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 前回(花鳥風月 縁もゆかりも)紅葉を紹介した木更津の真如寺にも時々遊びに行くが、実は私がほぼ毎週のように通って「遊んで」いるのは、その末寺に当たる「東泉寺」というお寺。

 

 繰り返しになるが、我が家の菩提寺である四谷の養国寺、そのご住職が兼務をされている木更津のお寺である。

 

 この東泉寺は、なんでも戦国時代の上総武田氏の奥方様の菩提寺という、由緒正しきお寺なのだそうだ。
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 同じ木更津市内でも、かなり奥まった所にある真如寺と比べれば市街地に近いものの、それでも豊かな自然に囲まれ、心が洗われるような場所。

 

 私にとっては、まぎれもなくパワースポットである。

 

 初めて訪れた春の日、車を駐めエンジンを切ると、頭がスーッと軽くなるような静けさの中、開け放った窓から、大きく、くっきりとしたウグイスの鳴き声が流れ込んできた。
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 目の前には満開の枝垂れ桜が、春の陽気に温かな輝きを放っていた。

 

 惜しいことにこの枝垂れ桜、今ではほとんど枯れかけて、来春は咲いてくれるかどうか。生き延びてほしいものだ。
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 境内には花々が咲き乱れ、色鮮やかな春モミジにも目を奪われる。
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 境内奥の尾根筋には、極めて古い、人の足が磨り減らした街道が残っており、鹿野山街道であったとも聞いた。
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 まるでハーフチューブのような街道の、その木下闇の向こうに見えるはモクレン。
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 今秋の紅葉も素晴らしかった。いや、まだ素晴らしい。
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 天高く伸びた孟宗竹のてっぺんから、モズの鋭い鳴き声が聞こえてきたこともある。
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 こんな素敵な場所に足繁く通って、私は何をして「遊んで」いるか。

 

 もちろん、写真も数え切れないほど撮っている。
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 しかし写真は二の次三の次。

 

 この境内で、マンション住まいでは望むべくもない「お庭遊び」をさせて頂いているのである。

 

 草刈りでも落ち葉掃きでも穴掘りでも、駄目と言われないことなら何でも好き放題・やり放題。至福の時を過ごさせて頂いている。

 

 その上さらに、先代ご住職のお形見の中から、私が使えるだろうと色々頂戴までしている。
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 この有り難い頂き物には、驚くような霊験あらたかなる御加護があった……のだが、それはまたいずれの話としよう。

 

心からの感謝を込めて、合掌。