車椅子に乗せられ、分娩室に着いた。
分娩室には助産師の⬜︎⬜︎さんもスタンバイしてくれていた。
もう痛すぎてずっと唸っていた。
この時は陣痛の波なんて感じられず、常時ひたすら痛い!!
分娩台に上がりつつも、お股に挟まっている何かが気になってしょうがない。
(これ赤ちゃん?出てきそうなんだけど…赤ちゃんだったら、まだ今この状態で出ちゃったらまずいよな)
と思いながら、助産師さんに
「出るかも、出るかも!」と叫んでいた。
助産師さん数名がテキパキと分娩の準備を整えてくれる。
破水してびしょ濡れになった寝巻きと下着を脱がされ、
助産師①:点滴とるよ〜。あぁ、血管細いねぇ。もう少し身体ずらせる??
助産師②:足にカバーかけますよ〜、少し足上げて〜。
助産師③:まだいきまないよ〜しっかり息するよ〜。
もう言われたとおり、されるがまま。
何人の助産師さん、看護師さんがついてくれていたのか…出産の現場って本当にすごい!!
片方の腕は点滴につながれ、もう片方の手は助産師さんがギュッと握ってくれていた。
ドクターも到着。
分娩台に上がると私の心のスタンバイもできたのか、陣痛の波をハッキリ感じるようになった。
激痛が襲ってきたあと、一瞬フッと痛みが引く。
でも陣痛は引いてもお股はずっと痛い感じ。
Dr.:赤ちゃん確認しますよ〜。
と言ってドクターがお股に手を入れたら、お股に挟まっていた何かが弾けて、また液体(羊水?)がドバっと出てきた。
(あぁ、この挟まっていたものは赤ちゃんじゃなかったんだ)
挟まっていた何かが弾けた瞬間、少し楽になったように感じた。
でも本当に大変なのはここからだった。
助産師の⬜︎⬜︎さんが赤ちゃんを出そうとしてくれている。
⬜︎⬜︎さん:次に痛みの波が来たら、お通じ出す感じでいきんでみてくださーい!
痛みがやってきてンッ!!と初めていきんでみたが、
(え、ここから赤ちゃんマジで出てくんの?絶対無理じゃね!?)
と絶望を感じるほど出てくる気がしない。
例えが下品だが、便秘の最高潮の何百倍も無理な気がした。
⬜︎⬜︎さん:そうそうそう〜!上手ですよー!しっかり息吸って吐いて〜!
思わず痛みがないときにもいきみそうになるが、手を握ってくれていた助産師さんが、
「一旦落ち着くよ!息しっかりするよ〜!」
と肩をさすってくれた。その間にまた次の痛みの波がくる。
私:くるくるくる!!痛いーーー!!
⬜︎⬜︎さん:はい、お通じ出す感じよ〜!ふぅー。はい、息吸って〜!
という繰り返し。
ずっと何かしら叫んでいたような気がする。
踏ん張るたびに助産師さんたちが上手上手〜!と褒めてくれる。
なんか出てきてるわ。もう少しだ!次で出るかも!
と思った次の痛みの波で、もう一度踏ん張る。
フンーーーッッ!!
まだ出ないーー痛すぎるーーー!!
次の波に備えてハァハァあがる息を整えて、いざ踏ん張ろうとした瞬間、ニュルッと何か出てきた!!
⬜︎⬜︎さん:出ました!産まれました!
助産師:○時○分。産まれたねー!
赤ちゃんはすぐに「キレイにしてから会いましょうね」と連れて行かれた。
赤ちゃんが産まれるとすぐ、1人のドクターがお腹を押すようにマッサージして主治医は子宮のほうを確認している。
数分後、ドゥルっと何か出てきた後、ドゥルルンッとまた何か出てきた。
Dr.:胎盤出ました。
助産師:○分です。
胎盤が出ると、痛みが嘘のように引いていくのがわかった。
ホワ〜っとお腹が安らいでいく感じ。
なんだか気持ちいいくらいの解放感。
終わった〜。。
もちろん、産声は聞こえなかった。。
終わった安堵感と悲しさで、涙が止まらなかった。
Dr.:〇〇さん、今胎盤も出ました。ちょっと裂けちゃったので、縫っていきますね。
会陰切開はしなかったが、お股の自然に裂けた部分を縫合。
麻酔をしてくれたのか、最初にチクッとした痛みがあった。
Dr.:溶ける糸なので抜糸はないので、傷が治れば大丈夫です。
全ての処置が終わったあと、主治医が横に来てくれ、
Dr.:本当にお疲れ様でした。赤ちゃん、ちゃんと出てきてくれましたよ。胎盤も全部出ました。
悲しい結果だったけどね、、子宮口の処置から長い時間、本当によく頑張りました。
胎盤は予定通り、検査に出すようにしておきますね。
私:本当にありがとうございました。
片付けなど分娩台の周りでは作業が続いていた。
助産師:◎ちゃん、おしりから出てきたみたい。かわいいおしり。目も開いてたって。ママのお顔がどうしても見たかったんだね。
涙が止まらなかった。
◎ちゃん、よく頑張って産まれてきてくれたね!!
続きます。↓↓