Canto Ostinato (Strings Version) | チーフ・エディターのブログ

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音楽配信の仕事上年間クラシック中心に毎年1,200枚ハイレゾの新譜を聴く中で気になったものを1日1枚。

Matangi Quartet (turtle record) 192khz/24bit

ミニマル音楽史上の金字塔として名高い、オランダの作曲家Simeon ten Holt が1973-1979にかけて作曲したもの。

 

Canto=『歌』、Ostinato=『反復』というタイトルどおり単調な旋律の繰り返しで、テン・ホルト自身がセクションと呼んでいる106のセル(音符のセット)が演奏される。各単位が何度繰り返されるかは演奏者次第とされているため四時間ぐらいかけるものもある。♪60をきっちり守りながら美しく繰り返されるメロディが強弱をつけ徐々に変化しながら通常80分続くのだが、聴いているとそのセクションのうねりからなかなか離れられずに不思議と陶酔的な世界に没入してしまう人が多くいるようだ。

 

これはとても人気のある曲なので多くの録音があり基本の2台或いは4台のピアノによるものが圧倒的に多いが、このアルバムは数多くの受賞歴を誇るオランダのマタンギカルテットによる弦楽バージョン。四つの楽器によるストリングスは表現の幅が広くまた微妙な強弱を付けることもできるのでピアノバージョンとはまた違った趣があり曲の新しい魅力を引き出している。

2022−985

 

 

 

 

 

 

 

via Classic Music Diary
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