精霊たちーペン画トリミング | ザーアートマンのブログ

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ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

 

 

ことばの物語

 

〖怨霊〗

  おんりょう

 

日本大百科全書によると、

「怨み、憎しみをもった生霊や、非業の死を

遂げた人の霊で、これが生きている人に災

を与えると恐れられたもの」であります。

原因不明の突然死した皇族や貴族、疫病の

発生天変地異なとは、この怨霊の怒りによる

ものと考えられていました。

この魂を鎮め慰めることにより、その威力を

かりて災禍を避けようとしたのが「御霊信仰

(ごりょうしんこう)」といいます。

この信仰は奈良時代末から平安時代の初期に

広まりました。

 

〖日本の三大怨霊〗

菅原道真

すがはらみちざね

 

菅原道真は中流の公家の出身でしたが、その

学識により宇田天皇に重用され、醍醐天皇の

頃には右大臣にまで上り詰めました。

これをよく思わない上流公家の藤原氏による

「醍醐天皇の廃位をたくらにんでいる」という

讒言により、九州の福岡大宰府へ左遷されま

す。そして、失意のうちにその地でなくなります。

その後、道真を左遷させた藤原時平が急死し

醍醐天皇の皇子が次々に病死し、朝廷の

清涼殿や隣の紫宸殿に雷が落ち、要人の多

くが亡くなりました。

これらを道真の祟りと恐れ、京の北野の地に

祀られている火雷神の化身と思われ、この地

に北野天満宮、そして福岡の大宰府天満宮

が建てられ、天神(雷神)として祀られようにな

ります。

 

崇徳上皇

すとくじょうこう

 

親政を布(し)こうとする後白河天皇と、廃位さ

れ上皇となった崇徳天皇の対立があり、それ

に藤原摂関家の内紛が両陣に分かれて対峙

し、崇徳上皇側は敗北します。

崇徳上皇は四国の隠岐に流されてしまいま

す。その地で崇徳上皇はこれまでの罪の償い

として、戦死者の供養として、信奉する仏教の

経典を写経し、しかるべき寺に納めて欲しいと

朝廷に送りますが、これを後白河天皇側に拒

否されます。

崇徳天皇の怨みは頂点に達し、自ら舌を噛み

その血で「この功力をすべて地獄道、餓鬼道、

畜生道の三悪道に投げ込み、その功力によっ

て日本の大魔王となって皇を取って民と為し、

民を皇となさん」と呪詛の言葉を書付け、写経

を海に沈めます。

この後、死に果てて怨霊となって、京の都を襲

ったと。

その後、ことあるごとに崇徳院の怨霊の仕業と

考えられ、その恐れが明治時代の頃まで続い

ていきます。

この怨霊が落ち着くようになったのは、明治に

入ってから明治天皇が京都の飛鳥井町に

白峯神社を建て、讃岐からその霊を移し鎮魂

したといいます。

それまでは、ほとんど皇族はこの地に詣でるこ

とはなかったといわれます。

 

平将門

たいらのまさかど

 

将門は領地争いで叔父の平国香り常陸の国を

た奪還し、その勢いで関東八か国の国守を襲

撃し手中に収め、自ら新皇と名乗ります。この

件で朝的と見なされ、討伐軍が送られます。

それらを次々と撃破する途中、急に突風が吹

いてきます。

そしてその風に馬が驚き立ち止まったところ、

藤原秀郷のはなった矢が将門の頭に当たり

将門は絶命します。

打ち取られた将門の首は京まで運ばれ、首

晒さにれます。その首は、何か月も腐ることな

く生きているかのごとくに目をむいて、夜にな

ると「我が体はどこにある。首を繋いで一戦し

よう」と叫び続け、ついに体を求めて東に飛び

去ったと。

そして今も東京にある大手町に祀られる「首

塚」の所に落ちたと言われています。

この首塚は祟るといわれ、鎮魂の為に神田

明神に「まさかど様」として祭神として祀られて

いまが、現在でも将門塚は祟ると言われ、動

かすことができずにその地に建っています。

 

 ≪仏教語≫

〖十善戒〗

   じゅうぜんかい

 

仏教における十悪を否定して、僧侶の戒とし

たものであります。

[身業]

不殺生・・・故意に生き物を殺さない。

不偸盗・・・与えられていない物を自分の物

        としない

不邪淫・・・不倫などの道徳に外れた関係を持

        たない。

[口業]

不妄語・・・嘘をつかない。

不綺語・・・中身のない言葉を話さない。

不悪口・・・乱暴な言葉を遣わない。

不両舌・・・他人を仲たがいさせるようなことを

        言わない。  

[意業]

不慳貪(ふけんどん)・・・はげしい欲望を抱かない。

不瞋恚(ふしんに)・・・激しい怒りを抱かない。

不邪見・・・因果の道理を無視した誤った見解を

       持たない。

 

                        今日一日幸運でありますように!

                      

勉強の主な参考書

漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 

新大字典(講談社) 

字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂) 

講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵

漢字の用法ー角川小事典(武

部良明著)

動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール

英米故事伝こ説辞典ー冨山書房

中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)

新明解「四字熟語辞典」 三省堂

新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)

新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂

新明解「類語辞典」(三省堂)

成語林(obunsha)

暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)

哲学用語入門(大和書房/高間直道著)

哲学辞典(平凡社)

漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)

仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)

落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)

中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)

漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)

動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)

中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)

中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫

世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ 

ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・

一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫

心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/

大栗道榮・親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経文庫