街なかで梅の実を売っているのが目につくようになった。

 

売り場には、梅酒などを作る瓶も一緒に売られていることもある。

 

ここ木更津東泉寺には梅の木がたくさんあり、中でもK子さん(ご住職の母上)のご自慢は「白加賀」という品種。

 

実がとても大きく、普通の梅に比べて直径が2倍くらいあるので、その分エキスが多く梅酒などにもってこいだそうだ。

 

街や生協のカタログで梅の実が見られるようになり、木の下に実がポロポロ落ちているようになったので、K子さんは人に頼んでご自分用に2キロ確保なさった。

 

梅1に対して砂糖を1.1の割合で瓶に詰め、梅シロップを作りなさる。

 

夏の暑さには梅が一番と、水で割った梅ジュースをご自分で飲むだけでなく、訪問マッサージの先生や宅配の配達員など、訪れた人にも振る舞っておられる。

 

シロップを早く作るコツも教わった。洗った梅をまず凍らせるとよいと。

 

そういえば、大根の漬物を作る時も、先に凍らせると早い。繊維が壊れるかららしい。

 

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さて、K子さんがご自分の分を確保された後も、白加賀の大きな実がまだまだたくさん木に残っていた。

 

例年は、例の私の植木関係のお師匠様が残りを全部お採りになるそうだが、今年は御体調が思わしくなくて採れないとのこと。

 

私としては、自分でも梅シロップを作ってみたいし、お師匠様にもお届けできれば、わずかなりとも御恩返しになろうと思った。

 

2,3日前にお師匠様のお寺に遊びに(アカメガシの生け垣の剪定方法などを教わりに)行ったとき、梅を採るならあと2,3日後だと教わった。

 

何故それが分かるのか、ぜんぜん分からなかったが、ラジオで梅雨入りの報道を聴いて、「あ、梅の雨だ!」

 

そこで、6〜7本ある白加賀に残った実を採ることにした。

 

梅の収穫に剪定バサミはいらない。もちろんノコギリも。軍手すらいらない。

 

必要なのは、ちょっと高い所に手が届くように、逆さにしたビールケースと、高い枝まで手が届くように自前の植木梯子(このリンクの上の2枚の写真)。

 

ここの梅はほとんど剪定していないので実が多い分、丈が高く、葉叢が生い茂っている。

 

下のほうの梅の実はだいぶ採ってあったが、それでも茂った葉に隠れていた実も多く、高いところには立派に太った実が鈴なりだった。

 

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セッセセッセともいでいき、最初は肩や梯子にひっかけた袋、まとまったらバケツ、最後に段ボール箱へ。

 

箱一杯の実が採れた。

 

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箱を持ち上げてみた感じ、お米の袋と同じくらいだったので、ざっと30キロくらいかな。

 

実の選別もせずに、汗臭いシャツを着替えもせずに、その足でお師匠様のお寺へ届けに行った。

 

自分の分として2キロ分けていただこうと、体重計をお借りして計ってみたら、全部で28.8キロ。

 

お師匠様は過去に40~50キロも採っておられたそうだ。

 

今年もまだ、木に残した実(小さいのや見落とし)があるので、採ろうと思えば採れる。

 

が、たぶん採っても行き先がない(自分でも使い切れない)から、採らないだろうな。

 

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お師匠様はヒソヒソと「じつはアレにナイショで採りに行こうと思ってたんだ。」

 

「お身体、大丈夫なんですか?」

 

「大丈夫だけどね、アレ(奥様)がコレ(指で頭に角のジェスチャー)になるからさ。」

 

「奥様はご心配なさっておいでなんですよ。」

 

「だからさ。採ってきてくれてありがとう。」

 

よかった。喜んでいただけるのが一番嬉しい。

 

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お師匠様の奥様からは、「梅と味噌のドレッシング」というのを教わった。

 

梅と味噌と砂糖を1:1:1。

 

梅の実がシワシワになるまでは、黴びたりしないように木べらで毎日かき混ぜる。ぬか床のように。

 

そうすると、何にでも合うドレッシングが出来るそうだ。パスタなんかにも良いらしい。

 

2キロのうち、少しはドレッシングにしてみようかな。

 

いや、毎日かき混ぜる根気はないかなぁ。

 

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梅の木と並んで柿の木もたくさんある。

 

先日投稿した写真の柿の花が、実を結んできている。

 

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秋の柿の収穫も楽しみだ。