吾々人間は、世の為、人の為に生まれて来た、という意識が誰にでも備わっているのではないでしょうか。当然そのような行動を起こしもします。それがボランティア活動などとしてあらわれます。
宮澤賢治の詩に「雨ニモマケズ」があります。詩の最後の所には「ミンナニデクノボートヨバレ、ホメラレモセズ、クニモサレズ、サウイフモノニ、ワタシハナリタイ」
幾ら世の為、人の為に尽したとしても皆から無視されても平気で生きていける様な人間に成りたい、という願望の言葉のようです。
人間とは煩悩だらけで奉仕や布施を行ったとしても何も見返りを求め様としない人は稀であり、いないのです。
所詮は人間とは神にも佛にもなれないのです。
その見返りを求める心は、さもしい人間の煩悩に根ざしています。
ボランティアによる奉仕活動や、布施行の活動する事によってこそ見返りを求める自らの惨たらしい地獄の心が浮き上がり見る事ができるのです。
その時、仏さまの方から縁が到来し南無不可思議光という光が地獄の闇を照らして下さるのです。佛さまは決して見返りを求める事はありません。