ことばの物語
故事のある言葉
仏教からの言葉
〖屁〗
へ
屁をひれば 右と左に 泣き別れ
屁をひれば パンツ敗れる 屁の力
音はすれども 姿は見えず
ほんにあなたは 屁のような
なんてこと?
屁には笑いがつきものですね。
「屁立ち」?これ「鼬=イタチ」の語源で、窮す
ると屁を放つところからだそうです。
「息絶=イタツ」からとの説もあり、これは息が
途絶えるほど臭い屁との予想に反して、鼬の
狩の様子からだそうです。
鼬は狩りの時、相手に気付かれないように息
を止めて忍び寄る習性からだそうです。
鼬の最後っ屁~切羽詰まって出す最後の手段
※鼬の尾の毛で作られた筆は、真冬でも折れない
そうです。
「鼬」の字の成り立ちは「鼠=ねずみ」に「由=
細い穴から抜ける」で、細い隙間から出入り
する鼠のような動物ということであります。
「屁」の字の成り立ちは「尸=しり(尻の略)」に
「比=人と人で、狭いす隙間を残して二つもの
が並ぶ」で、尻の両壁の並んだ狭い隙間が
漏れ出るとうことね。
「おなら」の語源は「お(丁寧語)+鳴らす」から
で、もとは女房言葉でありました。
※女房言葉は昔の宮廷で使われた女官の隠
語であり、語頭に「お」をつけたものと語尻
に「字(もじ)」をつけたものがあります。
[例] かおかかー鰹節
おかきー欠餅(鏡餅を欠いて食べたところから)
おかずー惣菜・数を多く揃えるところから
しゃもじー杓子
河童の屁(=屁の河童)
語源は「木(こ)っ端(ぱ)の火」からで、大し
たことではないということで、取るに足りな
いこと、簡単にやってのけることを意味し、
これが転化したものだそうです。これに「河
童の屁」を字をあてたのは、水中で河童が
屁をひったくらいのもんだと洒落たようで
すね。
屁理屈
屁とも思わない
屁のツッパリもならない
≪仏教語≫
〖不動明王〗
ふどうみょうおう
各明王のトップ的存在ですね。
サンスクリット語の「アチャラ(アチャラナータ)」か
らで、「不動」の意味だそうあり、ヒンドゥーは教
の破壊神シヴァ神の別称でもあります。
これは「暴風雨」を神化したものであります。
密教仏としては大日如来の化身とされます。
「明王」は「明呪(真言)の王」ということで、それぞ
れの明王は独自の明呪を持っています。
天部が仏法の守護を担っているのに対し、明王
は導き難い衆生を、力づくでも教化す役割を担っ
ていて、この化身を教令輪身(きょうりょうりんしん)とい
います。
姿は火焔光背を背負い、顔は憤怒相で、右手
に剣、左手に羅索(投げ縄)を持ち、インド風の
衣をまとっています。
倶利伽羅剣(くりからけん)
不動明王の持つ剣で、三毒(貪・瞋・痴)を破る
智慧の利剣で、不動明王の化身・倶利伽羅
竜王が炎となって巻き付いているところから
こう呼ばれます。
この入れ墨を倶利伽羅紋々といい、紋々と
いう言葉が入れ墨を表すようになります。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武
部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ
ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・
一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫
心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/
大栗道榮・親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経の文庫