精霊たちーはがき大ペン画 作品1437 | ザーアートマンのブログ

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ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

 

 

ことばの物語

 故事のある言葉

 仏教からの言葉

 

〖ドラゴン〗

    

 

ドラゴン」は西洋の竜とされますが、その姿は蜥

蜴、あるいは蛇に二で、実在すると思われていま

した。

「ドラゴン」の語源はギリシア語で「大蛇」の意味で

ラテン語で「巨大な海の怪物」と意味だそうです。

東洋の竜は聖獣ですが、ドラゴンは怪獣で、キリス

ト教では悪魔的なものとされています。

ヨーロピアンドラゴンの姿は蛇、もしくは蜥蜴に似た

全身に鋭い爪と牙、翼を持ち、口や鼻から炎と猛毒

を吐きます。

 

旧約聖書では、バビロニア人の崇拝する竜をダニ

  エルが退治する話があります。

バビロニアの竜ムシュフシュ(怒れる竜)という

  海の女神ティアマトがバビロニアの国家神マル

  ドゥクと戦うために生み出した怪獣で、後にマル

  ドゥクの乗り物となります。

新約聖書の「ヨバネの黙示録」に、七つの頭、十本

  の角を持つ赤い竜が天使ミカエルと戦って敗れ

  る話があります。

中世ヨーロッパで、現在の竜の姿が確立し、嵐を

  引き起こすとされました。

  (東洋の竜が竜巻を起こすと考えられたのに

  似ていますね)

黄金伝説(キリスト教の聖人伝説)で有名なのが

  聖ゲオルギウスの竜退治があります。

  ゲオルギウスGeorgeはギリシア語で、英語読

  みするとジョージですね。意味は「大地で働く

  人=農夫」という意味で、イングランドの守護聖

  人であります。

 

インドのナーガ

中国の竜に影響を及ぼしたとされます。

ナーガ」はインドの蛇の精霊、またはとされ

インドに侵入したアーリア人の信仰するもの

あったと。

上半身は人間、下半身が蛇という姿で、人間を守

護する反面、害を及ぼすものでもありました。

ナーガの王をナーガラジャといい、天候を左右す

る力があるとされ、怒ると旱魃を起こし、なだめると

雨を降らすとされ、川や海の守護神ともなってい

ます。

これを原型として、中国の竜が生まれたようです。

東洋の竜が水神とされるのは、まさしくこれによる

もののようですね。

 

中国の竜

中国の竜は四本の足がはえ、頭部に角と髭がある

姿をしています。インドから仏教伝来とともに伝わり、

洪水を征する力があります。

古代においては、洪水と旱魃は死活問題であり、

「ナイルを征する者は国を征す」といわれるように

灌漑は国家の主たる役割でありました。

これから、中国では天候を左右する巨大な力を

もつ竜は皇帝の象徴となりました。

この文様を皇帝以外のものが使用すると死罪と

されていました。

唐の時代には五本爪と二つの角を持つ竜の文

様は、皇帝のみの使用とされていました

明時代にはいると、四本足の竜の服が皇帝から

与えられました。皇帝の

 

日本の竜

日本の竜は弥生時代にすでに中国から入ってい

たようです。これは、最初の弥生人が中国の江南

地域の竜蛇信仰を持つ海洋族の流れという説が

あり、彼らと共に日本にもたらされたようです。

日本神話では国津神の大国主命、大物主命など

は、蛇神の竜神とされていると。

またこの時代の竜神は、明確な姿がなかったよう

で、現在のような姿が現れるのは「法華経」や密

教の影響を受けて、確立したものだそうです。

古代日本では海、川、炎、風、雲の自然の姿や

力が竜神として信仰の対象となっていました。

日本各地には水神としての竜が祀られ、その

竜神が棲むとされる沼や淵で雨乞いの儀式が

行われていました。

仏教伝来とともに、仏法の守護神としての竜が

入って来ます。

 

≪仏教語≫

〖霊験〗

れいげん・れいけん

 

霊験灼(あら=新)たか」というと「神仏の御利益

がすぐに現れる」ということをいいますね。

灼たか」は「はっきりと見える・鮮やか」という

意味ですね。

霊験」はもとは仏教語で、「経文の不可思議な

効験」を意味することでありました。

実際には経文を所持したり読誦(どくじゅ)したりす

ることで得られるものとされていました。

これが神仏習合して、神道の神様にも用いられ

るようになりました。

もはやこうなると釈迦の教えはどこへやで、呪術

迷信の類となってしまっていますね。

ただ、「鰯の頭も信心から」で、信じる者は救われ

るでありまして、精神の支えとしての効験はある

ようですね。

日本霊異記』は、これらの効験のお話を集めた

ものであります。

 

 

                        今日一日幸運でありますように!

                       

勉強の主な参考書

漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 

新大字典(講談社) 

字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂) 

講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵

漢字の用法ー角川小事典(武

部良明著)

動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール

英米故事伝こ説辞典ー冨山書房

中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)

新明解「四字熟語辞典」 三省堂

新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)

新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂

新明解「類語辞典」(三省堂)

成語林(obunsha)

暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)

哲学用語入門(大和書房/高間直道著)

哲学辞典(平凡社)

漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)

仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)

落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)

中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)

漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)

動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)

中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)

中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫

世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ 

ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・

一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫

心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/

大栗道榮・親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経の文庫