ことばの物語
〖仏教の日常語〗
韋駄天 いだてん
(日常語) 非常に足の速いこと。→韋駄天走り
(仏教)
韋駄天はヒンドゥー教のシヴァ神の子とされる軍神
スカンダが仏教に取り入れられで、天部としての護
法神となったものであります。
<釈迦が亡くなった時、捷疾鬼が釈迦の遺骨・仏舎
利を奪って逃げた時にこれを追いかけて仏舎利を
取り戻したと言います。>
民間信仰では盗難除け、また小児の病魔を取り除く
神として祀られています。
天部としては増長天の八将の一神となっています。
禅宗では厨房や僧坊の護法神であります。
スカンダは漢音訳で「塞建陀・私建陀」と書きます
が、これが韋駄天と言う名で呼ばれるようになった
のは中国の道教の韋将軍と習合したことによります。
ちなみに「御馳走」の語源は釈迦のため韋駄天が駆
け巡って食物を集めたという俗信からと。
一念発起 いちねんほっき
(日常語) 心を入れ替えてあることを成し遂げよう
と決心すること。
(仏教)
もとは「一念発起菩提心」の略で、一心に仏を信じ
悟りを開こうとする心を起こすことで、その強い決
意を表明したものであります。
これは法像菩薩臨めば発心に由来すると。
「菩提心無きものは浄土に往生できない」とする大
乗仏教の大切な考えであります。
菩提心とは「悟りを求める心」で、大乗が強調する
のは衆生を救うということで、法像菩薩の発心は
〖上求菩提(菩提を求める行道)下化衆(衆生を利しょ
うとする誓願)〗であります。
※法蔵菩薩とは浄土宗、浄土真宗の本尊・阿弥陀
如来が悟りを開く前、願いを建てて修行していた
時の名前だそうです。→菩薩乗
【漢字の勉強】
駄 ダ
<字義>・のせる→下駄・足駄
・そまつなもの、むだなもの
(乗馬に適さないところから転じた)
→駄菓子・駄作・駄目
字の成り立ちは「馬+太(肥えている)」で、太った
身体の大きい馬ということ。⇔駿馬
駿馬も老いては駄馬に劣る
どんな優れた人物でも、歳を取ると凡人にも
及ばなくなってしまう。
念 おもう・ネン
字の成り立ちは「今=含むの略」に「心」で、心中
に含む意味から、いつも思っているの意味。
一念天に通ず
何かを成し遂げようという固い決意で事に臨め
ばその意志は天に通じ、必ず成し遂げることが
出来るということ。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝説辞典ー冨山書房・井上義昌編
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ
ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・
一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫
心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/
親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経文庫
ニッポンの謎学/永岡書店
漢字の話し 上・下/藤堂明保著・朝日選書
