ことばの物語
〖目から鱗〗
めからうろこ
「目から鱗が落ちる」というと、何かのきっかけで、
それまでわからなかったことがはっきりと理解でき
るようになることを言います。<
<キリスト教徒を迫害していたパウロは、それに
より失明するという罰を受けます。イエスはその
目を元に戻すために、弟子をパウロのもとにおく
ります。そして、その弟子がパウロの体にさわる
と、目から鱗のようなものが落ちて、明かりを取り
戻し、再び目が見えるようになりました。>
パウロ、ペテロというと新約聖書ではよく知られて
いますが、パウロは十二使徒には入っていません。
それはペテロが改心してキリスト教となったったの
は、キリストの死後のことであったからであります。
この「鱗」のようなものは魚の鱗ではなく、邪悪な
蛇の鱗との解釈があります。
それは、それまで邪悪であったペテロから、邪悪
な心が取り除かれたことを意味するようです。
≪仏教語≫
〖娑婆〗
しゃば
娑婆はサンスクリット語の「サハー」の漢音訳で、
意味は「耐え忍ぶ」ということで、「忍土=この世」
という仏教の世界観であります。
この世は苦しみに満ちている。この世の苦しみから
抜け出して「安楽浄土」へ往生できるように努める
のが、仏の教えともいえるようですね。
※「安楽浄土」は阿弥陀仏がいるといわれる苦し
みや悩みのない安楽な浄い世界。
七仏通戒偈
※「偈(げ)」は仏や仏の教えをほめたたえる韻文体
の経文。
諸悪莫作(しょあくまくさ)
もろもろの悪を為すことなかれ
衆善奉行(しゅうぜんぶぎょう)
もろもろの善を行う
自浄其意(じしょうごい)
自らその意を浄する
凡夫のできる安楽浄土への教えであると思います。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武
部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ
ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・
一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫
心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/
大栗道榮・親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経文庫