NHKで放送されていたドラマ「天使の耳」。
なかなか、良いドラマでしたね。
原作は、東野圭吾さん。
やっぱり、東野圭吾さんの作品は、面白いということなのでしょう。
今回の「天使の耳」は、「交通事故」がテーマでしたね。
そして、この「交通事故」というもの。
様々な問題を抱えている。
一つは、目撃者が居ない場合、当事者が言っていることが「真実」なのかどうか、よく分からないということ。
人は、必ず、自分の責任を軽くしようと、嘘をつくものでしょう。
その嘘を、警察は、見破らなければならない。
時には、その逆で、正直に話しているものを、嘘と思われるのは、当事者にとっては、辛いことですよね。
その辺りが、難しい。
そして、ドラマでは、目の見えない少女が、自分の「耳」を生かして、事故の起きた瞬間を証明して見せた。
しかし、その「耳」が証明したことは、嘘だったということが分かる。
そして、もう一つの問題は、被害の重大さに比べて、問われる罪が、あまりにも軽いという問題。
これは、法律の問題ということになる。
ドラマの中では「違法駐車」が、大きな事故を引き起こしていた。
しかし、その違法駐車をした人は、大した罪には問われない。
現実世界では「危険運転致死傷罪」というものが作られましたよね。
これもまた、被害の大きなに対して、加害者の問われる罪が、あまりにも軽いということが問題になり、儲けられたもの。
しかし、この「危険運転致死傷罪」にも、また、法律としての問題がある。
例えば、高速道路で、あおり運転をして、他人の車を止めさせ、車から降ろしたところ、他の車に跳ねられて、夫婦が亡くなったという事件。
この場合、あおり運転をした男は、事故が起きた当時、車の運転をしていなかったということで、果たして「危険運転致死傷罪」が、適用されるのかどうかということ。
もう一つは、田舎道を、時速200キロ近い速さで走っていて、事故を起こして、相手が亡くなったという事件。
これは、運転者が、車を、ちゃんと操縦出来ない状態という訳ではないということで、「危険運転致死傷罪」は適用出来ないのではないかという話だったと記憶しています。
どちらも、一般常識としては、おかしな話。
明らかに、大きな悪意によって人を殺した人が、大した罪に問われないかもしれない。
これが、「交通事故」の問題です。
自分も、いつ、どこで、交通事故に巻き込まれるか、分からない。
常に、気をつけていないと。