話・民間信仰から妖精は生まれている。

 

それぞれ成立過程は違うようだ。

 

キリスト教以前の民間信仰。

 

ケルト神話があり、キリスト教がイギリスに入り、その神話を取り込みケルト教が生まれたように。

 


現在は、ディズニーの影響も大きい。

 

妖精には沢山の種類があり、必ずしも好かれないものもあったが、そのイメージを変化させている。

 

神話には必ず、お姫様を救う話があり、考えると、英雄伝説が多く、そのプロセスは似ているのである母型があるのではないかとの説がある。


ジョセフ・キャンベルの著作「千の顔を持つ英雄」には、英雄物語には3つのプロセスがあるという。

 

スターウォーズの原型は、黒澤明の「隠し砦の三悪人」。

 

これらの神話から生まれた物語に妖精たちは現われる。

 


文学や映画は、多くの妖精が表現されてきた。

 

ゲーテの「ファウスト」・シェークスピアの作品、無数と言っていいだろう。 
 
妖精が自然の精霊だからだろう。

 

親しみやすい。

 

自然は、生活に繋がっているからだ。

 


ヨーロッパに最初に住んだひとたちは、森林を切り開いて生活をするところから始まった。

 

しかし森は深く、夜になると簡単に迷ってしまい命を落す危険な空間でもあった。

 

鳥や動物の声は方向感覚を惑わせ、空間認識をおかしくさせる力も持っていただろう。

 


妖精たちは、いたずらだったり、人間を助けてくれたりする。

 

どちらかというと人間に優しい精霊のイメージがある。

 

彼らも、それを欲していたからだろう。

 

危険な思いをして助かったときは、何かが助けてくれたような感覚が生まれたのでは

 

ないだろうか。

 


生きていて迷うときは、妖精のような存在がいて欲しいと思う。

 

 

わたしが、好きな妖精は、セイレーンとオンディーヌ。そしてメリュジーヌだ。


セイレーンは、ギリシア神話に登場する海の怪物。ギリシャ語。

 

ホメーロスの『オデュッセイア』に現れる。

 

シレーヌはフランス語。 サイレンは英語。

 

有名なのは人形姫だろう。これは怪物なのか、妖精とよびたくなる。

 

 

ウンディーネ(ドイツ語)  オンディーヌ(フランス語)はドイツの水の精。

ハンスという人間を愛する妖精の美しくも悲しい物語だ。


アンドレ・ブルトンの物語「ナジャ」は、メリュジーヌ伝説の影響があるという。

 

ブルトンとナジャの恋愛がどうなったのかについては、以前連載したので、書かないけれど

 

彼にとってナジャは、有る意味生涯忘れることができない女性だった。

 

 

メリュジーヌは、フランスの水の精。

 

上半身は中世の衣装をまとった美女の姿だが、下半身は蛇の姿のよう。

 

この伝説を読むと日本のある昔話に良く似ているので、調べてみると面白い。

 

男女の悲恋なのかもしれない。

 

 

 

 

★メリュジーヌ


セイレーンとオンディーヌ。そしてメリュジーヌ。


これらのことばの響きが大好きだ。

 


女性は、わたしにとっては妖精のように思える。

 

それは美化なのか。そんなことはない。

 


美は女性から生まれるだろうし、美しいものを愛したいと思うのは、ふつうの人間の気持ち。


みんな妖精のこころを持っている。

 


美しく、神秘的で、優しく、見守っていくれるコティッシュな温かい精霊。


とても素敵なこころを持っている。

 

 

地球に多くの妖精がいて欲しいと思う。

 

わたしたちを守って欲しい、そしてわたしたちも妖精を愛し続けるだろう。

 

 

妖精への愛は変らない。