昨日は30年位前に家の建て替えをさせて戴いたお客様の告別式が近くの葬儀場で有りました。
朝まだ誰もおられない8時頃にお線香をあげさせて戴きました。
祭壇の前には棺箱が置かれ死者の顔が見えるように扉が開いていました。
お客様は素直で誰にでも好かれる気持ちのいい御主人でした。
享年79歳でした。
さてこのお客様が、死が近づいてきたと思われた時にどのような気持ちで過ごされたのであろうか。
死が迫ると、どうしても死に対しての執着心、死ぬ、死ぬ、死ぬ、の方に引き込まれやすいのですが、逆に一日一日を精一杯生きようと思いをひるがえすと、そちらの方が人間としての道である事に気付くのです。
わたしは33年前に胃癌の手術をしました。
1ヶ月程入院しましたが、この時がわたしの人生で一番充実した日々でした。
一日一日を真剣に明るく他人を思いやり素晴らしい日々でした。
死が消え去るのです。
昔、ミコとマコの、「愛と死をみつめて」という本が出版され映画化もされたと思いますが彼等は死を目の前にして幸せだったのではないでしょうか。
その歌を思い出しました。
【マコ 甘えてばかりでごめんね ミコ はとっても幸せなの はかない命と知った日に いじわる言って泣いたとき 泪をふいてくれた マコ】
青山和子・歌