精霊たちーペン画トリミング | ザーアートマンのブログ

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ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

 

 

 

ことばの物語

 

〖五斗米〗

     ことべい

 

五斗米のために腰を折る」ということで、わずか

の俸禄の為に人の機嫌を取ることを言います。

五斗米」は現在の単位では「五升の米」というこ

とで、安月給ということであります。

この言葉の由来は、あの有名な詩「帰去来の辞」

を書いた陶淵明にまつわる話しからであります。

東晋の詩人・陶淵明は彭沢という所の長官と

 して赴任します。八十日目に検察官がやって

 来るというので「礼服で検察官を迎える規則に

 なっています」と下役が言いました。

 ところでその検察官は彼の同郷で評判のよくな

 かった後輩ではないか。

 この男に頭を下げなくてはならない。紛々たる

 思い止まず、御免こうむりたいと即日、辞職して

 故郷に帰ります。

 「われ、あにご五斗米の為に腰を追って、郷里の

   小児に向かわんや」 と言いす捨てました。

         「帰去来辞」(一部)

 帰りなんいざ

 田園将(まさ)に蕪(あれ)なんとす

 胡(なん)ぞ帰らざる

 既に自ら心以って形の疫とと為す

 何ぞ惆悵(ちゅうちょう)として獨(ひと)り悲しむや

 已往(きおう)の諫(いさ)むまじきを悟り

 来者(らいしゃ)の追うべきを知る

   ・・・・・・・・ 

 ㊟ 惆悵・・・嘆き悲しむ  来者・・・将来のこと

   已往・・・過去のこと・以前 

 

≪仏教語≫

〖行灯〗ー行燈

  あんどん

 

「行灯」、これを漢音で読むと「こうとう」となります

が、これは間違いで、唐音で「あんどん」と読みます。

唐音は中国に留学していた禅宗の僧が伝えたもの

で、中国を唐(から)と呼んだところで、特別な王朝を

指すものではないようです。後に宋音とも呼ばれ、

合わせて唐宋音と言うそうです。

日本に伝わる唐宋音は主に禅語に使われ、96語

とごくわずかで、漢音語は13546語ですと。

行灯は禅僧によって伝えられました。「行灯」と表記

されるのは、手に持って運ぶものであったところから

であり、これが野外用の提灯と、室内用の行灯に分

かれるようになりました。

行灯の灯油には、安価なイワシなどの魚油が用い

られたいました。

「猫化け騒動」の猫が、行灯の油を甞めるシーンが

ありますが、それはこれによるものですね。

 

 

 

                        今日一日幸運でありますように!

                      

勉強の主な参考書

漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 

新大字典(講談社) 

字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂) 

講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵

漢字の用法ー角川小事典(武

部良明著)

動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール

英米故事伝こ説辞典ー冨山書房

中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)

新明解「四字熟語辞典」 三省堂

新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)

新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂

新明解「類語辞典」(三省堂)

成語林(obunsha)

暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)

哲学用語入門(大和書房/高間直道著)

哲学辞典(平凡社)

漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)

仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)

落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)

中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)

漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)

動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)

中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)

中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫

世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ 

ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・

一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫

心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/

大栗道榮・親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経文庫