五月雨の小止みも待たず鶯の
呼び交う声に心静まる
各務由紀
朝から土砂降りだったが、明るくなるとすぐにウグイスの鳴き声が聞こえてきた。
おそらくもう縄張り争いをしたり、求愛、場合によっては抱卵あるいは子育てをしているのかもしれない。
その澄んだ鳴き声に耳を傾けていると、ここ数日のワケありモヤモヤが、スーッと消えていくのを感じた。
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こちら(人間)としては、土砂降りが小止みになった隙を突いた。
燃えるゴミの収集日は明日だが、明朝は今日よりもひどい雨になるという予報なので、出してしまったのだ。
戻りがてら、参道の坂に沿ったU字溝をのぞき、枡の手前の網に引っかかった落ち葉を取り除いた。でないと雨水があふれてしまいそう。
ついでに敷石の間の雑草をつまんで、不図見上げると、柿の花の蕾ができている。
つぼみというよりもまだ額だけ。
新緑の中に同じ色の額。たしか、花もあまり目立たない色で小さかったはず。
大きく色鮮やかな実がなるのは、まだ半年は先だろうなぁ。