精霊たちーはがき大ペン画 作品1444 | ザーアートマンのブログ

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ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

 

 

ことばの物語

 故事のある言葉

 仏教からの言葉

 

〖反魂丹〗

  はごんたん

 

越中富山の反魂丹、はなくそ丸めて萬金丹

それを呑む奴あなんぽんたん」という戯れ語が

ありますね。

反魂丹」は胃痛・腹痛の丸薬で、富山の行商

から全国に広まりました。

名の由来は中国の「反魂香」からで、「反魂」は

死者の魂を呼び戻す」意味ですが、これは

の武帝がなくなった李夫人の面影を見ようと香

を焚くと、李夫人の姿か現れたという話に基づ

くものであります。

※日本に伝わる不老長寿の薬といわれるものの成分

  を分析すると、胃薬になる成分が検出されたそうで

  す。「反魂丹=不老長寿の薬」ともいえそうですが、

  まさしくそのように「延寿反魂丹」か正式な名だそう

  です。

 

日本では室町時代に境の商人・万代掃部助(

もずかもんのすけ)が中国人から処方を学び、

家伝の薬としていたものが始まりとされてい

ますが、別に日本古来の物(胃腸薬)もあった

ようです。

これが足利家、畠山家、富山藩などに伝わっ

ていったと。(中国伝来の胃薬か日本古来の胃

薬か、特記はされていません。)

いずれにしても、名の由来は中国伝来ですね。

これが全国に広まったのは、元禄時代の参勤

交代のおりの江戸城からであります。

この江戸城で、三春藩主・秋田輝季が突然腹

痛を訴えます。そこで富山藩主・前田正甫が

携えていた反魂丹を与えると、腹痛が治まりま

す。それを見ていた諸藩主が、反魂丹を当藩

にも売ってくれと申し出ます。

これから富山の薬売りの行商が始まり、全国

に広まっていきます。

当時は国境に関所がありましたが、富山の薬

売りはフリーパスだったそうで、これから富山の

薬売り(忍者が扮したもの)は、諜報活動をして

いたというような話が出てくるんですね。

 

現在、富山の薬は家庭の置き薬として知られ

ています。

(最盛期は約60%の家庭にあったそうですが、現在

 はドラッグスーパーなどの進出で約30%程度だそ

 うです。)

 

子供の頃、おまけの「紙風船」で遊んだ記憶が

ありますが、始めの頃は薬の包み紙で折って

渡していたようです。これが子供に喜ばれた

ところから、景品となったんですね。

 

≪仏教語≫

〖経典〗

  きょうてん

 

キリスト教には『新約聖書・ニューテスターメント』、

イスラム教には『コーラン』があり、これらに共通

するユダヤ教の『旧約聖書・タハナ』から生まれ

アブラハムを祖とする一神教であります。

 

仏教の開祖は釈迦でありますが、仏教は如来、

明王、天部といった多くの神が存在します。

仏教経典は三千以上もあるといわれます。

これだけの経典があるのは、釈迦の説法が八万

四千もあるところからだそうで、その説法は相手

の機根(能力・素質)に応じて、説法を変えるという

対機説法」という方法によるものと、釈迦の死後、

弟子たちが教えを研究し、それぞれ違った解釈を

発展させていったところからだそうです。

※「経典=けいてん」と読むと、これは経書という

  意味で、聖人、賢人の教えを記した書のことを

  さします。四書五経などですね。

そして、その中から宗派を立てるものが現れてき

ます。

ただ、釈迦の教えの「全てのものは移り変わり、

実体はないのだから、それに執着しないでいき

なさい」という根本の考えは共通しているそうで

す。

これら多くのものが生まれ、また土着の神々が

取り入れられ習合するように、仏教は寛容な宗

教と言われます。

 

日本には宗教がないと言われますが、日本人は

神、仏、儒教などの教えを生きているといえるで

はないでしょうか。

 

 

                        今日一日幸運でありますように!

                      

勉強の主な参考書

漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 

新大字典(講談社) 

字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂) 

講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵

漢字の用法ー角川小事典(武

部良明著)

動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール

英米故事伝こ説辞典ー冨山書房

中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)

新明解「四字熟語辞典」 三省堂

新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)

新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂

新明解「類語辞典」(三省堂)

成語林(obunsha)

暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)

哲学用語入門(大和書房/高間直道著)

哲学辞典(平凡社)

漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)

仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)

落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)

中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)

漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)

動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)

中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)

中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫

世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ 

ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・

一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫

心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/

大栗道榮・親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経の文庫