釣行記 13 | つくばね鮎毛鉤研究所

つくばね鮎毛鉤研究所

清流の女王と言われる鮎を毛鉤でつる方法を”ドブ釣り”と言います。鮎がなぜ毛鉤に食いつくのか、どのようなデザインの毛鉤が効果的なのかを毛鉤を自作して研究しています。鮎の毛鉤釣りを科学しています。

6月9〜10日

 数年前から流れを真っ直ぐに、平らに広げる大規模な河川改修のために淵が消えて、底石が小さく(重機で大石の間を平らに埋めてしまった)なり、垢を巡って縄張りを作れない状態になってしまった。この川、鮫川は、かつてはおもしろいように釣れた隠れた釣り場でした。時には魚籠が一杯になり、一人で2杯なんてこともありました。今では夢のような話です(事実ですよ!)

 地元の釣り友(M氏)から昨年の大雨で深い淵ができ、鮎が溜まっているぞ!

との連絡が入ったので、友人宅に泊めて頂きダム下にM, A両氏と入川。常連の他の地元釣り師は支流に入ったとの情報があり、では“貸し切りだ”と4時から始めました。川面を見ると、嘘のように跳ねだらけ!でも少し小さいのが気になりましたが、とにかく竿をだす。第一投から当たりが来て、近年にない魚影の濃さに3人の顔は自然にほころびます。私は何時もの“日の出”でいざ出陣でした、、、が、他の2名の竿先ほど曲がらない!、、??? 針が合っていない!朝早いので少し水温がまだ低いからかな?

このままでは他の2名に引き離される!、、と別の自信針の“八つ橋5段オーロラ”に直ぐ交換。これがピンポーンで入れ食いになり、やっと焦りが落ち着きました。

 良いことは続きません!4時間程すると当たりが少し遠くなったので、“??”と思っていると増水していることに気がつきました。流れの中に立ち込んでいたので“これはヤバイ!”と急いで左岸に上がりました。案の定ダムの放水が始まったのです。魚は敏感です。ちょっとした変化でも毛鉤を追わなくなります。放水は1時間程でしたが、完全に元に戻るにはさらに2時間近くかかりました。

 今度は急な増水を避けるために岸からやることにしました。水温も上がっていたので、昼食後は前の釣行記に出てきた“小倉3号”の効果をこの川でも試すことにしました。正解、正解です。下手の極浅のワンドで食んでいる群れに入れると直ぐに飛び付いてきました。水深は約60cmで普通はこんな浅場ではやりませんが、今回は別です!なんと型が流芯よりもむしろ良いのです。“小倉3号”大当たり!打ち止めになりそう!魚籠に釣った魚を入れようとすると、中の魚が飛び出して逃げるありさまです。初日は64尾でした。

 二日目も2匹目のドジョウ(いや、鮎)を狙って同じポイントに3人ではいりました。最初は“オーロラ”で攻めて、次は“小倉”で〆でした。やはり、ダムの気まぐれ放水に遭遇して数時間は待ち時間でした。この放水は定期的でないので予測できませんので、水位の変化に気づかないと大変危険です。二日目は午前中で切り上げ、45尾でした。(2日合計で109尾、12〜17cm)

 適度に大雨が降って大量のダム放水があれば元に戻るのも時間の問題でしょう!下流にも深みが出来つつありますが、まだ砂が堆積しているので、これが無くなれば底石が露出して垢が付く、そして鮎が付くことでしょう。