映画「ラリー・フリント」コートニー・ラブ | TO NI LAND 

 

映画「ラリー・フリント」

を観た。

 

 

 

過去に何度も、

 

ビデオやDVDで

観ようとしたが、

 

 

女性の股間に張り付いた

あのパッケージが、

 

どうにも嫌いで

手に取る気になれず、

 

 

ようやく今回

鑑賞に至ったのだが、

 

 

ヴィンセント・スキャヴェリが

出演していたので

もしやと思えば、

 

 

やはり、

 

映画「カッコーの巣の上で」や、

 

映画「アマデウス」で

オスカーを受賞した、

 

ミロス・フォアマンの

大作だったのと、

 

 

これほど魅力的な

コートニー・ラブを見るのは

初めてだったのとで、

 

 

ここまでスルーしたのを

酷く後悔し、

 

 

私の知識の乏しさは

さることながら、

 

たかがパッケージに

振り回された自分が、

 

恨めしかった。

 

 

 

 

 

“ミロス・フォアマン作品の

常連出演者”

 

というだけの

形式的な役どころだった、

 

ヴィンセント・スキャヴェリや、

 

 

実在した人物を真似たのか

アドリブでやったのか、

 

パンフルートでも

吹きそうだった、

 

クリスピン・グローヴァー、

 

 

汚職高官役と言えば

この人が浮かぶ、

 

ジェームズ・クロムウェルなどの、

 

 

濃いキャラクターの

俳優達が脇を固めていて、

 

 

 

映画「真実の行方」の

容疑者役が圧巻の演技で、

 

衝撃的な映画デビューを

果たしたエドワード・ノートンが、

 

 

その直後に、

 

今度は本作で

弁護士役を演じているのが、

 

 

パフォーマンスの高さに

驚かされて、

 

 

ラリー・フリント本人も

出演しており、

 

 

自身を裁いた裁判長役を、

 

皮肉たっぷりに

演じているのが愉快で、

 

 

 

股間に張り付いているのは

てっきり、

 

マシュー・マコノヒーだと

思っていたが、

 

 

実はウディ・ハレルソンで、

 

 

ウディ・ハレルソンが

モフモフな髪型にすると、

 

マシュー・マコノヒー

になる事が判り、

 

 

マシュー・マコノヒーと言えば、

 

 

先日観た

映画「アミスタッド」で、

 

奴隷として連れ去られた

アフリカ人達を救う、

 

弁護士役を好演していたのを

思い出して、

 

 

「ラリー・フリント」も

「アミスタッド」も、

 

“自由”を勝ち取るための闘い

を描いた作品だが、

 

 

“自由”の受け止め方は

こうも違ってしまうものかと、

 

 

哀愁・ベロニカ問題の

時のような、

 

釈然としない気持ちになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ウディ・ハレルソンと

コートニー・ラブが仲睦まじく、

 

夫婦役を演じるのを見て

嫉妬したのか、

 

 

本作後に、

 

エドワード・ノートンは

コートニー・ラブをものにするが、

 

 

カート・コバーンの

諸々の件や、

 

 

映画「バスキア」、

映画「マン・オン・ザ・ムーン」

などの影響からか、

 

 

私は、

 

今までコートニー・ラブに

ときめいた事などなく、

 

 

ときめくどころか、

 

 

“彼女と殴り合いをしても

まるで勝てる気がしない”

 

という領域の

イメージしかなかったが、

 

 

 

映画「スカーフェイス」ファンなら

見覚えがあるかもしれない、

 

トニー邸のような一室で、

 

 

ラリーがビデオの中の

亡き妻に語りかける、

 

ロマンティックなシーンは

印象的で、

 

 

“あんたはジイさんになっても

私はバアさんにはならないわ”

 

と無邪気に笑ってはいるが、

 

 

憂いを帯びた表情をした

演技が胸に刺さり、

 

 

彼女の未知の領域に

触れてしまったようで、

 

 

強烈な目ヂカラに

威圧されることなく、

 

私はコートニー・ラブに

初めて魅力を感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グウィネス・パルトローを

長時間見続けると、

 

脳裏に生首が

浮かんでしまうように、

 

 

 

 

 

 

コートニー・ラブを

長時間見ていると、

 

 

私は、

 

脳裏にシド・ヴィシャスが

チラつき始めるのだが、

 

 

 

映画「シド・アンド・ナンシー」

と無関係ならまだしも、

 

コートニー・ラブが

出演しているにも関わらず、

 

 

ナンシー役ではないのが

不思議で仕方がなく、


 

おそらく

そう思っている者は、

 

私だけではないはずだ。