2022.10 NO.179 しょうへい VS しょうらい(1/2)
大谷選手は、昨年メジャー4年目で、ケガや手術もあり思うように二刀流が発揮できず、二刀流が続けられるか剣が峰に立っていた。が、投打で活躍し、二刀流を完遂させた。そしてア・リーグのMVPに輝いた。
今年は、ホームランが少ない感じはあるものの、ベーブルース以来104年ぶりの「二桁勝利、二桁ホームラン」を達成した。さらに、メジャー史上初で(米時間6/21、22)「8打点の翌日に2桁K(13)」を記録(ルースのキャリアハイは1試合7打点、1試合11奪三振)した。
さらに、「二刀流としての規定打席、規定投球回」をクリアしようとしている。規定打席502打席(162試合×3.1)は既にクリアしている。規定投球回162回(162試合×1)の方は、あと26。今後とも6人で回すと登板が4回(米時間9/10、9/17、9/23、9/30)しかない。それで行くと今後の4登板は暑い中7イニング×2回+6イニング×2回が必要となる。序盤に大量点を取られると交代させられるので、毎回クオリティ・スタート(先発投手が6イニング以上を投げ、かつ3自責点以内)を義務付けられているのと同じ。投球数制限もあり、容易ではない。規定投球回に足りなければ中4日で最終日10/5(日本時間10/6)に足りないイニングを投げるか、米時間9/30の登板予定を試合のない日も含めて中5日になる9/29に変更し、中5日で最終日10/5も投げられるようにするしかないだろう。
ベーブルースがなし得なかった、規定打席、規定投球回をクリアした“完全二刀流”が史上初で樹立(これがプレーオフ進出の可能性がなくなった大谷選手の今のモチベーション?)できれば、ホームラン王へ独走中のヤンキース・ジャッジ選手とのMVP争いがいい勝負に(記者でなく選手が選ぶなら大谷選手のMVPはもう当確なのだが)。
前季は「二刀流の完遂」。今季の「完全二刀流の樹立」が成就すれば、来季の目標は史上初の「完全二刀流として15勝、50本塁打達成」及び「通算600奪三振、100本塁打」か。今後二刀流の選手が現れてもその数字を超えるのは難しい。究極の目標、見果てぬ夢は、「完全試合の当日に満塁ホームラン」となるか。
投手としては、昨年後半から先発投手としての投げ方を習得したが、今年はさらに進化し、速球がスピードを増し、平均球速97.3マイル(約157キロ)は昨年比で2マイル(約3.2キロ)も速いという。より磨きがかかった高速スライダーやカーブに加え新兵器シンカーも投げる(昨日の対アストロズ戦では160キロのシンカーで三振をとる)ようになり、過去にサイ・ヤング賞に輝いた投手たちと遜色ないレベルに到達している。前季の9勝を今季は前半戦だけで到達している。
一方、打つ方は、昨年の後半戦からの不調から脱し切れていないように見える。米時間7/13の昨年オールスター前までの前半戦では、ホームラン33本(右翼21本、バックスクリーン5本、左翼7本)に対して、後半戦のホームラン13本(右翼12本、バックスクリーン1本、左翼0本)で、後半戦は引っ張る打ち方に偏り、ひっかけたセカンドゴロが多くなっていた。
初の二刀流で出場したオールスター前日のホームラン競争でも、出だしはゴロばかりで球が上がらず(ホームラン競争でヘトヘトになり、野球の才能からすれば異星から来たスーパーマンを彷彿とさせるが、体力からするとやっぱり日本人だと再認識した。今季は辞退した)、オールスター本番でも2打席とも内野ゴロに終わる。スイングにも影響が出でホームランが出にくくなったと言われた。
今季はホームラン競争、オールスターの投手としての登板も辞退したように、たしかにその疲れはあろうが、いわゆる“投高打低”の節目は、昨年の米時間6/28~30のヤンキース戦だと私は見ている。6/28、29で3本のホームランをかっとばしヤンキースファンの度肝を抜いた。ヤンキース・スタジアムは右翼側が狭く、新球場になってからはさらに左打者に有利となっている。それで大谷選手も引っ張り癖がつき、そのままホームラン競争に突入した。さらに勝負を避けられる中ホームラン王争いへの焦りが引っ張りに走らせたと思う。
オフになれば、疲れもとれ、悪癖も修正されると思っていたが、前季後半から続いて速球をホームランにできない状態が続いた。カウントをとりに来た速球を打てなければホームランは増えにくい(速球を打ち損じ2ストライクになってからのホームランは前季46本中16本あった。が、今季は30本中8本しかない。その内7本は2ストライク2ボールか3ボールの場合。2ストライク0ボールか1ボールの投手有利なカウントでは、外角低めに、右投手からチェンジアップで、左投手からスライダーで、三振か内野ゴロで打ちとられることが多い)。
ある専門家は「不調時の大谷は、より強く振ろうという意識が強いせいか、見た目にも引っ張り傾向が強く出る。体を開かず、じっくりと引き付け、ボールの内側から叩いて外に押し出す。左打者である大谷がこのように打てば、当然センターからレフト方向へと飛ぶようになるが、これが面白いほどに伸びていく。引っ張った時とは逆に、ややボールの下にバットが入ることでバックスピンがかかり、打球はいつまでも落ちてこない」と言う。
大谷選手自身も、心得ており、最近は毎打席センター方向に打つよう心掛けている(今季30本のホームランにつき、バックスクリーン6本と左翼9本とで半数を占める)。その反面、「打つポイントを体の近くに置いてあるため速球に振り遅れているのでは」と解説の小早川毅彦氏は見ている。打撃は難しいものだ。
一方投手としての節目も前季6/30のヤンキース戦だったと思う。打撃でヤンキースファンを降参させ今度は投手でヤンキースファンを絶望させることが期待されたヤンキースタジアム初先発はまさかの2/3回を2安打5四死球7失点で降板。暑さ、マウンドの傾斜がきついことに加え、気負いもあったのではないか、制球が定まらず、1回も持たなかった。その時の反省から、クローザーが先発しているかのようなスタイルではなく、炊飯のごとく「はじめチョロチョロ中パッパ」から5回ぐらいより160㎞前後の速球を投げ始める先発投手としての本来のスタイルに変貌したと見ている。前季において前半戦は4勝1敗、防御率3.49(上記ヤンキース戦の前までは2.58)、後半戦5勝1敗、防御率3.18(シーズン通して)と余り変化はないように見える。が、コントロールがよくなり、志村朋哉氏の『ルポ 大谷翔平 日本メディアが知らない「リアル二刀流」の真実』(朝日新書)によれば、9回あたりの四球数は年間で3.04(9位)であったが、後半戦だけで限れば1.28と60イニング以上投げた投手の間では1位となっている。さらに今年に入れば、調子が出ない登板時においても失点を抑えそれなりにゲームを作り先発投手としての役目を果たすなど、進化を見せている。
MLBに移籍した当初米国では打者より投手としての評価が高かった(育ての親の栗山元監督ら日本の関係者は打者の方をより高く評価していた)が、昨年のオールスターの頃は打者としての評価の方が上回ったであろう。後半戦以降では、また、より進化を遂げる「投手」の方に評価が高くなったのではないか。今6月頃ブレーブスで2度のサイ・ヤング賞に輝き殿堂入りしているトム・グラビン氏が「両方やってほしいが、もし片方だけに絞るのであれば、打者より投手の方が支配的な存在になれる」とコメントしているように(それに対しての表立った反論はないようだ)。
もともと打撃は水物。3打席に1回ヒットで好打者。兄貴分と大谷選手が慕うMVP獲得3度のトラウト選手でも6月に30打席ノーヒットとスランプに陥った。
そのトラウト選手は2021年までの11年間の平均で、打率0.305と3割を維持し、それ以上にメジャーで重視するOPSの11年間平均が1.002 (出塁率0.419+長打率0.583)とは驚異的(ホームラン46本の2021年の大谷選手は0.965でしかない。今季は0.9に届いていない)。ホームランをビッグフライとも言うように特大弾が野球の醍醐味だとしても、ゴルフと同じで飛距離を争うスポーツではない。打撃ではファンの身贔屓としてもトラウト選手を凌駕しているとは軽々に言わない方がよい。
投手としても、現役でサイ・ヤング賞数度受賞の投手たちがいる。先発投手3冠の内今季防御率、最多勝の2冠が有望で3度目の受賞も夢ではないアストロズのバーランダー投手を初めメッツのシャーザー投手及び1年振りの復帰登板で164キロを記録したデグロム投手、ドジャースのカーショー投手を差し置く訳にはいかない。
二刀流は一人で二人分働くことが凄い。よって疲れるのは当たり前。先発投手をすることは打撃への負担になり、打者での毎日の出場は投手としてのパフォーマンスに影響する。打撃練習を控えることになる。その中で、大谷選手は出場機会を奪った他の選手を黙らせるほどの活躍をしなければ、二刀流は許されない。
大谷選手の投打での活躍は奇跡的であり、King of Baseball (「クロスカントリースキー」と「スキージャンプ」でのトップでなくとも、その2種目複合の「ノルディック複合」の王者がKing of Skiと呼ばれるように)と称されるに相応しい。それぐらいに、エンゼルスのマドン前監督、ホワイトソックスのラルーサ監督、メッツのショーウォルター監督、アストロズのベイカー監督(スーパースターの上メガスターと称賛する)、レッドソックスのコーラ監督らMBLの名将達が認めているのが、何とも心強い。
二刀流で、しかも打者としても投手としてもメジャーのトップとして君臨するなら、もはや地球人ではない。我らファンはそれをつい期待してしまうが。
故障がなければ、大谷選手はいつまで二刀流が続けられるであろうか。伝説のヤンキースのスラッガーAロッド氏と元レッドソックスの主砲で殿堂入りしているデビッド・オルティズ氏との話の中で「結婚すると家族孝行もあり無理だろう」と話していた(元々ロッド氏は先発投手ではなく負担が少ないクローザーでの二刀流を主張していた)。
松井秀喜選手は34歳の手前の現役中結婚したが、より野球一筋でストイックな大谷選手は松井選手とヤンキースの同僚で名選手ジーター選手のように引退してから結婚するかもしれない。少なくとも40歳までは現役でいると仮定すると、あと12年、先発で7年、クローザーで5年はどうか。もうホームランで100本打った。先発で100勝(前季までで13勝。今季13勝するとすればあと7年で74勝)、クローザーで100セーブ(5年×20ペース)、100盗塁(既に66)の「クアドラプル100」達成もあるかもしれない。12年後84歳になる私は見届けられないだろうが。
2022.10 NO.179 しょうへい VS しょうらい(2/2)
大谷選手は2023年オフFAの権利を取得する。大谷選手、球団オーナーを差し置き、トレードだ、移籍だと外野が喧しい。米東部時間8/2午後6時のトレード期限近くでは、球界の宝をトレードでオーナーが手放す訳ないとメディアによる憶測のトレード話には苛立ちしか覚えなかった。
昨年後半「エンゼルスに残留したいか?」との質問に「ファンの人も好きだし球団自体の雰囲気も好き。ただ、それ以上に勝ちたいという気持ちが強い。プレーヤーとしてはそれの方が正しいんじゃないかなと思っている」と、このままチームが弱ければ、FA権を行使し移籍する可能性があることを大谷選手が示唆したともとれる微妙な発言をしたと報じられた。
これに対しては、重たい発言には違いないが、他の選手に奮起を促しただけだと私は見ている。剛速球しか投げない私なら「オレは客寄せパンダじゃない!」と怒り任せに仲間に関して非難めいたことを言うかもしれない。賢く自制心が利いており、怒っても野球以外では剛速球を投げない大谷選手が他の選手の奮起を婉曲的に求めただけの発言だと思っている。
一度「このままなら、離婚するしかない」と妻が言ったからといって、妻が離婚したがっていると思う夫はいるだろうか。
オーナーやフロントに対しては、大谷選手は内心快くよく思っていないかもしれない。最初のコンビを組んだマルドナード捕手(現アストロズ所属)がシーズン途中で急遽放出されたこと。メジャー3年経過し年俸調停権を得た時、年俸は思いのほか格安水準であり実際に調停に向かうとは思っていなかったのではないか。球団側の大幅譲歩により調停は回避されたが、大谷選手には金額ではなく評価や球団姿勢に対してわだかまりが残ったのでは。さらに、今季途中で恩人マドン監督を切腹ではなく打ち首のような形で解雇したことに関して。
ただ、大谷選手本人より、ファンの方がエンゼルスにあいそをつかしたようだ。米時間6/22のエンゼルス世界一20周年セレモニーの試合で当時のメンバーが臨席している中で大谷選手が投げるのにトラウト選手、ウォルシュ選手が休み、ストッパーのイグレシアス投手も登板回避した。2安打13Kと意地を見せた大谷選手より日本人ファンの方がエンゼルスから心が離れてしまった。それからメディアによる移籍報道が過熱した。
大谷選手がエンゼルス以外に移籍する場合には、次の3つの要件を満たす必要があると言われている。
A. 中4日の先発を望むスーパーエースが不在
B. DHを大谷が独占しても大丈夫な戦力編成
C. 大型契約が必至の大谷を引き受けられる資金力
ナ・リーグでもDH制に移行したのでア・リーグに限らないが、C.を満たすならヤンキースが一番手となろう。
ヤンキースはOBだけではなく現役からも大谷選手への称賛を惜しまない。逃がした魚は大きいと思っているのか。それとも、まるでFAになればヤンキースへとアピールしているかのように。通算251勝、奪三振3,093 の上述C.C.サバシア氏は一番の大谷ファンと言って憚らない(元同僚でホームランを量産するアーロン・ジャッジ選手を差し置いて今季も大谷選手がMVPと断言する)。野茂英雄投手と同時期にMLBで活躍し通算213勝154セーブを挙げ野球殿堂入りしたジョン・スモルツ氏も大谷選手が今季ヤンキース戦で投打に精彩を欠いた中で2018年から2年連続サイ・ヤング賞に輝く当代屈指の剛腕と比較して、「デグロムは投げるだけだ」と言い「ただただ脱帽だ」と大谷の実力を評価している。
上述Aロッド氏は大谷選手のことを「彼は全てのユニークな才能を1人の人間に繋ぎ合わせた存在」と言う。「パワーはブライス・ハーパー(2015年にMVP、本塁打王などに輝き、オールスターにも6度出場しているパワーヒッター)。ピッチング能力はマックス・シャーザー(サイ・ヤング賞3度の名投手)。スピードはトレイ・ターナー(メジャー屈指の俊足で、年間43盗塁を記録した18年に盗塁王)に匹敵する」と言うのだ。
ヤンキースの現エース右腕コール投手も「一番すごいのは両方をこなす準備とそれを負担に思っていないことが凄い」と賛辞を昨季贈った。現ヤンキースの顔であるジャッジ選手は、MLB全体の顔になれる立場なのに、自身が大学時代二刀流を実践した経験から、最高峰の舞台で二刀流を実現していることに驚き、野球少年のごとく褒めちぎっている。今季の直接の対決でも大谷投手からホームランを打ったのにジャッジ選手は大谷選手を「最高の選手」だと賛美する。島国根性の日本人にはマネできない米国人のすごいところだ。
ただ、入団にとなると、話は別だ。移籍の三要件のCは、お金に拘泥しない大谷選手にとって、決め手にはならない。Aについては、エースのコール選手がいる。大谷投手が移籍すれば5人で中4日での登板が6人で中5日になる。中5日では、登板回数が減り、中4日の投手に比べて、最多勝、奪三振数で不利になる。さらに試合数162と同じ規定投球回数(162試合×1回)をクリアするには27試合登板で毎試合平均で6イニング投げないと規定投球回数不足となる。短くともIL入りすればたちまち苦しくなる。不足すれば、防御率の投手ランキングに名前が載らなくなる。それではサイ・ヤング賞争いから脱落する。投手専業の選手にとって死活問題となる。
Bについても、スター軍団のヤンキースで、大谷選手が打撃でスランプに陥った時、野手からだけではなく、二刀流を続けることにMLBの本場で手厳しいファン(今季ヤンキースとの対戦でヤンキースファンから「過大評価」と野次られる)やメディアが黙っているか。
ニューヨークと違い年中温暖ロス郊外アナハイムにあるエンゼルス同様西海岸ロスのドジャースも候補に挙げられているが、大リーグアナリストAKI猪瀬氏は「エースのビューラーが、けがで長期離脱が確定なので大谷投手は欲しい選手ですが、指名打者を固定しなければいけない打者・大谷は、戦力構想にはフィットしません」と言う。
ビューラー投手は2度目の手術で来季も全休予定だが、ドジャースにはサイ・ヤング賞3度受賞のカーショー投手やIL入りで規定投球回クリアが微妙ながら16勝1敗、防御率2.10のゴンソリン投手もいる。他にも、防御率2点台で、15勝のウリアス投手や13勝のアンダーソン投手もいる。FAという変動要因もあるが他球団ならエース級の投手が居並ぶ投手王国で強力打線のドジャースに移籍と言う米記者は、アジテーターとしか私には思えない。
パドレスも有力候補と見られているが、ダルビッシュ有投手が在籍しており、迷惑を掛けたくないとの思いから、日本人選手がいるチームには移籍しないのではないか。
結局のところ、二刀流にこだわる大谷選手は、4番でピッチャーという高校野球のような「二刀流できるチーム」と「ワールドチャンピオンになれるチーム」と二兎を追うことはできない。
唯一無比の二刀流をまだ極めたとは言えず、強いチームに移り二刀流を止めれば、唯一無二のメガスターではなくなり、数多いるスーパースター選手のone of themに過ぎなくなる。
普通投手は登板の翌日には肩が張り体のあちこちが痛い。それなのに、却ってバランスがいいかもと言う大谷選手はフル出場しホームラン(前季米時間6/18のタイガース戦及び今季同4/15のレンジャーズ戦、同8/4のアスレティック戦では、登板日の翌日の試合なのに2ホームラン)も打てる。そんな選手は来世紀は分からないが今世紀中は大谷選手しかいないのでは。 前季46本のホームラン中、登板「翌日」にホームランを打ったのが8回9本。「翌々日」も6回 7本打っている。現時点で、今季も、30本中登板「翌日」にホームランを打ったのが4回6本。「翌々日」も8回 8本打っている。両日だけでホームランの半数近くを稼ぐ。スター投手・野手もそれに驚愕している。
それだけに人気が凋落気味のMLBとしても大谷選手に出来るだけ二刀流を続けてもらいたいとするのが本音ではないか。
メディアは移籍すると報道し、それを支持するファンが多いが、移籍するとしても気候のよい西海岸を有力として他の日本選手がいない弱いチームに限られるだろうし、口約束ではなく二刀流を契約書に明記する球団はないだろう。ネビン監督代行が大谷選手の登板間隔を中5日にとの発言を聞いた時なぜそんなに無理させるのかと思ったが、大谷選手と相談し規定回数をクリアして史上初の完全二刀流を樹立させる為と知った。大谷選手をより高く他球団に売りつける為とは思わない。色々あっても大谷選手の可能性を信じ辛抱強く見守ってくれたエンゼルスに残るのが良いと私は少数意見になろうがそう思う。
MLB史上最高の投手で、エンゼルスに1972年から在籍していたノーラン・ライアン選手も最初から6年間チームは西地区の4位~6位に低迷していた。それでもライアン選手は1979年までの8年間もエンゼルスに在籍していた。
そうした中、鍵を握るエンゼルスのオーナーが球団を売却するとの報道がなされた。現オーナーに対しては、「オーナー肝いりのレンドン選手が大型不良債権となって大谷選手との大型契約ができない」「オーナーはぜいたく税を払う気がない」と言われていた。(すぐ見つかるか分からないが)2~3千億円にも上ると言われる売却額を払える新オーナーならぜいたく税の支払いを厭わないのではないか。メガスターの大谷選手で売却額を吊り上げられ、それで大谷選手にFAで去られては新オーナーは踏んだり蹴ったりになる。オーナーの交代によって大谷選手の残留の可能性は却って高くなったのではと思うのだが。
トラウト選手からも希望され大谷選手がエンゼルスに残留した場合でも、故障がちでDHにと自他ともに思うトラウト選手とDHを分け合うことが必要になるかもしれない。その場合、中5日で投手として出場(降板後DH)、登板明けながらホームランが多い翌日と翌々日の試合は大谷選手がDH。その次の2試合はトラウト選手がDHで、大谷選手が外野を守る。登板の前日は大谷選手が調整の為ベンチ入りとなるか。
トラウト選手と大谷選手とは、本人同士は尊敬しあっていても、「両雄並び立たず」が世の常。エンゼルスは生え抜き米国人のトラウト選手のチーム。ヤンキースにおけるジーター選手と松井秀喜選手との関係に似ていると言える。人種差別には関係なく、米国では外国人の大谷選手は、ワールドチャンピオンが狙えるチームに将来移籍することになるのではないか。その時は唯一無二の二刀流へのこだわりを捨てて。