ことばの物語
<彼ーかれ・かの・ヒ>
彼方=虹の彼方
「あっちへ」ですね。彼方此方、これは「あちこち」
と読みます。
♪ Somewhere over the
Rainbow・・・・♪
『オズの魔法使い』、ジュディ・ガーランド歌うの挿入
歌『虹の彼方へ』。
ライザ・ミネリーはジュディ・ガーランドの娘です。
竜巻に巻き上げられた少女ドロシー。
愛犬、ライオン、案山子、ブリキの人形と旅をします。
虹の向こうには、希望があると言います。
ノアの方舟の洪水の後、神は、今後何があってもこの
ようなことはしないと大空に虹を懸け、約束の印とし
ます。
最後の審判?
それは、人類が自ら招くのではないでしょうか。
彼方=ユイスマンスの小説
主人公の小説家デュルタルは現世に嫌気がさす。
それを中世の研究で癒す。
そんな中、15世紀に起きた幼児殺の悪名高きジル
・シド・レのことを知る。
そして、サタニズム(悪魔主義)を調べ始める。
そうすると、現代のフランスにもサタニズムが、水
面下で生き続けているではないか。
そして、愛人シャントルーヴ婦人の招きで、黒ミサに
列席するのであります。
ユイスマンスの小説は他に『さかしま』『大伽藍』など
があります。
澁澤龍彦氏の本で、彼のことを知って『さかしま』
は入手しましたが、『大伽藍』はとても面白そうなんで
すが、いまだ入手していません。
ジル・ド・レは、れっきとした名門貴族であります。
百年戦争のオルレアン包囲戦で、ジャンヌ・ダルクに
協力し、救国の英雄と呼ばれました。
その彼が、ジャンヌ・ダルクの異端審問で魔女とさ
れ、火あぶりの刑で処刑されたことから、精神に異常
をきたします。
そして、錬金術にのめり込み、黒魔術に手を染めます。
何百という幼児虐殺。エロスとタナトスの出現であり
ました。
シャルル・ペローの童話『青ひげ』のモデルとも言
います。
なお、澁澤龍彦氏の『異端の肖像』にも、幼児虐殺
者として出てきます。
彼岸
春分、秋分の日を中心に、前後3日の7日間を彼岸
として、お墓詣りをします。この風習は、聖徳太子
の時代からある古いものですと。
これは彼岸会と言われるもので、僧は読経と法話を
行います。
日頃の怠けを反省して仏道精進の機会とするもの
です。
彼岸とはもともと、パーラミタの音訳で波羅蜜多。
生と死の間を中流として、此岸の煩悩の世界から
悟りの涅槃の世界、彼岸を指すものですと。
第一の辞書
<「彼」は、「彳」に「皮=波に通じる」で、波の
ように遠く方に行ったところ、かなたの意味を
表す。>
「皮=波」なにか変ですね。
第二の辞書
<「彼」は、「彳」に「皮=たれたなめしがわをて
でむこうにおしやるさま」こちらからむこうへ
斜めに押しやること。転じて、向こう、あちら
の意味となる。>
やはり、「皮」の意味が先で、「波」はこのなめ
し皮の意味合いに「水」をつけたもののようで
すね。
【成句】
彼の時速し此の時遅し
どっちの時が速かったのか遅かったのか。
その瞬間に。それと同時に。
彼の人の子を賊(そこな)う(論語)
人材登用の仕方を誤ると、将来性のある若者を
ダメにする。
彼も一時、此れも一時
物事の考え方ややり方は、その時々の状況で変わ
っても良いということ。
世の中の事は時勢と共に移り変わるもので、何も
かも一時限りのものである。
彼も人なり、予(われ)も人なり
同じ人間、彼にできて自分にできないことがあろ
うか。
彼を知り己を知れば百戦殆(あや)うからず
孫子であります。
彼を知らずして己を知れば一勝一負(いっしょ
ういっぷ)す
彼を知らずして己を知らざれば戦うごとに
必ず殆し。
世界大戦の日本は、まさしくこれであり
ました。
彼岸が来れば団子を思う
本来の重要なことを忘れた気楽な生活態度のこと。
彼岸過ぎての麦の肥料、三十過ぎての男に意見
何事も時機を逸しては効果が上がらない。
彼岸過ぎまで七雪
春の彼岸を過ぎてもしばしば雪の降ることが
あるということ。
今日一日 幸運でありますように
誤字脱字ご容赦ください。
2015.1掲載再考
