2017.4 NO.70 ジョシブロ VS ジョシプロ
私は小学校3年生まで母親と銭湯に行っていた。ある時脱衣場で同級生の可愛い女の子が下着をつけて大き目の椅子に座っていたが、裸で背を向けて座りその子の下着の背中側を濡らしてしまった失敗談を覚えている(他にも覚えていることはあるが言わぬが花だ)。
奥手の私だったが、神戸下町の当時の相場なのか条例なのか4年生からは男湯に入っていた。中学生に上がり、性毛が生え始めたとき兄と近所の子らにはやし立てられた。
ある日、風呂屋の主人が、玄関の工事をするので今日だけサービスと言った。裏口から男の脱衣場に行くには女の脱衣場を通り番台の前に垂れているのれんをくぐって男の脱衣場にたどり着く。帰る時も女の脱衣場を通り裏口に向かう。意外にも女の人たちはタオルを縦にして隠していたものの平然としていた。男の方が照れくさそうに出入りしていた。もっとも、50年以上も前のこと、当時番台には店の主人つまり男も座っていた(江戸時代まで男女混浴で黒船のペリー提督が風習の違いに驚いたという、その名残りなのか昭和30年代では今ほどには女に抵抗感がなかったのかもしれない)。
町内会で須磨のヘルスセンター?に行った時も、混浴で、男達が先に入っていたが、女達がぞろぞろと同じ湯舟に入ってきたら、男連中がすごすごと隅の方に後ずさった。裸で一対一ならともかく群れになると女の方が度胸がよく男の方が気恥ずかしがると理解した。
遠い日のことですっかり忘れていたが、昨年男性教師が女装して女子風呂に入ろうとして見つかったというネット記事(女達の群れに囲まれて惨めに蹲いていた)を見て、遠き日の当時のことを懐かしく思い出した。
社会人となってから、女子風呂には当然縁がなかったが、女子プロとは話す機会があった。といっても口を利いた程度だが。平成元年宝塚の支店長の折、取引先のゴルフ場から招待された。男子プロと違い当時の女子プロは飛ぶ人でもドライバーの飛距離が240ヤード前後で素人の我々とそんなに変わらないので参考になると出かけて行った。
旭国際のコースのパット練習場に歩み寄り「黄璧洵さんですか?」と声をかけた。当時ファンだった台湾の黄璧洵プロは韓国の李知姫プロ(日本ツアーで活躍中にて生涯獲得賞金10億円超)をもう少し小さく華奢にした感じの天才肌で日本で13勝をあげた。今はどうしておられるかと案じていたら、香妻プロファンのブログ・香妻琴乃.com(2016.9.1)で紹介されていた。アリナミンVカップ 「グランドシニアの部」に出場し2位になったとのことだ。黄プロが還暦を迎えても元気なご様子で安心した。
新宿支店長の時、熊本で平成2年春に開催されたマルコーレディスのプロアマに参加した。名前は忘れたが、台湾出身の女子プロと談笑して回った。その時膝を痛めていたがせっかくなので強行出場した。足を引きずりながらのプレーでチームには貢献できなかった。プレー後の授賞パーティにて、バブル期のあだ花となるが、その時はまだ不動産業マルコーの金澤社長ともに時代のプチ寵児であった日長銀(現新生銀行)のH部長の尊顔を初めて拝した。バブルをはじけさせた不動産融資総量規制がまさに発動される直前だった。
プロアマだったか何の時か思い出せないが、吉川なよ子プロと高村博美プロだったと思うが前の組で回っていて、後ろから声をかけ二言三言話をしたら「おっかねぇ!」と思った。しかし、それでこそ勝負の世界でトップを走れるのだろうと思ったことを覚えている。
岡本綾子プロとは口を利いたことはないが、流れるような綺麗なスイングと「フニャ」とあだ名される性格はプロの中では優しそうとの印象で長年ファンになった。
この3人のトッププロの時代は社会人になってからゴルフを始めている人が多い。30歳前後からピークに向かっていくので結婚するか一生ゴルフに捧げるか悩む時代でもあった。
今の女子のトッププロは、30歳で引退と表明するプロも少なくない。世界ランク1位のリディア・コプロは17歳で30歳での引退希望を口にした。韓国出身のアン・ソンジュプロも30歳での引退をほのめかしている。横峯さくらプロも30歳引退を表明したことがある。そこには、2006年から始まったワールドランキング初代女王のアニカ・ソレンスタムプロが38歳で引退し、結婚・出産したこと。それ以上に、その後の絶対女王(158週世界ランク1位)ロレーナ・オチョアプロが29歳の若さで引退したことが衝撃的で強く影響していると思う。
今のプロは、子供の頃からゴルフを初め30歳になる頃には20年以上ゴルフをしていることが多い。ある程度稼げばお金ではなく第ニの人生を歩みたいと思っても不思議ではない。
東尾理子プロは、ある解説で、男子プロと違い30歳、35歳が節目と言っていた(世界を席巻する韓国女子プロ達の大躍進の起点となった朴セリプロは昨年38歳で引退を表明した)。
ゴルフでも花の命は短いようだが、今体格の向上、育成体制の充実、道具の進展等もあり、より若い人がどんどん台頭してきていることも早期引退を後押しするのかもしれない。
2016年度末の世界ランクのトップ5は、すべて19歳と20歳台。とくに、ベスト3は上からリディア・コ(19歳)、アリヤ・ジュタヌガーン(21歳)、チョン・インジ(22歳)という若さで、しかも年下順だ。
5年前の世界ランク上位5人の5年間(2011年VS2016年)の比較を見ると、ヤニ・ツエン(2011年22歳)1位→105位。スーザン・ペーターソン(同30歳)2位→18位。チェナヨン(同23歳)3位→55位。クリスティ・カー(同34歳)4位→30位。ポーラ・クリーマー(同25歳)5位→87位。皆大きく順位を落としている。
日本では、女子プロが目の色を変え挑む日本女子オープンで、昨年とうとう15歳のアマが優勝する時代が到来したかと思ったら17歳の畑岡奈紗アマ(現プロ)が逆転で最年少優勝した。優勝争いした20歳の堀琴音プロが「プロが勝たないと」と言い人目を憚らず泣いた。
時代の過渡期とも言えるが、もうベテランと呼ばれそうな30歳代の女子プロはどう思っているのだろうか。プレー後の女子風呂のシャワーを浴びながら悔し涙を洗い流しているのであろうか。それとも、海外メジャーを制した樋口久子プロや米国で賞金王になった岡本綾子プロのように大きく羽ばたいてもらったらと年下の子らにもうそう思っているのだろうか。