映画「エリザベス」ダニエル・クレイグ | TO NI LAND 

 

 

映画「エリザベス」を観た。

 

 

 

子供の頃に、

 

雑誌『ムー』で読んだ

せいでだろうか、

 

 

“ロンドン塔”

と聞くと、

 

杭に刺さった生首や、

 

中をさまよい歩く幽霊を

イメージするのは、

 

私だけなのだろうか。

 

 

 

 

 

 

24年前の作品なので

当然のことだが、

 

 

主要キャストが皆

若々しいのが愉快で、

 

 

年齢を感じさせない

女優の一人であろう、

 

ケイト・ブランシェットは

まだ辛うじて20代なうえに、

 

 

レイフ・ファインズとの

映画「オスカーとルシンダ」で、

 

国際的な知名度を上げて

勢いがあるせいか、

 

 

意気揚々とエリザベスを

演じていて、

 

 

今の彼女とは違い、

 

どこか危うげな演技と、

 

シャープで

神経質そうな表情が、

 

かえって、

 

エリザベス1世を上手く

表現しているように思え、

 

 

“問題は、皆が女王を

恐れていないこと”

 

の打開策であれば、

 

 

中途半端な

白塗りメイクではなく、

 

 

もっと、

 

ジーン・シモンズや、

 

デーモン閣下のような

ラストでも良い気がした。

 

 

 

 

大人の恋愛を演じさせたら

右に出る者は居ない、

 

レイフ・ファインズの弟で、

 

 

本作や、

 

映画「恋におちたシェイクスピア」

映画「キリング・ミー・ソフトリー」の

イメージが強すぎるせいか、

 

 

ものすごく女好きで、

 

いつも詩を吟じていて、

 

普段着もパンプキンのような

ズボンを履いている気がする、

 

ジョセフ・ファインズも、

 

まだ20代で、

 

 

 

映画「007/ドクター・ノオ」の

オマージュのように、

 

海岸から登場したり、

 

 

凄惨な拷問に

耐えているシーンは、

 

将来への布石にも思えるが、

 

 

ボンド役を射止めるには、

 

まだまだ射程圏外に

居たであろう、

 

ダニエル・クレイグや、

 

 

 

“イタリアの宝石”

をまだ射止める前で、

 

 

二枚目な役よりも、

 

本作のような

コミカルな役の方が、

 

私にはしっくりくる

ヴァンサン・カッセルが、

 

30歳そこそこで、

 

 

 

トラヴィス・ビックルの言う

“水洗便所”役で、

 

 

忠誠心の権化のような、

 

映画「ゴッドファーザー」

を彷彿させる

粛清シーンが見事で、

 

 

本作ではもっとも男前だった

ジェフリー・ラッシュが、

 

40台半ばで、

 

 

 

年齢は違っても、

 

 

主要キャストの皆が、

 

90年代前半から

活躍しているのが、

 

 

“花の90年組”

 

と言った感じで

愉快だった。

 

 

 

 

 

 

 

久しくスクリーンでは

見かけない、

 

ジョセフ・ファインズ以外は、

 

 

皆が現在でも

大活躍中だが、

 

 

 

「カジノ・ロワイヤル」

のガンバレル・シークエンス

を見て魂が震え、

 

 

「ノー・タイム・トゥ・ダイ」

を見て脱け殻になってしまった、

 

私としては、

 

 

やはり

ダニエル・クレイグは別格で、

 

 

驚異的な躍進ぶりが

嬉しくてたまらず、

 

 

 

もし可能ならば、

 

 

エリザベスの暗殺者役

だった頃の彼に、

 

 

“2012年には

本物と共演しますよ”

 

と伝えてあげたい

気がする。