精霊たちーはがき大ペン画 作品1440 | ザーアートマンのブログ

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ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

 

 

ことばの物語

 故事のある言葉

 仏教からの言葉

 

〖重陽〗

  ちょうよう

 

一桁の奇数(陽)最大の重なり、

九月九日(九+九=偶数)で、最大の凶であり、最

大奇数(陽数)が二つあるということで、とてもめ

でたいとする二つの考えがあります。

最大奇数の重なりととして、お祓いの行事とされ、

また、逆に最大の吉祥として、祝い事ともされ

ます。(物はとりようですね。)

中国ではこの日に御先祖様の墓参をするそう

です。そして邪気を払い、長寿を願って菊の花を

飾り、菊の花を浮かべた酒を飲んで、お祝いを

するそうです。

日本では、菊の花の咲くころにちなんで「菊の節句

ともいわれます。現在、この日の節句はほとんど

なされていませんね。

」は中国で不老長寿の象徴とされ、日本には

奈良時代に薬用として伝わりました。

また、食用の腐食防止があり、刺身に添えられる

ことがあります。

漢字の成り立ちは「匊(米を手を丸めて救う形)」に

「艸(くさ)」で、多くの小花が周囲を丸く取り巻いて

中心に集まる形をした植物ということを表したもの。

 

≪仏教語≫

〖輪廻転生〗

  りんねてんしょう

 

輪廻」の字義は「車輪が廻り止まることがない

ことを意味し、「転生」は「人が死んだ後、別の形

態を得て生き返ること」でありますね。

山田風太郎の伝奇小説『魔界転生』に、とても恐

ろし転生場面が書かれています。

森宗意軒という怪老は自ら編み出した忍法で、

魔界転生によって生まれ変わらせます。

それは死に瀕して強烈な欲望を持った武芸者を

女(忍体)と交わらせるというものでありました。

忍体は身籠り、それを蛹として武芸者は成長し、

ついに忍体を破り、成人した状態で魔界のもの

として再生します。

 

輪廻」はサンスクリット語の「サンサーラ=流れる

」に由来し、命あるものが何度も転生し、人だけ

でなく動物などの生類として生まれ変わるという考

えであります。

これはウパニシャッドなどのインド哲学の根本教

で仏教、ジャイナ教、ヒンドゥー教などに浸透して

いきます。

輪廻の世界は生存の苦とされ、これからの解放が

解脱、涅槃といわれるものであります。

ヒンドゥー教の前身のバラモン教には、輪廻にかか

わる「五火説・ニ道説」というものがありました。

[五火説]

  これは五つの祭火になぞらえたもので死者は

  一端、月に留まり雨となって地上に戻り、穀物

  に吸収され、それを食べた男の精子となり、女

  と交わり胎児となって再び誕生するという考え

  方であります。(日本にも「おばあちゃんの生ま

  れ変わりだ」「おじいちゃんの生まれ変わりだ」

  なんてこと言ったりしますが、これに似ていま

  すね。)

[二道説]

  死後「再生のある道=祖霊の道」と「再生のな

  い道=神の道」の二つの道があるとします。

  この再生の道が輪廻であります。

  これに「業(ごう)」の思想が結びつき、行いに

  よって来世の宿命が定められると。

 

輪廻転生の考え古ギリシアのピタゴラス、ソク

ラテス、プラトンにもあったようです。

また、古代ローマ時代には、新プラトン主義、ヘ

ルメス主義、マニ教、オルペウス教、グノーシ

ス主義にもありました。

 

インドの輪廻思想は「梵我一如」により解脱を説き

ますが、プラトンは「イデアに向かって知性を磨

(想起)によって輪廻から脱し、天上界に帰還する

とします。

 

ピタゴラス教団では、死後穢れた魂は地下に沈み

浄化されて軽くなった魂は天に昇るという考え方

から、一切の感情が入り込まない「数」の研究にお

いて、魂の浄化を目指したようです。

 

 

                        今日一日幸運でありますように!

                       

勉強の主な参考書

漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 

新大字典(講談社) 

字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂) 

講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵

漢字の用法ー角川小事典(武

部良明著)

動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール

英米故事伝こ説辞典ー冨山書房

中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)

新明解「四字熟語辞典」 三省堂

新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)

新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂

新明解「類語辞典」(三省堂)

成語林(obunsha)

暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)

哲学用語入門(大和書房/高間直道著)

哲学辞典(平凡社)

漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)

仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)

落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)

中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)

漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)

動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)

中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)

中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫

世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ 

ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・

一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫

心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/

大栗道榮・親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経の文庫