ことばの物語
〖息〗いき
古代ギリシアでは「プシュケー」といい、後に命、
魂、心をも指すようになります。
また、「蝶」の意味もあり、これは蝶が魂の象徴
であるところからであります。
日本で「息を引き取る」というと、死んでしまうこ
とですが、この場合の「息」は「命」であります
ね。
同じような言葉に「プネウマ」というのがありま
すが、これは「吹く」を語源とし、ギリシア哲学
で「生命の原理・存在の原理」とされます。
キリスト教では「聖霊」という意味で用いられま
す。
「息=いき」の語源は「生(い)き」からで、日本でも
意には特別な力があると考えられ、息を吹いて
災厄を払う風習がありました。
災いとか病気といった良くない物を生命力の象
徴である息によって吹き飛ばすということですね。
漢語の「息」には多くの意味があります。
〖息〗
字の成り立ちは「自(鼻)+心(心臓)」で、心臓の
動きにつれて、鼻からすうすうと息をすることを
示す。
.・大息ーたいそく→嘆息
大きなためいきをつくこと・なげくこと
(心の状態が呼吸に表れること)
・滋息ーじそく(滋はしげる・ますの意)
ふえることで。→生息
生息は生きること・動物が繁殖すること
‣休息ーきゅうそく
体を休めること。
息肩は肩の荷を下ろして休むこと
・息災ーそくさい
健康であること・神仏の力などで災難を
無くすこと
・終息ーしゅうそく
終わること・やむこと
※「息子(むすこ)」は生息することから子孫をう
むという意からであります。
〖プシュケー〗ギリシア神話
アプレイウス『黄金の驢馬』挿話から
ある国の三姉妹の王女の末子プシュケー(聖霊
という名)はアプロディテ(ビーナス)よりも美しいと
人々は噂していました。それを知ってアプロディテ
は嫉妬で怒りエロス(キューピッド)に黄金の矢
(相手を好きにならずにいられないゆ矢)を使っ
て、プシュケーが卑しい男に恋をするょうにと命
じました。・・・・・
※「鉛の矢」は、相手を嫌って逃げ出す矢で
あります。
ところが、エロスは誤って自分の身体を黄金
の矢で傷つけてしまい、自分がプシュケーに
恋をしてしまいます。
そしてエロスはプ゜シュケーを宮殿に連れて
行き、自分の正体が分からないよう夜間に
晋書へ訪れます。・・・・・・
妹のプシュケーの豪華な暮らしに嫉妬した
姉たちは「姿を見せないのは大蛇ではないか」
と言って姿を確認したらどうかと唆します。
プシュケーは寝入っているエロスの姿を見よ
うと蝋燭を灯してエロスに近づきますが、そ
のあまりにも美しい姿に驚き、蝋燭を落とし
てしまいます。
そして姿を見られたエロスは去っていきます。
・・・・・・・・
プシュケーは様々な試練を受けながら世界中
を探してさまよい、最後にはアプロディテに仕
えることとなり、その結果、プシュケーはエロス
と再会することとなりました。
魂の彷徨の物語といえるものだそうです。
本年一年間ありがとうございました。
来年は1月4日から開店いたします。
良いお年を!!
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社) d)4?d@)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ
ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・
一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫
心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/
親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経文庫
ニッポンの謎学/永岡書店
本当は怖い日本のしきたり/彩図社
